Alfie(アルフィー) | C'est ma vie

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毎日平凡でいられることの、非凡さを求めています。

 

今日は、私のお気に入りの映画をご紹介します。

 

『アルフィー』です。

 

映画のポスターには「<代表的プレイボーイ>アルフィーのSEX・レポート7!!」とあります。

 

確かに、映画の内容はプレイボーイ、アルフィーの7人との女性との関係を扱っています。

 

本当に、同性から見ても、どうしようもないクズ野郎です。

 

しかし、何故なのでしょう、不思議な余韻が残るのです。

 

その余韻は、切なさと、寂しさと、人間が抱える性のようなものです。

 

この映画は1966年に公開されたイギリス・アメリカ合作のシニカル・コメディドラマ映画です。

 

ビル・ノートン原作の舞台劇を映画化したもので、脚本もノートンが書いいています。

 

日本でのテレビ放映時は『華麗なる色事師』のタイトルだったようです。

 

 

キャスト

マイケル・ケイン - アルフィー・エルキンス

シェリー・ウィンタース - ルビー

ミリセント・マーティン - シディー

ジュリア・フォスター - ギルダ

シャーリー・アン・フィールド - カーラ

ジェーン・アッシャー - アニー

ヴィヴィアン・マーチャント - リリー

 

あらすじは、ウイキペディアさんより、お借りしました。陳謝です。

 

あらすじ

 

「宵のロンドン、車中で人妻との逢瀬を終えたアルフィー。弾んだ声で再会を告げる彼女に曖昧な応えを返すアルフィーには、再び彼女と会うつもりはない。関係を深めて"厄介事"が起こる前に去るのが彼の常套手段だった。色男のアルフィーは端整な顔立ちと気さくな物腰、服の皺にも常に気を配り、次々と女をモノにしていく。

しかし"従順な女"と思っていたギルダを妊娠させてしまう。生むも生まないもギルダの自由と言って責任を彼女に押し付けたアルフィーだが、マルコムが生まれると我が子への愛しさを自覚し始める。それでも自身はそれまでの自由勝手な生き方を変えるつもりはなかった。ギルダは以前から自分を慕っていたハンフリーと結婚し、アルフィーの元を去る。

失意を否認して女漁りを続けるアルフィーは、肺病の療養中にも看護婦カーラと楽しんでいた。快気後には療養中同室にいたハリーの妻であるリリーとも関係を持ってしまう。田舎娘アニーとの破局の後、リリーの妊娠がわかり、高額な費用を支払って堕胎させることになる。胎児の骸を見て己の罪深さに戦き、またギルダの家庭で幸せに育つマルコムのことも思い起こされる。

金持ちの婦人ルビーの母性に安心を見出だそうとするアルフィーだが、彼女はより若いギタリストの青年を掴まえてアルフィーを捨てる。失意の中、かつて別れも告げずに捨てた人妻シディに再会するが、逢い引きの誘いに曖昧な返事を返すのは、今度はシディーの方だった。

独りになったアルフィーは、自身が女性に奉仕させることで求めまた得られなかったものは、心の平安であったことに気付く。しかし彼にはどうすれば良いのかわからない。

歩み去る彼に語りかけるように、主題歌「アルフィー」が流れる。」

 

 

という内容です。

 

しかし、単なる「華麗なる色事師」の映画ではありません。

 

私には、哲学的な感情が浮かびます。

 

倫理、愛、誠、真実を超えた、目に見えない世界を感じます。

 

所々で主人公アルフィーはスクリーンの向こう側にいる私たちに語りかけます。

 

別れたギルダが、アルフィーを慕っていた、ハンフリーと再婚します。

 

ハンフリーは、二枚目でもない、地味な男性です。

 

しかし、優しさに満ち溢れています。

 

ある日、アルフィーは教会の出口で、偶然、結婚式を挙げたばかりの、ギルダとハンフリーと自分の息子マルコムを見かけます。

 

マルコムは、新しい父親ハンフリーにすごく懐いています。

 

ハンフリーも心から、マルコムを愛情で包み込んでいます。

 

地味ながら、幸せに満ちた光景です。

 

そして、アルフィーは過去に関係した、女性にふられ、相手にされません。

 

夜も更けた、テムズ川の橋にアルフィーは一人佇みます。

 

彼は、スクリーンの向こうにいる我々に向かって、結局何も得たものはなかったと告白します。

 

ひとつ得れば、一つ失う、それが人生だと語りかけます。

 

向こうから野良犬が一匹、アルフィーに近づいてきます。

 

野良犬とアルフィーは互いに見つめあいます。

 

アルフィーは野良犬に微笑みかけます。

 

お互い親近感を抱いたようです。

 

アルフィーと野良犬はテムズ川に掛かる橋の上を歩いて行きます。

 

ここで、シェールの歌が流れます。

 

アルフィーに語りかける、意味の深い、人生を考えさせる詞の内容です。

 

 

音楽はジャズ・サックス奏者のソニー・ロリンズが作曲を担当。ロリンズは、本作のスコアを元にしたこのアルバム『アルフィー』も発表しました。

 

主題歌「アルフィー」はバート・バカラック作曲で、イギリスでの試写時にはシラ・ブラックのバージョンが使用されたが、本上映時にはシェールのバージョンが採用されました。

 

ここに詞をご紹介します。

 

敢えて翻訳はしません。

 

 

Alfie

 

What's it all about, Alfie?

Is it just for the moment we live?

 

What's it all about when you sort it out, Alfie?

Are we meant to take more than we give

Or are we meant to be kind?

 

And if only fools are kind, Alfie

Then I guess it's wise to be cruel

 

And if life belongs only to the strong, Alfie

What will you lend on an old golden rule?

 

As sure as I believe there's a heaven above, Alfie 

I know there's something much more

Something even non-believers can believe in

 

I  beliebe in love, Alfie

Without true love we just exist, Alfie


Until you find the love you've missed you're nothing, Alfie

 

When you walk let your heart lead the way
And you'll find love any day,

 

Alfie, Alfie ..

 

 

何と素晴らしい詞でしょう。

 

何と哲学的なのでしょう。

 

映画全体はソニー・ロリンズのサックスが、鳴り響きます。

 

最後のテムズ川の橋の場面だけは、このシェールの歌が流れます。

 

素晴らしい演出だと思います。

 

 

人生は、人間は難しいです。

 

私たちも、生きている限り、どこかで何かを得る代わりに、何かを失っているのです。

 

もちろん、逆もあります。

 

それが人生なのでしょう。