ハンス・スヴァロフスキーHans Swarowsky (1899~1975)は指揮の名教師として有名なので、クラシック音楽をお聴きの方ならご存知かもしれません。

ヴィーン国立音楽大学・指揮科の教授として知られ、門下生が特に多いことで有名です。

 

今日は、以前述べたフェリックス・ヴァインガルトナー(1863~1942)の教え子であるハンス・スヴァロフスキーの名盤について述べます。

有名なのはWikipediaにある通り、ヴァーグナーのニーベルングの指輪です。

管弦楽はチェコ・フィルハーモニー管弦楽団員とプラハ国立歌劇場管弦楽団員から成る混成オケなのでスラブ風の響きながら愛好者の間では根強い人気があるそうです。

 

今日私がご紹介したいのは、バッハのマタイ受難曲です。

制作したのがConcert Hallというマイナーレーベルだったせいか、独唱者は一流布陣なのに流通数=プレス数が少なかったようで、中学生時代に郷里で一番大きなレコード店では「幻の名盤です」と言われ、手に入りませんでした。

メルカリで入手した3枚組のCDは、板起こし復刻との説明があり「板起こし復刻の際に乗ったと思われる針音ノイズが数ヶ所あり」とのはずが、針音ノイズはまったくありません。

その他の板起こしに起因するノイズもありませんので、精巧な板起こし復刻だったのでしょう。

演奏は早めのテンポを基調としており、とてもキビキビした演奏です。

中央に定位されたコントラバスがずっしりといい音を出しています。

 

時代考証派によるピリオド奏法の演奏ではなくモダーン奏法によるもので、スヴァロフスキー盤(1967年初出) ⇒ クレンペラー盤(1962年初出) ⇒ グロスマン盤(1955年初出・疑似ステレオ) ⇒ 時代考証派のアルノンクール盤(1970年初出)を交互に回し聴きして持ち味の違いを楽しんでいます。

グロスマン盤は時代が時代なだけに各章の終わりのところでリタルダンドをかけてテンポを落としており、実にロマン的です。

同じモダーン奏法でも、クレンペラー盤(第1曲は超重厚で全体としてテンポが遅め)やスヴァロフスキー盤は、気負わずに聴くことができます。