昨年の8月末から9月あたまにかけて出かけていた旅の話ながら、未だ旅程の
半分くらいまでしか来ていないというくらいに、折々ブルッヘ、ブルッヘと書いておりますと、
なんだかずいぶんと長く滞在していたような気がしてしまいますですね(笑)。
実際には旅の空の短い滞在なわけですが、
それでも同じところに4泊もするとホテルを我が家的雰囲気でとらえたりもしようかと。
毎度のことながら、ホテル選びは値段とロケーションという実用一点張りの選択ですから、
快適だとか、眺めがいいとか、施設設備が整っているとか、朝食がおいしいとか、
そういうことにあまりこだわりがないのですなあ。
では、そんな考えに基づいて予約したホテルがどのようであったかを
ちと振り返っておこうと思うのでありますよ。
そもブルッヘ4泊の宿がホテル・アンソール
であることは先にも触れたとおり。
昔ながらの建物を居抜き的に利用した家族経営(子供がタオルを代えてました)のところは
だいたい同じ傾向にありますけれど、部屋の形状が一様でない…これが楽しいところですね。
どんな奇妙な形の部屋になるのかが実に楽しみなのでありますよ。
(もちろん折に触れて、ひどく使いにくい構造だったりもしますが…笑)
ちなみにこちらは泊まった2階部分のフロア図です。
赤丸で囲った部分が今回のマイルームですけれど、どうです?奇妙な形をしておりましょう。
真ん中に入口があって右側にシャワー、洗面台、トイレがあって、
反対の左側が居室部分、ダブルベッドの占有率が極めて高いですが、
ちょっとしたテーブルも置かれてはありました。
入口を入ってすぐのところで、首を左右に振ってみるとこのような部屋であることがわかります。
ベッドルームがいささか暗く見えるのはベッドに向かって右側の
大きな窓にカーテンがかかっているから。カーテンを開けると、こんな具合です。
ご覧のように眺めも何もあったものではありませんけれど、
ふと気づいたところによれば、これってここから出られるのではないかい?ということ。
窓のレバーをいじってみれば、余裕で通りぬけられたのでありますよ。
なんとなあく心持ちとしては「巴里の屋根の下」(ルネ・クレール監督の映画ですな)、
はたまた「ラ・ボエーム」(プッチーニ のオペラですな)のボヘミアン気分でもあろうかと。
実際には最上階の屋根裏ではなく2階であって、誰でも侵入してこられそうにも見えるので、
ぶっそうな街ではとてもそんな気分にはなっておられませんでしょうけれど。
(幸い?ブルッヘのこのエリアは先にも触れたように「死都ブリュージュ」のようでして)
とまあ、そんなところでの4泊を経た5日目、
ブルッヘをもう少々歩いて回った後にブリュッセルへの移動にかかる、
そんな一日がまた始まるのでありました。