昨秋、高尾山 に一緒に登った友人と連れ立って、

今度は三浦半島のハイキングコースを歩いてきたのでありますよ。



京急田浦駅から歩き始めて住宅地に分け入りますと

「鷹取山ハイキングコース→」という看板を見かけるようになりますので、

これに従って進んでいくのですね。



だんだんときつくなる勾配を見て「そういえば…」と思ったのが、

ここからさほど遠くない横須賀あたりの買い物難民のこと。


海がぐおっと隆起した山の斜面に住宅が立ち並んでいるのですが、

上の方にある住宅の方々が高齢化しており…という話をTVのニュースで

何度か見かけたことがあります。

このあたりの方々もさぞ毎日の登り下りは大変だろうなと思いましたですよ。



やがてハイキングコースは生活道路から離れ、

ご覧のとおりにぐんぐんと登りにかかることになりますが、

登り切って一旦尾根に出ますと、景色はこのようなに尾根の直下まで住宅が。

余計なお世話ですが、生活に不便してないのだろうかと…。



取り敢えずは正面に見えている山のあたりまで、

左手の尾根筋を通って向かうことになるはずですが…とは、

あまりルートを把握しておらず、ちとハイキングコースということで舐めてかかってしまいました。


それはともかく、尾根をたどってたどり着いた鷹取山は実に独特な様相なのですなあ。

あたかも採石場の廃墟とでもいうような。


鷹取山は採石場の廃墟?

実のところは「ような」でなくして、まさに採石場の廃墟だったのですなあ。

かつては地元の横須賀や反対側の逗子で使われる石材の切り出しが行われていたものの、

今は使われなくなって、切り出した痕である垂直の岩壁ばかりがそこここに残されたとか。


加工のしやすい凝灰岩の岩山であることは、

追浜方向にひとつ先のピークに磨崖仏が彫られていることでも分かりますですね。


鷹取山の磨崖仏

で、この磨崖仏の台座に相当するあたりにも、

そして上の写真の岩壁にもたくさんの穴が開いているのが見てとれると思いますけれど、

採石場としては使われなくなって、岩壁だけが残されたこの場所が

岩登りのゲレンデとして利用されたためでありまして。


現在は「岩登り禁止」とあちらこちらに掲示されているのですが、

岩登りの練習に来る人たちは絶えていない。


現に「岩登り禁止」とある壁のそこここでいくつかのグループが練習しておりました。

個人的にはそういう感覚は分かりませんなあ。

自己責任だということでやっているのかもですが。



とまあ、かような岩壁に取り囲まれた鷹取山で、

どうやら一番のピークはこちらの展望台でもあるようで。


鷹取山の展望台

ま、一番のピークとは言っても鷹取山の標高は139m、「へっ?!」てなもんですね。

ですが、そうは言っても侮れないところがあるんですが、

薄もやがかかってあまり見通せなかった眺望のことから下山路にかけてのお話はこの次に。