バルラッハハウス で特別展の図録を買おうとしたら、

クレジットカードがエラーばかりを繰り返して使えずじまい…。


このまま翌日になってホテルのチェックアウト精算にカードが使えない…では困ってしまいますので、

もう旅も最終段階なだけに、何かしら土産物で買って、どうしてもカードがいかれているかを試してみようと。



で、郊外からハンブルクの中心部に戻り、ホテルで小休止の後に外へ出てみれば、

内アルスター湖の辺りはテントが林立して、すっかりお祭り気分全開のようす。

折しも「Alstervergnügen」(アルスター湖フェスティバルとでも言いますか)が始まったようであります。


アルスター湖祭りの賑わい


それにしても、立ち食い屋台は「肉」系が多いのはお国柄の違いを偲ばせるというか。

日本はとにかく「粉」ものが多いですものね。


屋台で仔豚の丸焼き


ソーセージも大量に


仔豚の丸焼きをやっているところがあるかと思えば、
ソーセージを焼く円形鉄板もまた大層に大きいこと!


湖岸に沿って屋台は続く…


お祭りの屋台は湖岸をぐるり一周しているようですけれど、
ちょいと外れて市役所前の方へ向かっても賑わいは続いておりまして、
こんな大道芸人たちがいたりするという。


市庁舎前広場の大道芸人たち


左側の寝そべる人はいかにも背中が中空にあるように見えるわけでして、
傍らで見ているドイツの少年が「なぜだ?!」という感じで考え込んでおりましたですよ。


まあ、大人からすれば「唯一設置している左足がポイントだよ、きみ」と
おせーてやりたくなるところですが、子供の「なぜ?」に簡単にヒントを与えてはいけませんね。
考えることが重要でありますから。


ところで、ハンブルクに到着した当初 にも市庁舎前広場には行ってみましたけれど、
「ほお~、これが市庁舎か。ずいぶん立派な」というだけで済ませてました。
されど、よくよく見れば立派なだけでなくって、ずいぶんと装飾にも凝っておったようで。


装飾的にも凝ったハンブルク市庁舎


壁面上部にはずらりと神聖ローマ帝国に連なる歴代皇帝の像が据えてあるのですけれど、
とりあえず正面玄関上で睨みをきかす?お二人だけをクローズアップ。

カール大帝(シャルルマーニュ) フリードリヒ1世(バルバロッサ)


左側がカール大帝(742-814)ですけれど、フランス語的にシャルルマーニュとも言われるように、

ドイツのというよりは、それ以前、カロリング朝フランク王国となるとフランスの王様と

言った方が…と思ったりもしないではない。


右側は立派なお髭が見てとれますが、

バルバロッサ(赤髭王)とも言われたフリードリヒ1世(1122-1190)。

こちらは、エルベ川の関税徴収権をハンブルクに与えたとして、

後のハンブルク繁栄に緒を付けたわけですから、ここにいるのも当然ですかね。


ということで話はすっかり横道に入ってしまってますが、

アルスター湖フェスティバルのことに戻しますと、この日の夜には

「Feuerwerk」(英語ならFirework、花火ですね)があったものですから、
ここでは数時間すっ飛ばして、夜遅く湖岸に見に行ったところのお話を。


ほどなく花火の始まる内アルスター湖


夜遅くというのは開始が22時45分だからでありまして、
日本の花火大会のように「ひゅ~、ドン!」と打ち上げられるたびごとに

「これは大きい!」とか「きれいですね」とかコメントを差し挟めるような

ゆったりした時間の中で行われるわけでもなく、
15分一本勝負!的短期決戦で行われるのですね。


ひと玉ひと玉に曰く因縁や個性があるというわけでなく、
次々に打ち上げられる花火とレーザー光線のコラボレーションの中、
ノリノリの音楽が大きく流されて、見ている側も当然にノリノリ状態という。
浴衣に団扇とはずいぶん違うイベントでありますね。


で、その花火ですが、撮れてたものがよくあったものだ…と思えるあたりを、
携帯電話のカメラですよと例によってお断り申し上げた上で、少々ご覧いただくといたしましょう。


ハンブルクの花火① ハンブルクの花火②


ハンブルクの花火③ ハンブルクの花火④


ハンブルクの花火⑤


賑々しい音楽もレーザー光線もここにはありませんのでまるで臨場感無しでしょうけれど、

何とかまあご想像で補っていただけましたら、幸甚でございます。

かくて、ハンブルクの祭りの夜は更けて行くのでありました。