基礎研究の意義 後から分る

以下の記事からお借りしました。

 

ITmedia NEWS
mRNAワクチン関連研究にノーベル生理学・医学賞
10 時間

 スウェーデンのカロリンスカ研究所は10月2日(現地時間)、2023年のノーベル生理学・医学賞に、新型コロナウイルス感染症に対するmRNAワクチンに関する研究成果を上げたカタリン・カリコさんとドリュー・ワイズマンさんを選出した。

 



 2人の研究内容は、DNAやRNAの構成単位である塩基と糖が結合した「ヌクレオシド」の反応に関するもの。この研究が、新型コロナに対する効果的なmRNAワクチンの開発を可能にしたと評価した。

 新型コロナウイルス対策の切り札として期待のかかるワクチン。
最初に感染が確認されてから約1年という異例の速さで開発に至った背景には、長年にわたる基礎研究の積み重ねがあった。日本でも接種が始まった「メッセンジャーRNA(mRNA)ワクチン」実用化に道を開いたハンガリー出身の生化学者で、ドイツのバイオ企業ビオンテックの上級副社長を務めるカタリン・カリコさん(66)<テディベアに全財産しのばせ東欧から出国 ワクチン開発立役者>が語るパンデミック(世界的大流行)の教訓とは?【聞き手・八田浩輔】
引用します----ーーーーーーーーーーーー

山中教授がいなかったら……
 ――現在世界で使用されているmRNAワクチンは、カリコさんたちが2005年に発表した論文(※1)とその特許が基礎となっています。しかし発表当初の反響はほとんどなかったと聞きます。

1.
 ◆そうですね。私たちの論文に最初に注目したのはモデルナ(※2)を創業した幹細胞生物学者のデリック・ロッシ氏でした。

彼は当時、山中伸弥教授(京都大iPS細胞研究所所長)が発見したiPS細胞を作ろうとする過程で、mRNAを活用しようと考えていました。ところがmRNAを入れた細胞は死に、うまくいかなかった。さまざまな方法を探る中で私たちの論文に行き着き、実際に私たちが発表した方法に基づいて修飾(細工)したmRNAを使うことでiPS細胞を樹立でき…
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コロナウイルスの構造で突起した部分、こちらはスパイクタンパク質と呼ばれます。
これに人の細胞が触れるとコロナに感染します。
カリコ氏らはこのスパイクタンパク質をもとに人工的にメッセンジャーRNAを作成。
ワクチンを体内に注射すると感染力のないスパイクタンパク質がつくられ、コロナウイルスに対する抗体ができ免疫を働かせるという仕組みです。
ファイザーとモデルナのワクチンに採用され、臨床試験でも90%以上という高い有効性が確認されているのです。

2.
実はこの開発に欠かせないあるものを発見した日本人科学者がいます。
新潟薬科大学の古市泰宏客員教授。
私の発見は世界の教科書に載っている。ワイスマンさん、カリコさんも勉強してみんな頭に入っている。
礎という言葉を使うと土台を古市が作った。それが新潟薬科大学の古市泰宏客員教授です。

古市教授はおよそ50年前にメッセンジャーRNAの端に特殊な構造があることを発見。
この構造があるためにメッセンジャーRNAは分解されにくくなり、細胞内でタンパク質を作る効率を大きく上げる役割があることを見つけたのです。

今回のメッセンジャーRNAワクチンについて古市教授は・・・
ワクチンであればほんの少量で抗体を作るメッセンジャーRNAの活用は賢明だった。
これができたことによって、どんなウイルス・微生物が人類の前に立ちはだかり、病気を起こそうとしても立ち向かえる。