4年前に、バンド活動が会社の就業規則で禁止されている副業だったことに端を発し、女性社員が退職しました(↓)。

https://ameblo.jp/joseph-99/entry-12808205828.html

元社員のバンドは、20世紀後半のユーロポップスに加えてレパートリーを増やし、アメリカの曲や21世紀の曲も演奏していることがホームページに載っていました。

妻にそのバンドのことを話したところ「是非行きたい」とのことだったので、2人でライブハウスへ行ってきました。

妻は、現在制作している映画の関係でバンドに関する情報を集めており、渡りに船となりました。

 

郊外のライブハウスは奥にステージがあり、店内は2人掛けの丸いテーブル席になっていました。

予約していなかったので後ろの方の席になりました。

客層は年齢が高く、若くても私達夫婦と同じ50代後半で、70代らしき人がほとんどでした。

ショータイムは19時半からでした。

 

そのバンドはメンバー全員が若い女性のガールズバンドでした。

3ステージ構成で、各ステージの1曲目は楽器隊のメンバーが弾き語りをし、2曲目から派手な衣装を着けた元社員が黒髪で登場しました。

ファーストステージの1曲目はメゾソプラノのドラマーがドラムスを叩きながら、懐かしいウンベルト・トッツィの曲でスタートし、2曲目からは元社員がヴィッキー・レアンドロスの曲(フランス語の曲とドイツ語の曲)に続きABBAの曲が続きました。

セカンドステージはソプラノのベーシストによるユーロメタル=ナイトウィッシュNight WishのLast of the Wilds(フィンランド語?)で始まり、2曲目から元社員が登場してマイク・ブラントジョー・ダッサンのトリビュートになり、フランス語の曲が続きました。

サードステージの1曲目はコントラルトのギタリストによるグローリア・ラッソのシャンソンで始まり、2曲目で元社員が登場してジリオラ・チンクェッティの曲~バナナラマの曲と続き、アンコールはシャルル・アズナヴールLa bohèmeという具合で、元社員が歌唱力を存分に発揮してのステージでした。

特にABBAの曲では、ソプラノのベーシストとの二重唱は息がぴったりで、本物を聴いているような錯覚になりました。

ドイツ語の発音は完璧で、妻によると英語とフランス語の発音も完璧だ、とびっくりものでした。

元社員の声域はソプラノからコントラルトの中くらい(恐らく3オクターブ)に及び、これならば会社員よりも歌手を本業にした方がいい、と感じました。

 

終演後に妻と楽屋を訪問し、元社員に挨拶しました。

本人は4年ぶりの私を見て目を丸くして驚いていました。

近況を聞いたところ、人材派遣で事務をしているとのことでした。

妻が花束を渡すと頬を紅潮させて元気に「ありがとうございます!」と応え、私は「頑張って下さい」と励ましてライブハウスを後にしました。