今回、旅先での「間違い」の元のひとつは準備不足ということが挙げられましょうね。
年に一度、一点豪華(というほどでもないですが)の夏旅にも関わらず、
マイレージの特典航空券で、つまりはタダで行こうとしたことにも問題無きにしもあらず。
(実際には空港税等で1万数千円支払いましたが、それでヨーロッパ往復は御の字でさね)


最初のうちはイタリアの某所、フランスの某所、スペインの某所、アメリカの某所と
予て行きたいところリストにのっけてあるどこかしらへ行けないものか…と考えていたですが、
それらはいずれも乗継が必要で、しかも(アメリカの某所を除き)キープできたフランクフルト便では
たどり着くのにそれこそ夜中になってしまうふうでしたので、断念。


7月中の多くをそんなことに使ってしまいましたけれど、
フランクフルトでは乗り継ぎなしで行けるところにしようと考え直して、
すぐに頭に浮かんだのはダルムシュタットでありました。

ユーゲント・シュティールのアーティスト・コロニーがあった場所ですから。


そうなると、フランクフルト空港を円の中心にして周囲で面白そうなところと探りを入れ始めれば、
グーテンベルク の故郷マインツ、ラインガウ音楽祭の主会場であるヴィースバーデン、
初洋行で立ち寄ったライン河畔のリューデスハイム(洋行事始め回顧録その16
参照)等の町があり、
そして見所少なしと思っていたフランクフルトでは訪ねる週末にフェストがあることが判明、
これで大枠はできた!と思ったものです。


ところが下調べを進めれば進めるほどに、立ち寄りたいポイントは増えまくり、
ダルムシュタットひとつとってもとても一日では廻りきれないことが予想され、
しかも曜日限定で土日にしか開いていない施設もあれこれある様子。
ですが、週末はフランクフルトでのフェストがあり…。


週末といっても年にこの時しかないフランクフルトのフェストを覗くのは、
年に何度もある土日にダルムシュタットを廻るより再訪期し難しと考えて、
急遽ダルムシュタットへの立ち寄り断念という方向へ舵を切ったわけです。


となると、ダルムシュタットに寄ろうかと考えていた1日をどうしようかという思案となり、
急浮上したのがヴォルムスだったのですが、これまた調べ始めるとあれもこれもと…。


だもんですから、ここで調べるのを手控えたのですよね。
出発日のところに書きましたように 「あんまりがっつかずにのんびりと廻る」思惑に
全く反するではないかと気付いたこともありまして。
調べれば調べるほどに収拾がつかなくなりそう状況では「いけん!」と。


ですが、そもそも1週間から10日程度の旅では
「あれもみてやろう、これもみてやろう」という方がむしろ自然だったのかなと
今さらながら帰ってきてから思うところですが…。


日程の紆余曲折にはラインガウ音楽祭のコンサートを聴きに行こうという思惑も絡んだですが、
これに関してはまた別途のお話として。


とまれ、再三のああでもない、こうでもないが祟って、
最終的なホテル予約は出発の1週間くらい前。
結果、マインツ4泊(ハブ&スポークのハブとして)、フランクフルト3泊で落ち着きました。


そんなこんなの状況下、羽田で乗り込んだ全日空の777は
エコノミーでも驚くほど快適な空間が確保され、機内エンタテインメントの最新の機材で
「日々、進歩しとるのだなあ」との印象(タダ乗りでは申し訳ない…)。


全日空223便フランクフルト行@羽田空港国際線ターミナル


帰りはルフトハンザになるので、この時とばかりに
日本映画を中心に映画3本を見ているうちに(後はただ食っちゃ寝ですが)
果たして定刻でフランクフルト・アム・マイン国際空港に到着。


巨大空港のわりに空港を出るまでほとんど滞りは無く、
飛行機を降りてから20分後には空港直結の鉄道駅でマインツ行きの電車に乗れてしまい、
こんなにスムーズでいいのかしらん…と。


Frankfurt am Main Flughafen Regionalbahnhof


17時半すぎには余裕でホテルにチェックインとなるはずでしたが、
「予約にお名前がありません」とはレセプションでのひと言。
好事魔多し…。