本栖湖精進湖 、そして西湖 と巡った後には当然にして河口湖ということになります。
西湖の北岸沿いに湖北ビューライン(山梨県道21号線)を進み、
そのまま河口湖の北岸に抜けていきました。


しかしまあ、湖岸に沿うだけあってかなりうねうねした道でありますね。
それでもところどころにわりと新しいトンネルが通してあって、
湖岸ぴったりのうねうねを多少ショートカットできるようになっていましたですよ。


そこで目に止まるのがトンネルの開通に伴って使われなくなった旧道でして、
はっきりと柵が設けられて車の進入ができなくなっているところもありましたけれど、
そうなると落ちた木の葉も払われず、アスファルトの隙間からは雑草が伸びて…という状態に。


それが反って「廃道 」を愛する人たちにはたまらない魅力ともなるものと想像され、
もはや車が来ないだけに、そんな道をのんびり歩いてみるのもいいかな…と思ったり。
もちろんこのときにはすぅーと車で行き過ぎてしまいましたですが。


河口湖北岸からの冨士


そんな北岸を抜けていくときに、途中停車で切り取った富士のお山はこんな具合です。
西湖からでは裾野を遮ることになった足和田山が右の方(西側)へはけて、
今度は左側に長く引かれた稜線が際立ってきました。


やがて道は御坂峠から来る御坂みち(太宰治 が甲府から天下茶屋に行くときに通ったはず)に

合流した後、富士山に真っ直ぐ向かうように架けられた?河口湖大橋を渡ります。


河口湖大橋(南側から)


これは渡りきった側(南側)からの河口湖大橋ですけれど、
橋の上からの見晴らしを求めて、湖岸の駐車場から橋へと登ってみたのでありますよ。


河口湖大橋から望む富士


冬の午後にはどんどん光が弱まっていきますが、こうした色合いの富士もまた良しでありますね。

もそっと後ろにさがって撮れば、右側の裾野もさらに見えようかとも思うところながら、

これ以上あと戻りするとまともに逆光に曝されてしまうもので…。


とまれ、ここまであちこちから富士を望んできて、
必ずしも河口湖からの眺めが最良というわけではないような。
そのわりには、富士五湖の中ではおそらく河口湖が集客力ナンバー1ではなかろうかと。


かつては「御坂みち」を越えてくるルートも使われたでしょうけれど、
それ以上に富士急行という電車でアクセスできるというのが強みですよねえ。


だいたいからして、そもそも「富士五湖」との名付けは、
以前訪ねた甲府の「山梨近代人物館 」での解説で見ましたように、
富士山麓電鉄(現・富士急行)の創設者である堀内良平というひとの命名によるわけで。


鉄道を敷いて、さらに観光客を誘うためのキャッチフレーズとして考案したようですが、
本栖湖のさらに南西側にある田貫湖を含めて「富士六湖」てなふうには考えなかったのでしょうか。

いわゆる甲州財閥の一人とされる人物だけに、静岡県の田貫湖は蚊帳の外に…かも。


…と余談はさておくとしまして、
あちこち立ち寄って移動を繰り返している一日も終わりが近付き、ちと小休止。
湖を望むカフェでコーヒーでもと思いながら、ついついご当地ものに釣られてしまい…。


河口湖畔で富士山サイダー


オーダーしたのは「富士山サイダー」というひと品。
製造元のHPによりますと、その特徴はこんなふうであるということで。

モンドセレクション最高金賞受賞の名水「富士山萬年水」をベースに、富士山をイメージして作った、富士の国のご当地サイダーです。天然水の素材を活かすため甘みを抑えてスッキリしたのどごしを追及しました。

なるほど何とも爽やかな飲み口で、サイダーというよりラムネを思い出すような。

気分がよくなるのは、まさにご当地ものをご当地でという心理的要素がもっぱらでしょうけれど。


ただ後から気付けば、そこここの土産物屋でいくらでも「富士山サイダー」は売っており、
グラスと氷とストローは付かないものの、カフェよりは普通に安く呑むことができる…。
いやはや拙速な飛びつき方をしてしまった河口湖畔でのひとときなのでありました。


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