遅ればせながら新年初エントリー。ようやく年末からの仕事が一段落。昨年は着実に成果を出すことができたため、今年はそれを継続するという意味合いも込めて、「継続の年」としたい。

さて、話は変わるが、コンサルティングに限らず仕事で経験を積むと、その経験を援用することで次の仕事の効率化を図ろうとするのは仕事の定石である。この際、成功体験は大きな自信を持って援用することが多く、周りを説得する際にも説得力を持つ。

ここで注意が必要。失敗体験は、なぜ失敗したかという背景と原因を分析しているケースが多いため、次にそのミスを犯さぬようPDCAのCAが働く。しかし、得てして成功体験はこれが働いていないケースが多い。成功体験はその体験そのものが説得力を持つため、物事を前に進める効果を持つが、援用するケースが成功した時と同じ前提条件であることは、ほとんどない。よって、失敗するケースも散見される。

失敗は成功の母と言わるが、成功は失敗の父とでも言えるのではないか。成功体験を援用する際には、成功した前提条件を明確に把握したうえで、前提条件が変わったとしても普遍性がある要因だけを援用すべきである。もしくは、前提条件の合致度に応じて、通用する箇所を限定したうえで援用すべきであると思う。
師走とはこのことか。

年の瀬だが、再生案件3本並走。どれもこれも年明けから再生計画のスタートが必要なため、年末までに計画策定が必須の状況。寒いが、熱い、熱すぎる。

俺がやらねば誰がやるという状況なので、燃える。時間がタイトな中で、3件も手を動かし、かつ陣頭指揮も取れるようになったと思うと再生に関しては達人に近づいたかもと思いそうになる。が、まだまだ。

年末年始をこのまま突き進もう。
当たり前だが、事業ポートフォリオは点ではない。面である。スナップショットでとらえるものではなく、ストーリー、シナリオとしてとらえるものである。

事業ポートフォリオは社内への明確な戦略メッセージでもあるため、シンプルなメトリクス(定量値)で評価されるべきである。であればこそ、従業員は所属事業がどういう位置付けにあるのかということが理解できるため、撤退に際して停滞や問題となることも少ない。

事業ポートフォリオの前提はもちろん事業ドメインである。よって、毎年全社レベルでドメイン設定から見直し、事業ポートフォリオのシナリオを修正し、リソースアロケーションを粛々と実施することが事業ポートフォリオマネジメントの要諦でないかと思う。