今回は、私のお気に入りの楽器を紹介します。
V. BachのC管。
見ての通り、マウスパイプがリバース25R。
購入は1996年7月。
当時、V. BachのC管が国内に少なく、某楽器店のTさんがアメリカで買い付けてきてくださいました。
当時、試験でどうしてもオネゲルのイントラーダがやりたくて、それでC管の購入を検討していましたが、どこからお金を捻出するか困っていました。
そこで私の父が「勉強に必要なものは何とかしてやる」と購入資金を出してくれました。
そのお金は、その年の頭に亡くなった母の生命保険金から出したものでした。
なので、私にとってこの楽器は、母からの最期の贈り物なのです。
そういう理由もあって、私の中でもお気に入りの楽器です。
取り立てて特別なモデルでもありませんが、この楽器の特徴はリバースマウスパイプです。
V. BachのC管リバースモデルは、今ではあまりお目にかかりません。
リバースマウスパイプの楽器は、普通のマウスパイプの楽器と比べて音のツボが広いものが多いです。
だから、きちんと音が取れていないととんでもない音程になりますが、逆にきっちり音程が取れているとすごく音程が良くなります。
そういう理由もあってか、この楽器は非常に音程が良いです。
私の師である白石実先生が、試奏でいろんなオケ曲のフレーズを吹いた後に出た一発目の言葉は今でも覚えています。
「この楽器はとても音程がいいね。変え指が必要ないじゃない。」
もう購入から20年経ち、あちこちに小さいへこみや傷がありますが、私の大切なパートナーです。
まだまだ頑張ってもらいますよ。
トランペット講師 大倉
