フィナンシャルモデルの構築においては、変数は出来るだけ絞り込むことが重要だと思う。あれこれ変数設定は可能だが、エクセルは複雑になるわ、弾かれる数字も何通りにもなり結局意思決定できない。

変数設定のためには、事前分析でキードライーバーをしっかりと把握する事。トップラインだと、商品・サービス郡の組み合わせ、コア商品・サービスの販売数量、高単価商品の販売単価で、原価だとポーションを占める原材料の仕入量、仕入単価などだろう。

当然、PLだけでなくBSでの運転資本基準、CAPEX(トップラインの関係)とキャッシュフローに関わる変数もその対象だ。

変数の見極めはズバリ「重み」だ。重みがどれだけあるかを見極めれば納得性の高いモデルになる。原価を例に取ると、原材料仕入れ量は販売数量と同じ比率で推移しているのが一般的だが、準比例的な推移だとした場合、歩留改善や品質改善の重みを考慮すべきだし、原材料単価の下落率も販売数量推移と比較する事で、サプライヤーに対する規模の経済効果の重みを考慮する事が出来る。(このケースの規模の経済効果は、サプライヤー側のの固定費削減効果であるため、自社の生産量増分に対する減価償却費・加工費と人件費等の固定削減効果も分析は必要)

各勘定科目で何がキャッシュフローに影響を与える科目でその変数の重みをしっかり分析し、見極める事がフィナンシャルモデル構築においてKFSと考える。

ベンチャーの事業性を評価するポイントは次の3つに尽きると思う。


①トップラインの実現性

②CAPEXプランの進捗度合い

③CAPEXを実現する資金調達の確保


①は売り先。つまり需要があるか。また、需要を創出できる流通・販路を開拓できているかということ

②は爆発的に成長可能性に応じた販売量を確保できる生産能力がともなっているかということ

③は実績のないベンチャーがCAPEXを賄い、資金ショートを起こさないファンドレイジングができているかということ


この3つが揃っていれば、ベンチャーのスタートアップは確立できるのではないかと思う。

FDD真っ只中。今回は初FDD。

BDDの経験は豊富と自他共に認められていると思っているが、FDDについては中々勝手が違う。当たり前だがリードが取れないので、自分の思うように進められない。キャッシュフロー周りの精査すべき視点のスコープがまだまだ矮小と感じた。流石経験豊富な会計士は抜群の知見と知識を有している。

特に参考になったのがバイヤーの出資割合によって、見るべきポイントが異なること。BDDは出資割合の違いで見るべきポイントが変わることはほとんど無い。

実態BSを作るFDDは余り興味が無かったが、キャッシュフローを検証するFDDは面白い。お金の入り所、出所、時間軸の3つのフレームで見ることが重要と認識した。