祖父の思い出 | あいのこジョージのブログ

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躁鬱病とてんかんの持病をもつカナダと日本のハーフが病気のことや趣味のことについてだらだら書いてきます
みなさまよろしくお願いします

そろそろ成仏してくれ京子ちゃん。


どうもボクです。


ドラクエウォークの話ばっかりでは興味ない人に悪いんで昔話をひとつ。


ボクの母方の祖父は日中戦争にパイロットとして従軍していて地元の宮崎の都城市ではヒーローのような扱いを受けていたそうです。


しかしこの祖父は子ども達(ボクの母たち)に決して戦争の話をしなかったらしい。


否定も肯定もない。ただただ黙殺。まぁ占領軍のWGIPとか社会の空気とか色々事情はあったんだと母たちは考えていたらしい。


祖父は孫にはとてつもなく優しい好々爺だった。神戸と宮崎は遠いからそんなにしょっちゅう会いにいけたわけではないが嫌な思い出はない。


そんな祖父はちょうど28年前の5月に脳梗塞で亡くなった。ボクが10歳のときだ。

葬儀では戦友達が集まり軽い祭りくらい人が集まっていた。

ボクは肉親が死んだのはそれが初めてでパニックで泣きじゃくっていた。


葬儀が終わり、なんやかんやひと段落して、祖父の遺品をみんなで整理しているときにボクの母の親友のモルモン教徒のノブちゃんが血相を変えて

「ヨーコちゃん、これ…」

となにやら紙切れのようなものを母に見せた。


母も顔色が変わっていた。

興味があったので「なにそれ?」と聞いたら母は怒ったように「なんでもない!」と言う。


ボクはガキのころからわりとマセてたので

「じいちゃんの浮気相手の写真かな?」などと考え、処分される前に見てやれとその日の夜眠たい目を擦って寝ている母たちを起こさないように写真を入れていたクッキーの缶を開けた。


しばらくゴソゴソするとある写真が出てきた。


白黒というか赤茶けたというかとにかく昔の写真で、軍服をきた日本兵たちの戦地での記念写真かな?

と最初は思ったんだが、その写真の中央をよく見てみると真ん中の人物は何か持っている。

そして、それは何人かわからんが明らかにクビ。

そう。斬首された(おそらく敵兵の)クビ。

そして端っこの方で座っている青年の顔つきが祖父によく似ていた。

写真の裏には


「斬鬼失念」


と書いてあった。意味はわからなかったし、調べなかったし、今から調べる気もない。


そして祖父を責める気は一切ない。


亡くなる一年くらい前に珍しく泥酔した祖父がボクに一言耳打ちした。


「ジョージ。」


「なに?」


「せんそうはじごく」











ではでは