これはおれが中学1年か2年のときに体験した出来事である。
中学のときだから15,6年前になるのかな。
父親が転勤の多い仕事でだいたい4年に1回の周期でいろいろなところに転校してた。
ちょうど小学4年の終わりくらいのときに岩手県某市に転勤することになった。
周りはほぼ360°山に囲まれた場所でコンビニも車で行かないといけないくらい田舎であった。
そこでは父親の会社の社宅に住むことになったのだが、その家は1階の一部が事務所で2階が住居という感じである。
このような感じの家である。
※拡大して確認してください。
(平面図は昔の記憶をたどりながら頑張って作成しました(・∀・))
家自体はかなり古く、イメージ的には昭和初期に建てられた田舎のおばーちゃんち(?)を想像してもらえればいいかな。
もしくは心霊スポットの廃屋。
とにかく家は古く、増改築を繰り返したのか2階にお風呂はなく1階の気味の悪い台所を通って行かなければいけない家であった。
案の定、その家には何かが居るらしく様々なことが起こった。
・トイレの鍵が誰も入っていないのに勝手に施錠された。
・居間のドアにどこかのお土産の牛のストラップをぶら下げていたのだが、牛についている鈴が
「チリーン… チリーン…」
と鳴り始めた。
キッチンにおれはいたのだが、すぐ居間のドアを見てもストラップは揺れていなく、近くの窓も開いていなかった。
・居間でテレビを見ていると外の鉄階段を
「タンタンタン.……」
と上る音がしたので誰か来たのかな?と思ったがいっこうにインターフォンが鳴らない。
かといって下りた音もしないので玄関を開けてみたがそこには誰もいなかった。
・母親が寝ているときに腕をぐいぐい引っ張られた感覚があった。
父親が引っ張っているかと思ったらしいが、よく考えたら引っ張られている方向にはすぐ壁があった。
などなど。
そしてとある夏の日にそれは起きた。
古い家のためもちろんエアコンなどついているわけがなく、風通しを良くするためにドアと窓を全部開けていた。
玄関ホールからおれの部屋までは
「玄関ホール → キッチン → おれの部屋」
とドアを全開にすると一直線となり、おれの部屋から玄関ホールを見ることができる。
おれは夜中にトイレに行きたくなり、ふと目を覚ました。
時間はたぶん2時くらいだと思ったが、正確な時間は覚えていない。
トイレに行こうとしてベッドから起き、玄関ホールの方を向くとビクッとなり体が固まった……
玄関ホールで何者かが正座をしてこっちをじっと見ていたのである。。。
いや、「こっちを見ていた」という表現は正しくないのかもしれない。
何故なら『そいつ』は正座をしていてどんな髪型でどんな服を着ているかはわかるのだが……顔がないのである。
そう、言うならば肌色でボカシがかかっている状態である。
かといって目や口の位置がわかるわけでもなく、全体が肌色でぼやけている感じなのだ。
おれは何分動けなかったのかわからない。
だが、よく見ると服や髪型に見覚えがあった。。。
おれの母親である。
上下にピンクのスウェットを着て紺色のベストを羽織っており、髪型はボブであった。
(母さん??)
そう思った。
確かにその服や髪型に見覚えがあるが、何かが心の中でひっかかった。
その違和感はすぐ明確なものへとなった。
そう、その服は冬に家でくつろいでいる時の格好なのである。
岩手の夏にそんな格好をしているのは明らかに変である。
しかもこんな時間に玄関ホールで正座をしていること自体おかしい。
そして『そいつ』は動く気配もなくずっとこちらを向いている。
だが、母親であることにおかしいと思いながらも近づいていくことにした。
<つづく。。。>
長文に付き合っていただきありがとうございますm(__)m
文章はなれていなく、読みづらいとは思いますが最後まで読んでいただき感謝します(^_^;)
なにか意見などあればコメントを残してもらえるとうれしいですし、ペタでもうれしいです。
読者は少ないですが、いろんな人に読んでもらえるように頑張っていきたいと思います。
※基本的に実体験を基にしているので、オリジナルなのはもちろんのことノンフィクションです。
ジョン