たどり着くまでにちと遠回りした感はありますが、
カールスルーエで一番のランドマークである宮殿にやってまいりました。


本来的には「Schloss Karlsruhe」で直訳としては「カールスルーエ城」とされますけれど、

こりゃあ日本語の感覚からすると、やっぱり見るからに宮殿ですなあ。


Schloss Karlsruhe


カールスルーエの地名の由来は先に記したとおりに
バーデン=ドゥルラハ辺境伯カール・ヴィルヘルムの安息の地といったところなわけですが、
建築家ヴァインブレンナー が今見る宮殿の建設に着手したのは1803年だそうですから、
辺境伯位は(子は早くに亡くなり)孫のカール・フリードリヒ(1728-1811)に渡っていたわけですな。


このカール・フリードリヒの時代に周辺領土を得て拡大し、
1806年にカールスルーエはバーデン大公国の首都になるという。
そのことからか、宮殿前にはバーデン大公カール・フリードリヒの銅像が建てられているわけで。


バーデン大公カール・フリードリヒ


もっとも宮殿が一応完成するのは1814年てなことですので、

その頃にはカール・フリードリヒも亡くなっていたのですけれど…。


壮麗なバロック宮殿


とまれ、バーデン大公国の首都の宮殿ということでもありましょう、

広大な敷地に壮麗なバロック建築の館が建っておりますなあ。
部屋数は相当ありそうですが、この建物の中は博物館になっていて、

工芸品の歴史をたどるような展示品がずらあり。


されど入館したのは実はこの翌日、即ちフランクフルト空港への移動前の時間でしたので、

見ものはたくさんありながらも、急ぎ足で通過した…という事態に陥ったことは

返す返すも残念だったなと思っておりますよ。


裏側の塔は展望台になっており…


おまけにこの中央奥側の塔には手すりが見えているのが分かると思いますが、

ここに登ればバルコニーからの眺望が得られると聞き及び、
時間が無い中でもぐるりの眺めくらいは見ておこうと階段を駆け上る・・・も、

一枚撮ったらカメラが電池切れに…。
森の向こうにカールスルーエSCのホームスタジアムが見えるばかりでありましたよ。


サッカー・スタジアム遠望?


と、残念な話ばかりではなんですので、宮殿に絡んで今回のドイツ紀行最後の晩のお話を。
前の年にはフランクフルト で、前の前の年にはハンブルク で、いずれも最後の晩には
花火を見に行って締め括っていただけに今回もそれらしきイベントでもないものかと
思い当たるところもない希望を抱いておりましたですが、
先にカールスルーエカードを買いに寄ったインフォメーションで「これは!」という発見が。


8月始めから9月の半ばまで「Schlosslichtspiele」というイベントが行われており、
左右に長く伸びた宮殿の建物をスクリーン代わりにして

プロジェクションマッピングの映像が映し出されるというのですよ。


「こりゃあ、最後の晩にふさわしいイベントじゃあ!」と夕刻になって

再度宮殿へと向かったのでありました。



「おお、なんか映し出されておる!」と高まる期待。
プログラムがいくつかあるらしく、見ているうちに次の回のカウントダウンが始まったのでありますよ。




近頃流行りのプロジェクションマッピングは他で見たことはありますけれど、
いやはや建物が大きいだけにスケールもでかいなあと。




古代エジプトらしい映像もあれば、お花畑を映し出したりもする。
本当はこういうのは動画で撮るべきなのでしょうなあ。
でも、そうすると肉眼では見ないことになってしまうわけで、それもなんだかなと。
悩ましいところながら、部分的に写真に収めて後は記憶に焼き付ける方向で行ったわけでして。


予備知識なく、たまたま知るところとなった「Schlosslichtspiele」。
旅の最後の晩を飾るに相応しいイベントで、めでたしめでたし。
次の日はさらに締め括りとしてカールスルーエの美術館を堪能して

いよいよ空港に向かうという段取りなのでした。


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