誰にでも初めての経験というものはあるもので、
先日(歳のわりには遅蒔きながら?)胃の内視鏡検査を受けてきたのですなあ。


GWの前くらいからどうも調子が優れずにいたものですあら、
あれこれネット検索すると「ああ、これが胸やけというものであるか」と、
これまた歳のわりには遅まきながら気付かされることに。


「胸やけ」という言葉は胃腸薬の宣伝などで耳にもし、
ちと食べすぎたかな…てなときに「たぶん胸やけなんだろうね」くらいに思っていたですが、
どうやら実際には胃液が食道に入ってしまって、強い胃液に食道の組織が「こりゃ、たまらん」と
音を上げている状態が正式な?「胸やけ」ということらしいですな。


で、夜に横なっていると胃の上あたり(まさに食道ですかね)がぞわぞわしてきて、
よく眠れんという事態に及び、消化器科を訪ねたという次第。


逆流性食道炎とかそんな診断でもなかったですが、

安心のためには内視鏡検査しときますかと。


初めてに臨むドキドキといささかのワクワク?でもって、検査日を予約し当日を待つ。

ですが、そのときに処方された薬を飲んでいるうちに
本来医者掛かりと思った「胸やけ」的なる症状は全く消えてしまったものですから、
いまさら検査でもないかと思ったりしたですが、まあ、人間ドックのつもりでと思い直したわけで。


そして迎えた検査当日。
すでに人間ドックで内視鏡経験のある同僚に「どんな具合?」と予め尋ねたところ、
「大したことないです。医者と一緒に胃の中の映像を見てると面白いですよ」てなことでしたので、
少々気楽に構えてしまった…ところが!


話に聞いていたより倍の太さはあろうかと思う管(単に思いこみかもですが)が登場し、
一緒に映像を見るなどという悠長さはまるでない中で検査は進んでいったのでした。


結果(は後日でしたけれど)、当初の症状と関わりあるのかどうかは知れないものの、
胃に潰瘍があってピロリ菌がいる。なんだか藪をつついて蛇を出してしまったような。
その一方「胃潰瘍とはあの夏目漱石 の…」てなことを思い浮かべたのでありますよ。


ま、漱石のように大量吐血するような事態ではないのですけれど。

とまあ、かような診断に基づいて、まずはヘリコバクター・ピロリ菌を退治する薬を一週間、
その後続けて潰瘍治癒の薬を飲み続けて、都合ひと月からひと月半経った段階で
「また内視鏡で確認しましょう」と。「またですか?!」とは心の中だけで(笑)。



ピロリ菌退治にはこの薬を使ってという療法が確立しているというか、需要が多い?のか、
なんとも行き届いたことには朝晩それぞれに服用すべき6粒もの薬がワンパックになっている。
飲み忘れたりしないようにでしょう、日付を書き入れる欄までありました。


つうことで、現在のところかの薬を忘れずに服用し、

じわじわとピロリ菌を撃滅させる戦いが胃の中で展開されているものと思われます。


胃潰瘍はさまざまな要因で発生し、必ずしもピロリ菌がいなくても罹患するのでしょうけれど、
潰瘍を直してピロリ菌を撃退しないと再発率が高いということのようですな。


ですが、いったいいつの間にピロリ菌と共生する破目になっていたのか、
何しろはっきりとした感染経路というのも分っていないとなれば、考えても詮無いこと。
今はただ「無駄な抵抗は止めて胃から出て行きなさい」とピロリ菌に申し渡したいところです(笑)。