今年になって株価が冴えない、空運・陸運業ですが、Trading Viewの比較機能を使ってJR東、JR九州、日本航空の3社のパフォーマンスを比較してみました。

 

JR東日本の週足チャート

直近、2月をピークに下落しておりオレンジの52週移動平均線も割り込んで更に2023年10月の安値を割り込むと長期で見ても下落トレンド入りの可能性が高くなります。

 

比較チャートを作るのにコロナ前の高値2018年1月(オレンジの矢印)とコロナ後の2020年7月の安値(水色の矢印)を起点にして作成してみます。

(JR東だけ更に底割れし最終的な底打ちは2020年の10月でした)

 

2018年1月起点の週足比較チャート

青色がJR東日本、水色が日本航空、オレンジがJR九州です。

コロナのパンデミックは2020年の2月からですが、それ以前に日本航空とJR東の株価は下落しています。

JR九州だけボラティリティは大きいですが、横ばいでした。

コロナの影響を一番大きく受けたのは日本航空。60%近い下落でした。

この時日本航空の株だけ保有していましたが、最初のリバウンド(2020年5月)に全数損切りしました。

コロナ前に株価が戻りつつあるのはJR九州で-3%なのでほぼ戻っていると言えるでしょう。

 

JR東日本も日本航空もコロナ前に戻っていないです。

その理由は以前のこちらのブログでも書きました。

 

 

JR九州は不動産業の売上比率が大きく、輸送業の影響が少ないのです。その為、この3社の中ではROEが一番優れています。

ROEは平時での長期チャートの株価の傾きに影響すると考えています。

 

次に2020年7月を起点にした週足比較チャート

日本航空が下落幅が一番大きかったので、戻りも健闘しています。

但し直近の下げでJR九州に抜かれてしまいました。

日本航空はテクニカル的には2023年6月頃を起点にした下落トレンドが完成していますので戻りも相当時間がかかりそうです。

JR東はここで上昇すればレンジ相場の可能性は残りますが、来週は正念場です。

JR九州は一緒に遅れて下落するなら、上昇相場の押し目になる可能性が高く買い増しのチャンスになります。

今のところJR九州を買ったのは正解でした。

 

では、何が理由で直近下げているのかですが、正確には分かりませんが

金利の上昇が影響している可能性があります。

 

株探によると2024年3月期末で

JR九州:自己資本比率40.5%、有利子負債倍率0.91倍

JR東:自己資本比率27.8%、有利子負債倍率1.68倍

日本航空:自己資本比率34.3%、有利子負債倍率0.98倍

借金が多いと金利負担が増えるので、業績に与える影響も大きくなると考えられるからです。

 

個人的には日本国債10年債利回りが1%程度だとあまり影響しないとは思います。7月には短期の誘導金利を0.25%に上げる可能性がありますが、長期金利が動かなければ材料出尽くしになるのかもしれません。

(投資は自己判断でお願いします)