ベルリン市街を貫くシュプレー川 で、フリードリヒシュトラーセ駅近くの船着き場から
ちょいと上流下流を巡る遊覧船に乗った後には、いったんホテルに戻って夕方出直し。


と言いますのも、現地在住の同行者が

ドイツ連邦議会の議事堂見学を申し込んでくれており、時間指定があったものですから。
とまれ、たどり着いてみれば「おお、これか!」と思うところでありますよ。

ドイツ連邦議会議事堂@ベルリン

1995年には何でも包み込んでしまうインスタレーションで有名な

クリストとジャンヌ=クロードがすっぽりこの建物を包んでしまったりもしましたですなあ。


その前にはベルリン空爆でぼこぼこにされ、分断のあおりで打ち捨てられていた歴史がある。
西ドイツ連邦共和国の首都はボンに置かれていたのですものね。


さらに以前の1933年、ヒトラーが首相指名を受けてほどなく、

その後に大きく影響する事件が起こりましたですね。

国会議事堂の放火事件、これを共産党組織ぐるみの犯行と断じたヒトラーが

共産党議席を無効にしたことで、ナチスの勢力が安定確保されることになってしまったわけで。

その放火の舞台がこの議事堂であったわけです。


と、それはともかく見学には手続きが必要でして、議場内まで入れるようにするには

議事堂手前にあるプレハブのような受付で事前受付との照合があり、パスポートも提示します。


下の写真では並んでいる人たちが見えようかと思いますが、

こちらの入口からはたぶん最上階のガラスドームへ上がるだけの列と思われます。



とまれ、厳重なセキュリティーチェックを受けまして、

何人かまとめてぞろぞろと議事堂内へと導かれていき、議場に入る前には一度、

手荷物を預けることになるのですね。


このときカメラも荷物に入れたまま預けてしまいましたですが、

議場内で写真を撮ってはいけないようではなかったようす。ちょいと残念ですな。


まあ、議場内といっても参観者席に案内されて、ひとしきりの説明が全部ドイツ語で。

極めて癖の無いきれいなドイツ語ではあったものの、100分の1も理解できたどうか(笑)。



と、これは議場を仕切るガラス壁の外側から、

手荷物を戻してもらってから撮ったものですが、ま、雰囲気だけは…。


その後はエレベータでもって屋上のガラスのドームへ。

ここまで来ると勝手に展望を楽しんでいってください状態になります。



もともと議事堂の建物は1894年に出来たもので

ドイツ帝国の威信を示すようなどっしり感を出していますけれど、

その天辺にはかようなモダンで軽やかなガラスのドームを載せてしまおうとは。

ドイツ人も発想が柔軟になってきたのですかね。



とにかくここではぐるりとベルリンのスカイラインを眺めたりしていたですが、

そうこうするうちに日の長いベルリンにも日没どきが訪れてきまして。



ドイツ連邦議会議事堂から眺めるベルリンの落日。

昼間に見て回ってきたことを振り返りって、ついついしばしのもの思いに耽るのでありました。