鎌倉よ何故 夢のような虹を遠ざける
誰の心も悲しみで 闇に溶けてゆく
鎌倉物語 サザンオールスターズ
Vo. 原由子
「鎌倉物語」、僕が大好きな曲です。
一度、この曲で記事を書きましたが、
僕の思い出話だけで終わってしまって、
曲のことを書かずじまいでした。
それくらい思い入れがある曲とも言えます。
2回目に「鎌倉物語」に言及したのは
原由子の「鎌倉 On The Beach」の記事の時。
今の彼とデートしながら
昔の彼のことを思い出して
ブルーになっている
ちょっとめんどい彼女の歌
まぁ言えば、煩悩の歌。
と書きました。(石を投げないで)
この曲は桑田佳祐の作詞/作曲です。
彼の歌詞は解釈が難しいことが多いのですが、
この曲もそう。
だけど、この曲が好きな僕は
難しくても意味を知りたいと
思ってしまうのです。
僕の歌詞の解釈は
以前と変わっていないのですが
今回まとめておくことにしました。
こんな風に解釈したんだ。
ここは違うんじゃないかな。
など、ご意見を頂ければ幸いです。
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彼女はデートで今の彼と鎌倉に訪れています。
でも彼女、少女時代に
(といっても中高生の頃でしょうか)
前の彼と一緒に鎌倉に来ているのです。
鎌倉に来るとその時の思い出がよみがえり、
彼女はブルーになるのです。
鎌倉よ何故 夢のような虹を遠ざける
誰の心も悲しみで 闇に溶けてゆく
デートは楽しいはずなのに
鎌倉だと彼女の気分は落ち込むのです。
鎌倉でデートすると別れる
というジンクスもあって
本当は鎌倉に来たくない。
かつての自分も別れてしまったから。
そんな悲しい人が多いと思うのです。
砂にまみれた 夏の日は言葉もいらない
日影茶屋では お互いに声をひそめてた
これは少女時代の鎌倉デートの記憶。
近くの浜辺(由比ガ浜)にも行ったし、
日影茶屋というお店にも行きました。
日影茶屋は実在のお店です。
葉山本店は重々しい佇まいの日本料理のお店。
鎌倉小町店は和菓子屋さんです。
若い二人なら鎌倉小町店だったのでしょう。
日影茶屋 鎌倉小町店
鎌倉市小町2-2-26
(https://www.trip-kamakura.com/article/15937.html)
空の青さに 涙がこみあげる
こらえきれず 腕をからめ
少女の頃に 彼と出会ってたら
泣き顔さえ 真夏の夢
場面は現在に変わります。
昔と変わらない鎌倉の青空。
前の彼と来たことを思いだし、
涙があふれて、こらえきれずに
今の彼に腕を強くからめてしまいます。
もしも少女の頃、
前の彼でなくて今の彼と鎌倉に来ていたなら
こうして泣いてしまっても
意味が全然違っていたことでしょう。
秘密にならない 二人の秘め事
他人の空似が 乾いたマニキュア映して
少女の時にはつけていなかったマニキュア。
前の彼と鎌倉に来たことは、
今の彼には絶対秘密にしておきたいのに
乾いたマニキュアに
前の彼に似た人影が映っているように
彼女には思えてしまうのです。
鎌倉よ何故 夢のような虹を遠ざける
誰の心も悲しみで 闇に溶けてゆく
いつも私は 大人になれなくて
踊る胸に 浮気な癖
彼にもう一度 くちづけされたなら
涙声さえ ならないでしょう
泣いている彼女をみて心配した今の彼は
くちづけをしてくれたのではないでしょうか。
あんなに悲しんでいたのに
彼にくちづけされると胸が躍ってしまう、
もう一度、彼にくちづけされたなら
涙声も消えてしまいそうな自分は
"なんて移り気なの"と思います。
泣かないつもりが 笑顔になれない
あの日の思い出溢れる 江の電見つめて
やさしくされて
もう泣かないつもりなのに
それでもやはり
笑顔にはなれない彼女なのでした。
砂にまみれた 夏の日は言葉もいらない
日影茶屋では お互いに声をひそめてた
うん。やっぱり
めんどい彼女ですね。
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「鎌倉物語」は
サザンオールスターズの8thアルバム
「KAMAKURA」のアルバム曲。
作詞/作曲 桑田佳祐、
編曲 SOUTHERN ALL STARS、
弦編曲 大谷幸
1985年9月14日リリース。
ボーカルは原由子。
出産を控え、絶対安静と
病院から言われていましたが、
寝室にマイク・スタンドを立て、
パジャマのままベッドの上で
この曲をレコーディングしたそうです。
鎌倉物語 サザンオールスターズ 1985年?
鎌倉物語 原由子
婦人の肖像(Portrait of a Lady) at 鎌倉芸術館
2023/3/6,7
(ライブビデオ 「スペシャルライブ2023
「婦人の肖像 (Portrait of a Lady)」に収録)
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以下は過去記事の一部です。
原由子の記事は今までに6記事書きました。
(サザンオールスターズの記事は別)