ちと話があとさきになりましたけれど、先日両親を訪ねての行きがてら、

印刷博物館 に立ち寄ったのでありまして。


印刷博物館


先に訪ねた折にいろいろと楽しい思いをした果てに、

ドイツのグーテンベルク博物館マインツ にまで行ってしまった…とは誇張しすぎですが、

ともかく常設展まで見る時間が無くなってしまうほどであったものですから、

常設展含めていつか再訪をと思っていたわけです。


ですが、再訪を果たした結果から申しますと

「またしても、常設展あとまわしは止む無し…」ということに。

印刷博物館でのこたびの過ごしようは以下の通りでありまして。


まず、展示室の前室ともいうべき「プロローグ展示ゾーン」、

「印刷文化の歴史を一望する大壁面」として、ロゼッタストーンやら百万塔陀羅尼など

古今東西の印刷や刻字の類いのレプリカがずらり並んだコーナーですが、

ここだけでもじっくり見たら相当な時間を要することになるという。


前回訪問時に目をとめたのとは違う点を気に掛けてみれば、

例えばインカの結縄文字というもの。結び目が記号の役割を果たすのでしょうけれど、

もっぱら数字を表すものと知ってみますと、算盤なんかと似た発想かなと。


それから1595年にアントワープ で発行されたという「日本図」ですね。

いまだ日本の形は不完全ながら、当時の要所要所に城らしいマークが付けられている。

で、そのお城も場所によって大きさがすこぉしばかり違っているなのですが、

どうも「Bungo」(豊後)と記されたところの城がちと大きめなんですなあ。


1595年当時は秀吉の九州平定の結果、

九州探題であった大友家は豊後一国を安堵された状態になっていたでしょうけれど、

遠くヨーロッパに伝わったのはもそっと前の情報だったとすれば、

大友宗麟 が九州内の六カ国の守護であった最盛期の状況を伝えるものでもあるかな…と、

最近その生涯を読んだばかりであったものですから、そんなふうに思ったのでありますよ。


と、余談ながら今は無き古えを偲ぶという点では、

今では凸版印刷のビルが建ち、印刷博物館もある敷地の一部には

「昔はこんなんありました」という解説板が立っているのですね。


「遠野物語」の話者・佐々木喜善旧居跡


柳田國男が著した「遠野物語」は同地出身の佐々木喜善という人が語って伝えた。

その佐々木の住まいがここにあったということなんですな。


「遠野物語」を読んだことがなく、思い込みでしたが、

てっきり柳田は遠野に出向いて話を採集したのかと思ってました。

いささか想定外…の印象でありましたですよ。


・・・と、話を横道から「プロローグ展示ゾーン」に戻してとなるわけですが、

館内のVR(ヴァーチャル・リアリティー)シアターでの上映会の始まる時間に。


このシアターでは前回も古代エジプトとポンペイ のVR映像が

とても面白かったものですから、そそくさと会場へ移動しますと、

今回の上映プログラムは「絢爛 安土城」というもの。


天下無双ながらも焼け落ちて跡形も無い安土城をVR映像で甦らせたもので、

近江八幡市にある「信長の館」で上映されているのと同じだというのですね。

こりゃあ、弥増す期待感…ではありますが、ここまでで長くなってしまいましたので、

明日へ続くということで(笑)。


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