コペンハーゲンでもラウンドタワー
界隈は旧市街に位置するのでしょう、
いかにもな石造りの建物が並んでいるのですね。
ラウンドタワーからちょっと先に行くとストロイエ(Strøget)というショッピング・ストリートとなって、
左に折れるとその先にはニイハウン(Nyhavn)の色とりどりに塗り分けられた建物が
軒を連ねていて、こんな具合です。
多くはレストランのようでしたので、
何事もなければもっともっと多くの観光客で賑わっているはずながら、
相も変わらず降ったり止んだりのお天気とあっては、それなりのようす。
で、ストロイエに戻って元の地点から逆に右に曲って中央駅方向に向かえば、
途中で噴水のある小広場を通って、やがては市庁舎前広場へと抜けていくという。
ということで、市庁舎(Rådhus)を覗いてみることにするわけですけれど、
先に訪れたオスロ市庁舎
のガチッとした作りとは全く異なる装飾的な建物です。
1905年に建てられた(6代目の建物らしい)…ということはリヴァイバル・ゴシックですかね。
しっかり尖塔 (105.6m)を備えていますし。
中に入ると、やっぱり大きなホールが広がっています。
これはお決まりなんでしょうね。
上を見上げて眺めやっておりますと、
通りすがりのおじさんが「2階から見ると、いいよ!」と階段を上がるよう勧めてきました。
後に付いていくと、階段の踊り場(上の写真の階段とは別のとこですが)で
「これはね、昔のコペンハーゲンを描いたものだよ」と解説をひとしきり。
とても市役所の人というふうでは無かったので、いったいこのおじさんは何者であったのか。
まあ、確かに階段の辺りは面白かったので、親切な人と考えればいいのでしょうけれど。
ところで、この市庁舎には建物とは別の見ものがありまして。
イェンス・オルセンの天文時計(Jens Olsens Verdensur)というものです。
「天文時計」と言いますのは、Wikipediaによるとこうなります。
天文時計(てんもんどけい)は天文学的な情報、例えば太陽、月、十二宮の星座、時には主要な惑星の相対的な位置などを示すための特殊な装置と文字盤を備えた時計である。
こうしたものが作られるというのは、
ラウンドタワーに見られるような天文学研究の歴史があることとも関係があるのかもですが、
イェンス・オルセン(1872-1943)は元々は錠前職人であったそうな。
手先の器用さがあったのか、ヨーロッパ各地を旅して回る中で
時計作りの技術を身につけていったのだとか。
その結果として作られたこの天文時計、なんでもこの時計は
300年にたったの0.4秒しか誤差が生じないと言われているほどの精巧さなのだそうです。
1990年代半ばに補修が行われたものの、今もちゃんと動いている。すごいものですねえ。
…と、市庁舎をひとめぐりしてみたわけですけれど、
一般的に言ってここのいちばんの名物はといえば、
すぐ外にあるアンデルセンの像ということになりましょうか。
ちゃんとお目にはかかりましたが、雨模様故に写真もままならず…とだけ
エクスキューズしておくことにいたします。