鉄道や橋、運河…そんなあたりに漠たる興味を抱くものですから

(といって、何事につけ、興味を抱きつつあまり深入りはしない性質ですが)

ディスカバリーチャンネルで放送していた「驚異の鉄道~不可能への挑戦」という

シリーズ番組のいくつかを見てみたのでありますよ。


鉄道や道路が水路を跨ぐ場合には橋が架けられますけれど、

元よりその水路を船が往来しているような場合、可動橋が架けられますですね。

隅田川に架かる勝鬨橋も、今では開くことがなくなってはいますが、

跳開橋という可動橋の一種でありました。


やはり可動橋のひとつに昇開橋というタイプがありまして、

水路に跨っている橋の路面部分が上方に持ちあがることによって、

船が通り抜けられるようにするというものです。


このタイプは両岸に鉄骨で組んだ塔が二本立つものですから、

いかにも重厚長大な、産業革命っぽさを感じさせるレトロ感があったりしますですね。

一度は行きたいと思っている佐賀県の筑後川昇開橋などは典型でありましょう。


ですが、そんな昇開橋がニューヨークにあるのを番組では紹介していましたが、

思いもよらず、番組での紹介にとどまらず、ニューヨークには昇開橋がいくつかありそうなようす。

かつて何度かニューヨークに行ったときには映画の中によくその姿が映し出される

ブルックリン・ブリッジとマンハッタン・ブリッジは自転車で渡りましたけれど、

昇開橋にまでは思いが至っておらず、返す返すも残念な気が。


とはいえ、海外の紀行番組なんかで紹介される場所の中には

「お、ここは行きたいかも」という場所がたまに出てきますなあ(そう多くはないです)。

今回の番組は紀行番組ではないものの、先の昇開橋以上に「おお!」と思いましたのは、

ポーランドにあるエルブロンク運河。なかなかにユニークな仕掛けであるなと思ったものですから。


運河を開削する際に、標高差がある場合には閘門を設けて水位を調節しながら、

船自体を上げ下げする方法が一般的と思いますけれど、エルブロンク運河の場合には

途中の丘越えがあまりに高度差があるため、閘門でしのぐにはたくさん作らねばならず、

打開策となったのがなんとも画期的なのですな。


いまだ水に浮かんだ状態のまま船を台車に乗せ、

その台車が線路に乗っかり鉄道となって丘を越え、反対側の水路にまた着水してくれるという。

今ではこれが観光船となって、観光客は船に乗ったまま線路の上を進むという、

稀有な体験?ができるようになっているというのですから、どうです、行きたくなりますでしょう。


まあ、何かしらの番組で見かけるたびに行きたくなってはキリがなくなりますけれど、

行きたいと思ったのところはひとつひとつつぶして行くに如くはなしですね。


…ということで(と無理無理ここに持ってきた感もありますが)、

週末をまたいで月曜まで岡山と松江とに仕事で出かけ、しばしお休みいたしますが、

例によって何とか仕事の合間にでも少々の見聞はしてきたいところでありまして。


取り分けお初となる松江では、先月に小泉八雲展 を見たことでもあり

記念館などはぜひぜひ覗いておきたいところ。

どうなるかは行ってみないと分からないところがありますけれど、

場合によってはまたしばし、見聞記にどうぞお付き合いくださりませ。