スコッチ 雨で割れば
言葉がいらなくなる

 

SCOTCH AND RAIN  南佳孝

降りだした夏の雨
(雨に打たれたまま)
逃げもせずに見上げてる

スコッチ 雨で割れば
言葉がいらなくなる


髪が濡れて ブラウスが濡れて
心までも濡らした


ハイヒール脱ぎ捨てて
(グラス片手に)
好きなステップで踊るのよ

スコッチ 雨で割れば
(あふれる涙に浮かんだ)
あなたがまわり出すの

頬が濡れて まなざしが濡れて
心までも濡らした


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女性視点の曲なのに南佳孝が妙にハマる。

デビュー50周年のライブアルバム
「MY FAVORITE SELECTIONS」にも
収録されている南佳孝もお気に入りの名曲。

作詞は松本隆。
答えを直接書かず、
ディテール(情景)を積み上げて訴える手法か。

上の歌詞(部分)では、僕の解釈で
カッコ内のディテールを勝手に足した。

参考にしたのは、同じ松本隆作詞の
「今夜はソフィストケート」(松田聖子)

表は雨 だいなしだわ エナメルの靴
裸足で踊って困らせてあげる
ワイン・グラス片手に持って
涙あふれないように踊るの


「雨」「酒」「涙」
「裸足で踊る女」


は松本隆のお好みのようだ。

それでも、

スコッチ 雨で割れば
言葉がいらなくなる


には、

僕はディテールを足すことができなかった。
 

夏服を着た女たち 南佳孝

これも好きな曲。
南佳孝にはとことんキザであって欲しい。
夏服を着た女の人が眩しかった夏。

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「SCOTCH AND RAIN」「夏服を着た女たち」は
南佳孝のアルバム

「SEVENTH AVENUE SOUTH」

に収録された曲。
1982年9月22日リリース。

ただし「SCOTCH AND RAIN」は

1982年4月21日に
先にシングルとして発表されている。



2曲ともに
作詞 松本隆、作曲 南佳孝、編曲 Leon Pendarvis

「SEVENTH AVENUE SOUTH」は

南佳孝の7thアルバム。

SEVENTH AVENUEは

ニューヨークのマンハッタンの
南北に走る大通りで7番街のこと。
SOUTHはセントラルパークより

南の部分を指すのだろう。
タイムススクエアなどがある華やいだ通りだ。
"Seventh Avenue South"という

ジャズクラブもあったらしい。

もちろんアルバム名は

南佳孝の7番目のアルバム
ということもかけている。

アルバムジャケットはアメリカの画家、
エドワード・ホッパー(Edward Hopper)の
"Nighthawks(夜鷹、夜ふかしの人々)"

という絵画。

アルバムは発売当初から良く聴いていたのに
ジャケットが有名な絵だったことは最近知った。

僕にとっては南佳孝のベスト3に入るアルバム。
今はお酒を飲みながら聴けるアルバムと思うけど、
当時はこれを聴きながら受験勉強してました。

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以下は過去記事です。

南佳孝の夏


ラジと南佳孝の素敵なデュエット3曲


松本隆の「雨」「酒」「涙」