猿払村に着いた。
車はそれなりに止まっていて、食堂みたいなのも確認できるが、
キャンプ場なんてある気配がない。。。
そこらを歩いていた家族連れでろう、女性にキャンプ場を訊いた。
「あるには、あるんだけど、確か、昼間でしまっちゃってた気が…」と
道の駅の後ろのスペースを指さして教えてくれた。
看板をみると、5時までらしい。。。
あちらこちら、きょろきょろして探すが、駐車婦ペースしかなく、
キャンパーなども勿論、見当たらず、泊まれる様子にない。
困りかねていると係のような風貌のおじさんに、
ここらで、キャンプ出来る場所って他にないか
尋ねてみた。
「キャンプ場?ないな…そこら辺にテント張ればいいじゃないか?」
さも、お前何言ってんだ的な真顔で答えてくれた。
どうやら、ここはバイカーや自転車などのツアラーが、勝手にテントを張って、勝手に寝ていくことは、日常茶飯事らしい。
でも、普段モラルという縄に縛られて行動している僕は、
「え、ここってテント張ってもいいところなんですか?」と尋ねた。
すると、おじさんは、
「ダメだけど、大丈夫だよ」
すごい、一見相反言しているのだが、
この一言に、僕は安堵した。
建前で禁止はしているけど、、という、この緩い感じ。。
大好きだ。
すると、おじさんは、テントを張れるポイントを案内してくれた。
観光案内所の中、その近くの軒下、木造の建物の前、
お~こんなにあるのか、、、
中でも、おじおさんオススメの木造の建物の前にテントを張ることにした。
テントを張ろうとすると、おじさんに「飯は食ったのか?経済的に困窮しているのか?」とう質問を受けた。
飯は食っていないのだが、経済的に困窮しているのか?と言う質問に少し戸惑った。
「飯は、食ってないですけど、経済的に困窮しているかは、どうなのかな…」
「じゃあ、金はないのか?」
「ん~、、結構ない方ですかね…」
「よし、わかった!じゃあ、そこで飯食わしてやるからテント張り終わったらこい!」
いいんですか?!
という喜ぶと驚きで、張り終わったら道の駅のレストランの前で待ち合わせすることに。
早速、手早くテントを張ることに…
と言っても、初テント張りなので手早く張れるはずもなく、ましてや夜の暗がりで
とても苦戦した。
なんだ、このフライヤーが、テント本体の……
ん、違うか。。。
試行錯誤していると、痺れを切らしたおじさんがやってきた。
「なんだ、まだ張ってないのか!」と手伝ってくれた。
手伝ってくれたけど、結構適当なので、梁がびよーんと飛び出る仕上がりに。
でも、寝れればいい。
テントを張り終えると、早速、道の駅のレストランに赴く。
閉店間近なので、人は疎らだ。
「どれでもいいよ、食え」
こう言われると、奢られる方は困る。
「じゃあ、僕は、このホタテカレーで。」料金もそれほど高くなく、カレーは間違いないだろうという勘でオーダー。
「ビールはいいのか?」ときかれたので、そちらもご馳走になることに。
ビールで乾杯した。
300Kmは走っただろうか、疲れた体にビールが沁みる……。
ホタテカレーがうまい!ホタテがぷりぷりだ、おいしい。。
そう言えば、ここ出発目に眺めたツーリング雑誌に載っていた
猿払のホタテカレーだ。これを食べたいと思っていたのだ。
偶然にも、宗谷郵便局の局員さんに、猿払を教えてもらい、
その猿払でおじさんに出逢い、奢ってもらったのが、
食べたかったホタテカレー。
一人だったら、猿払にすらよっていないかも知れない、、
目的に思いもしない方法で、たどり着くとなんか、感慨深い気持ちになる。
「うまいです!」
と言うと
「昔は、もっとおっきいホタテだったんだけどな、ちょっと小さくなったよ」とおじさん。
へ~昔から知ってるんだな。。。地元の人なのか?と思い訊いてみると
おじさんは、札幌の人で、この時期は毎年鮭釣りに来るらしい。
釣りをしては、ここの道の駅で、数日車中泊をして滞在してから帰るだとか。
それから、色んな話をした。
おじさんは、某有名企業を退職後、たまにこういう自由なことをしているらしい。
結婚していて、奥さんは旅行にでかけるのだが、自分はついて行かない。
息子もいて、たまに帰ってくるだとか、色々聞いた。
レストランも閉まろうとする頃、おじさんは、思い立ったように
「味噌ラーメンくえるか?」と行ってきた。
長距離を走ってきたぼくは、僕は、もちろん食べれると回答。
少し食べたいのだけど、全部は食べれないので食べて欲しいとのことだった。
こちらとしては、大歓迎だ。
食べかけすいません、、
味噌ラーメンが運ばれてくると、取り皿に少しだけ取り分けて、
あとは、僕にくれた。
この味噌ラーメンも、うまいのだ。秋とはいえ、少し冷える北の国で
温かい汁物は、芯から温まる。
みそラーメン好きなんですか?と訊くと、
「味噌汁頼みたかったから、味噌ラーメン頼んだんだ」とおじさん。
僕は、意味が分からず、メニューを指さして
「安心してください、味噌汁ありますよ」というと
「そういうこうじゃない!」と怒られた。
ふざけすぎたか……
しかし、味噌汁ののみたくて、味噌ラーメンを頼む気持ちがわからない…
味噌汁があるのに??
お腹いっぱいになると、レストランを出た。
じゃあ、と別れてテントに戻る。
いや~、うまかったな… おじさんありがとうという思いで
体もそうなのだが、心も温まった。
僕は、テント内に散乱した荷物の整理を始めた。
荷物がたくさんなので凄いことになっている。
これは、すぐ使わないから、底の方に、
これは、風呂に使うから、ここに…
色々整理していると「おい!」とテントの外から呼ばれた。
やはり、ここにテント張ったらまずかったのか?係の人が注意しに来たのか…と思いながら外に出ると、
さっきの鮭釣りのおじさんが、スーパーの袋をもって突っ立っていた。
「ほら、これもやるよ」と袋を差し出した。
「いいんですか?こんなに?」と返すと
すかさず、1つ1つ、テントの下に敷かれたシートに並べていく
レトルトカレーに、カップラーメンに、かまぼこ、チョコパン、インスタントコーヒー……
ものすごい数だ。
明日で帰るので、くれるというのだ。
有り難く頂戴した。
なんか、色々よくしてくれる。ほんとに有り難かった。
いつか、僕もこんな奴がいたら
同じことをしてやろう…… そんな気持ちがわいてきた。
その後、道の駅の銭湯むかい、汗を流した。いや~、気持ちいい。。
閉館間際だったので、誰もいない。入り違いに一人いたくらいだった。
入館時間をすぎるもいれてくれた、番頭の人にも感謝。
その後、テントに戻り、熟睡……出来るかと思いきや、
蚊がすごいことに。。。
海沿いでにあったのは、はじめてことだった。
この日は、
蚊にぼこぼこにされての一夜を過ごした。