…というわけで、父親から発せられた「PCがSOS!」の信号に応えて
「どれどれ」と出かけていってきましたけれど、予想通りになんつうこともなく
あっという間に普通に使えるように…。
普通の家電製品に比べて些かデリケートなところのあるPCは
年寄り夫婦にとっては「?」度の高いものなのでしょう。
何やら見たことのない画面がやおら立ち現れると緊急事態宣言となるのですなあ。
ですが、普通の家電製品に比べて…とは言いつつも、普通の家電製品でも不具合が生じたり、
なまじ機能満載なだけに使い方がよくわからんということはあるわけですが、
そんなときにはどうしておるのか。即、いつもの電器屋さんに電話!となるのでありますよ。
両親のところではもうかなり長らく、白物家電にしてもテレビなんかにしても
いわゆる町の電器屋さんから購入し続けておるのですな。
おそらくと言わず、購入時の金額からすれば家電量販店の方が安いことは重々承知ながらも、
いざ「わからん!」という事態に立ち至ったときにすぐ解決してくれるのが町の電器屋さんですから。
電話一本で飛んで来てくれ、小さなことならその場で対処、
ちと大がかりになってメーカー差し回しの修理人が必要な際には
販売店からメーカーに連絡してもらうと対応が早いようですね。
直接メーカーの修理受付窓口に電話しても、来てくれるまでに何日も待つことになりますから、
たくさん顧客を抱えている町の電器屋さんから頼みは
メーカー側も徒やおろそかにはできんということでしょうか。
その点では個人的にも昨夏突然にエアコン不具合という事態に直面した際、
量販店ではなく(両親に倣って?)近頃付き合いの深まりつつある町の電器屋さんに頼んだところ
2~3日後には据付工事に来てくれました。
夏目前のシーズンだけに量販店では「エアコン据付ひと月待ち」てな掲示が出ているときに。
こういう点では何だかコネを使って割り込みしてるのかも…てな気がしなくもないですが、
まあ、購入時の価格の違いはこの辺のことも込み込みと思えばいいのかなと思ったり。
少々高く買ったことによる付加価値といいますか。
とまれ、年寄り夫婦にとって町の電器屋さんは何でもやってくれるフィガロのような存在(?)。
もっともPCは自分たちで選べないからと同行を求められた際、
町の電器屋さんでPCを買うという発想がなく量販店に出かけてしまったわけですが、
今回のようなことがあることを思えば、買い換えはいつもの電器屋さんを頼るように言おうかなと。
(ただ頼みの電器屋さんは東芝の販売店なのですよね。今後どうなることやら…)
と、そんなことを考えますのも、
ときおり「がんばれ、個人商店」の意識が高まったりするからなんですが、
それで思いだしたのが、しばらく前の日曜美術館でしたか、
画家の山口晃 に取材したときの話でして。
ご存知のように奇想天外な武者絵や
洛中洛外図を模したようなテイストで今の建物が立ち並ぶ図を描いたりしている方ですけれど、
群馬県桐生市で育ったという画家の曰く、地方都市では町の商店街が寂れていくのに対して
郊外型の大規模ショッピングモールが出来ると大層な賑わいというのを目にすると。
そこで思い付いたのが元からある商店街の全体にわたる大屋根を掛けてしまえば、
もはやそこはショッピングモールと変わらないのではないかと。
面白い発想だなあと思ったものです。
本格的にやるとした場合に補うべきは
商店街の面する道を歩行者専用にして回遊しやすくすることと駐車場の確保でしょうなあ。
つけ加えればそれぞれの店舗の構えやディスプレイに少々力を入れて。
商店街の活性化には全体的な統一感を出す方向はいろんなところで試みられてますけれど、
考えてみればショッピングモールに並ぶ店舗のそれぞれはばらばらであって、
統一感はむしろ全体を覆う部分でやってますから、何かやりようはあるような気も。
ま、今日、個人商店を維持し続けるのは言うほど簡単なことでないのであろうとはいえ、
応援している人も間違いなくいるでしょうから…と、またしてもまとまりを欠くお話は
この辺にしときましょう。
