天国の音楽家たち | 人形姫の視る夢は・・・

人形姫の視る夢は・・・

着せ替え人形コレクターかりんの日々の記録です。

こちらもSHEINで購入。

赤い一輪の薔薇なフェイスブラシ。

 

ぽふぽふとチークをはたいてみます赤薔薇

なんだか嬉しい。

 

相変わらず忙しく飛び回っているオットをよそに、

家族でのんびりする母子。

「江戸前エルフ」「佐々木さんとぴーちゃん」「のぞまぬ不死の冒険者」

とかお気に入り。

「ダンジョン飯」もアニメで見たら面白くて、

原作2巻までしかかっていなかったが改めて読み返してみたり。

何年か前はとにかくタイムトリップ、タイムトリップ、タイムトリップ〜〜〜!

という感じの作品が多かったが、

今は異世界もの。

ダンジョンあって冒険者がいて、魔法使いや剣士がいて、

の世界観ベースの物語が花盛り状態で、色々流行があるものだなあと思う。

だから時々ちょっと何がなんだったか記憶が混乱するのは、

年のせいじゃなく、似た設定が多いからだと言い訳したい。

似てても面白いんですよ、どれもそれなりに。

楽しければいいのだから。

 

手帳を整理したり、

掃除をしたり、

ココナラのお仕事をさせていただいたり、

他にも色々やりたいことがあって週末の時間はあっという間。

 

そして書こうかどうしようか迷ったけれど、

やはりここで書かないのは私にとっては嘘になるなと思って書いてみる。

追悼、小澤征爾さん。

 

 

これはムスメが生後5ヶ月の時、抱っこしていただいた写真。

 

オットはずっと合唱をしている。

その基盤は大学の諸先輩方からお誘いいただいた、

創立70数年という合唱団である。

遥か昔、まだ溌剌たる若者だった青年たちが、

名誉の戦死をしそこねて迎えた戦後、

歌でも歌おうと始めたという合唱団。

当時はロシア民謡が流行だったそうで、

男子学生のみ、

声をあわせ、力強くロシア民謡を歌っていたそうだ。

 

ある日、そこに後輩が見学に来た。

元々ピアノはやっているけれどラグビーに夢中で、

それで骨折してしまい、

ピアノもラグビーもしばらくできなくて、暇を持て余したのだという。

後輩くんは先輩たちの合唱団に魅了され、指揮者の先輩に憧れた。

そこで自分でも混成合唱団を作って指揮を始めた。

その後輩くんがのちに大変な巨匠になった。

 

オットの先輩たちにとってはこの合唱団の一番のエピソードであり、

誇りだった。

巨匠は律儀で、昔からの繋がりを非常に大切にされ、

お忙しいスケジュールの合間に時折時間を合わせて、

この合唱団の舞台を観にきてくださっていた。

当然、会場の皆さんは感動し、一気に熱があがる。

オットのような若手が入ることを巨匠は喜んでくださり、

テノールの声を褒めてくださって、オットはとても喜んだ。

その時お願いしたのが上の写真だ。

ムスメが人見知りする前でよかった。

 

この前年、ムスメがお腹にいた頃も

この合唱団を観にこられた巨匠、

乞われて一曲、指揮をなさった。

それも私たち観客に向けて「ご一緒に!歌いましょう!」と。

曲は童謡の「あわて床屋」。

私の妹も当時、神戸から遊びに来ていて

このオットの舞台を観にきていたのだが、

まさかの巨匠登場に大興奮。

妹も学生時代ずっとコーラス部だったのだ。

 

巨匠の指揮はまるで魔法の杖のようだった。

嘘みたいに、自分の声が出て、弾むように楽しく、体が乗る。

もっともっと、さあ!と巨匠の振る指揮で、

魔法のように声がでる。歌が楽しい。

「あわて床屋」の世界そのままに、

面白く歌うことができた。

これが天才の力なんだと、心底感動した体験だった。

しかも良い胎教になった。

のちに結局ムスメも音大に入り、声楽を学んだから、不思議なものである。

 

巨匠のお加減が良くないと伝え聞いても数年間は、

それでも時折お姿を見ることがあり、

街の人たちが声をかけると、素敵な笑顔で手を振られたりしていた。

お元気だと安心したものだ。

 

ムスコの通う支援学校のためにコメントをくださったこと、

今も深く深く感謝している。

とても優しい、温かい方だった。

 

オットはとても悲しみ、

でもまた舞台を控えていたので、急遽、

プログラムに黙祷の時間を設けた。

そのやりとりで一層忙しかったようだ。

 

私もこのわずかなご縁とは別に、

一人の日本人として、心からご冥福をお祈りします。

素晴らしい音楽を、

夢をたくさん、

本当にありがとうございました。

 

たくさんの音楽の天才たちが旅立たれることが続く。

神様はきっと、直接天国で生のライブを聴きたくなられたのだろう。

いつか私もそのライブに、コンサートに全部行きたい。