ワーテルローの古戦場にあって内容豊富な展示施設「Mémorial 1815 」をじっくり一巡した後は

一大会戦が繰り広げられた大地を眺めやりに行くわけですけれど、

その前にまず地下通路で繋がったお隣のパノラマ館へと歩を進めました。


円筒形の建物の内側壁面には、ぐるり360度、文字通りのパノラマ画面で

ワーテルローの戦いのようすが描かれているのですね。

壁画の手前にはバラックも作られてあります。


ワーテルローのパノラマ館の内部


壁画は大掛かりなだけあって「ほお」とは思うものの、

先の展示施設で4D映画を見てしまっていますのでその迫力は今ひとつ。

ですが、1912年から公開されているというこの大壁画、当時は圧倒的だったのでしょうなあ。


というパノラマ館をもひと巡りして外へ。

遠くからも見えるワーテルロー古戦場の目印、ライオンの丘(La Butte du Lion)は

もう目の前ということになるのでありますよ。



高さ41mという以上に大きく見えますなあ。

226段の階段を上ればてっぺんに到達できますけれど、登り口脇の看板には

健康に不安のある方に対する注意喚起が書かれてました。

まあ、個人的には該当しないものと考えて、登り始めたですが。



登り着いてみれば見渡す限りの草はら(麦畑?)で、

なるほどここで大会戦が行われたのかという気になろうというものです。


対戦勢力の布陣を示す解説板も置かれてありましたよ。

奥側がナポレオン軍、手前がウェリントン率いる連合軍です。




まあ、そもそも見晴らしを楽しむための場所ではありませんけれど、

そしてこのモニュメントが作られた意図とも違うところながら、

こうしたところから周囲を睥睨しますと「天下、とったぞ」的な気分にもなるような。

そんな思い違いも含めて、来た甲斐あるなと思ったのでありますよ。


しかしながら、登る際にはひたすら空を見上げてひたすらにだったわけですけれど、

下るとなると結構な急勾配にも見え、怖いもんだなと。



しかも幅があまり無いものですから、

いわゆる欧米スタンダード?の立派な体格の方(男女を問わず)登ってきていると

途中ですれ違うこともできないと踏んで、何度登ってくる人待ちをしたことか。



と、降りてきてしまってから言うのものなんですが、てっぺんにおかれたライオン像のこと。

前足の下には球が置かれていまして、地球を守護しているようすを表しているそうな。


この地の戦いの結果、ヨーロッパに平和が戻ったことを象徴して、

1824~26年にこの丘は造られたという…ことなのですが、

ヨーロッパ世界はその後に何度も大きな戦争を経験するのですよね。


丘の上のライオンくんとしては

「俺が睨みをきかしてやっているというのに、人間ってやつは…」と

苦り切っているかもしれませんなあ。


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