妻は3日ほど仕事で近畿地方へ出張し、一昨日の新大阪駅始発ののぞみの自由席で東京へ戻りました。

その折に、新幹線のホームでの並び方を巡ってのひと悶着を妻は目の当たりにしましたので、今日はそのリポートです。

(新幹線ホームの並び位置のペイント)

この騒動を引き起した老夫婦に対して妻は同情的で、私は同情できません。

しかし、以下に述べる老夫婦を見舞った災厄を嘲笑するつもりはまったくありません。

 

繁忙期ではありませんでしたが金曜の夕方だった為、新大阪駅の東京方面のホームはかなり混雑していたそうです。

自由席待ちで並んでいる人の列もかなり長かったそうです。

妻がその列の一番後ろ(40番目くらい)に並んでから間もなく、その列の横に老夫婦が立ったそうです。

やがて、その後ろに1人~また1人・・・と並んで長い列がもう一つできてしまいました。

ここで妻は「ひょっとして何か一騒動起きるかもしれない」と感じ、スマホのカメラを録画モードにしてこの新たな列を撮影することにしました。

そこへ、博多始発ののぞみがホームへ入ってきました。

扉が開いて降車客がどっとホームへ出てきました。

その人達の流れが終わらないうちに、妻達の列の人達が乗り込もうと前進を始めました。

そして、妻の前にいた若い男性の6人組が扉の前でストップし、それでもその列車に乗る人々は妻達を追い越して乗り込んでいきました。

妻の後から乗り込んでいった人達は結局着席できず、通路に立ったままでそののぞみは発車しました。

 

妻の予感は的中しました。

妻達の列の横にできた新たな列の先頭にいた70代後半らしき夫婦のご主人が標準語で「次の新大阪始発はワシらが先に乗るんだからあんたたちはどいてよ」と言い出しました。

妻の前の若い男性6人組は口々に関西弁で「なんや、どアホ!新幹線のルール知らんのんか?次の列車に乗るモンはこうして止まって待つことになっとんのや!」と言い返しました。

老夫婦のご主人は「〇〇電鉄(関西の私鉄/事実未確認の為伏せ字とします)ではこんどの列車に乗る人その次の列車に乗る人分かれて並ぶことになってるんだ!こんなの関西の常識だろ!」と言って引きませんでした。

6人組は「アホ!この列の後ろに並べ!」とか「はよ後ろ行けや!」とか「往生際悪いで!」と口々に老夫婦を批判し、その老夫婦の後ろに並んでいた人達は「意地悪するなよ、仲良く一つの列に合体したらいいだろ。おれ達だってあんたらと同じくらいの時間かけて待ってるんだぞ」と言い出しました。

こんどは、妻の後ろに並んでいた人達が「確かめもしないで変な列に並んだあんたらが悪い!」とか「ジジイとババアは余計なトラブル起こしやがって責任取れ!」とか「勝手なルール作るな!」等と喚き出してスマホの録画の音声は音割れ状態になって聞き取れなくなりました。

その騒動に気づいたらしい駅員が現れて「指定されていない所に並ばないで下さい!この列の後ろに続いて並んで下さい!」と言い、さらにもう2人の駅員も応援にやって来て「(妻達が並んでいる)この列の後ろへ早く移動して下さい!印がない所に勝手に並ばないで下さい!」と整理にかかりました。

ところが、老夫婦は「大阪ではこんどの列車に乗る人次の列車に乗る人は分かれて並ぶのが常識なんです!」と言って指示に従おうとしませんでした。

駅員は「これ以上お聞き入れ頂けないようでしたら、駅長室へ来て頂くことになりますよ!」とすごみました。

老夫婦の奥さんが「東京駅で乗り継ぐ最終のこまち(秋田行き新幹線)に接続してる新大阪始発ののぞみは次ぎのしかないんです!この年で東京駅まで立って行けっていうんですか!のぞみの指定席も飛行機も取れなかったんですよ!」と食い下がりましたが、駅員は「勝手に変なところに並んだりしなかったら新大阪から座って行けたかもしれないですよ。途中の名古屋あたりで座れる可能性だってありますから、とにかく正しい列の後ろへ行って下さい!」と追いやってしまい、老夫婦は人混みにの中に消えてしまったそうです。

妻は無事にに座れたそうですが、老夫婦は同じ号車には乗ってこなかったそうです。

妻は、その老夫婦が同じ号車に乗ってきたら席を譲るつもりだったそうです。

 

妻としては、問題の老人が1人だけだったら、自分が順番を譲って列の後ろへ移っても良かったそうです。

しかし2人となると、後ろに並んでいた人達(老夫婦に冷たい言葉を浴びせた若い女性グループ等)が納得しなさそうだったので黙っていたそうです。

私は「その動画をYou Tubeにアップしないか」と提案したところ「老夫婦がかわいそうなのでしたくない」とのことでした。