「Museumsuferfest」博物館河岸祭 が終わって一夜明けると、
博物館・美術館はほとんど定休日である月曜の朝。
まあ、夕方には羽田に帰る飛行機に乗り込むことになっている最終日でありますから、
落穂拾い的にフランクフルトをぶらりとすることにしたのでありますよ。


まずどこへ?というときになって
「今回は少しも高いところに登っていないな…」ということに気付いたのですね。


去年はシュヴェリン大聖堂リューベックの聖ペトリ教会リューネブルクの給水塔
そしてハンブルクの聖ミヒャエリス教会 と、あちこちで高いとこから遠くを眺めたものでしたが…。


で、最後の最後に高いところということで、
フランクフルトならでは「マインハッタンに登ってやろう」と思ったわけでして。


マインタワー遠望


かつての市壁の跡と思われる緑道から見える高層ビル。
そのうちで屋上にアンテナを高く伸ばした真正面に見えるビルが「マインタワー」で、
ここは天辺部分が展望台になっているというので、行ってみたのでありますよ。


高さはアンテナ部分を入れて240m、展望台はその根元で200m地点であるそうな。

高速エレベータでぐいんと、さしたる時間も掛からず展望台直下のフロアに到着。
そこからはえっちらおっちら階段を上がるんですが、展望台に出てびっくり。
え?オープン・エアなの?


マインタワーの展望台


もしかして、あの胸のところくらいまでしかない手すりの向こうには200m真下に地面とか?
微妙に高所恐怖症(大丈夫なときとそうでないときがあって、この時の気分は後者)でして、
文字通りに恐る恐る縁へと近付いて見ましたらば、案ずるより産むが易しでしょうか、
さすがにリスク管理からしても、こんなふうになっていたのでありますよ。


マインタワーのリーフレットより


リーフレットの写真を見れば、こんな具合。
展望台は内円であって、間違って落ちてもひとつ下の階までというわけです。


さて、その展望でありますけれど、今のご時勢で高さ200mとはさほどに高いものではない。
ですが、だいたいドイツでは町一番の建物は教会の塔てなところが相場で、
フランクフルトはいささか趣きを異にするとは言っても
高層ビルがびっしりというほどでありませんから、ぐるりとかなり見晴らせるという。


マインタワー西側の眺望


まずは西側の眺望。手前側にビルはありますが、それ以外はまっ平と言ってよろしいかと。
中ほどに見えるかまぼこ屋根の連なりはフランクフルト中央駅。
方向的にはずっと行くとマインツ に到達ということになりますね。


マインタワー北側の眺望


お次は北側の眺め。
奥に見えている稜線がタウヌス山地で、この山並みを左手方向へずんずん行くと
リューデスハイム からアスマンスハウゼン へと抜けた丘陵地帯にたどり着くものと思います。


マインタワー東側の眺望


続いては東側です。マイン川の上流方向になりますが、これまた川面をずんずん進めば
途中運河を経由してドナウ川に出、そのまま黒海へも繋がると思うと俄かに雄大さを感じますね。


マインタワー南側の眺望


最後に南側、やや南西向きになってますが、こちらも基本的にはまっ平。
建物も程なく尽きて、その向こうには森が広がるばかりに見えます。


それでもシュヴァルツヴァルト(黒い森)ほどではないのでしょうから、
黒い森はよほど暗い森なのでしょう。
右端くらいの方向にヴォルムス があるものと思われます。


ということで、どっちを向いても土地がまだまだたくさんあるなあという印象。
そうした点を絡めて話していいものやらどうやらですが、
フランクフルト~マインツ、マインツ~ヴォルムスといった鉄道沿線風景では
「クラインガルテン」をたぁくさん見かけましたですねえ。


東京でも市民農園なんつのがあったりしますけれど、
本家クラインガルテンは小さいながらも小屋まで作って、
ともすると衛星放送用のアンテナまで備わっている。
日本人だったら住まいにしてしまうかもしれんなあと思って見たものです。


さて、マインタワーを下りた後は、
上から見つけたランドマークに立ち寄りながらのぶらり移動。
じわじわと旅の終わりが近いのを感じつつ…。


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