春を迎えて水が満ちた田んぼの時季だけの風景。

GW後の田植え前の天気のよさそうな、風の弱い日を待っていざ!秋田県にかほ市へ。

 

最寄り駅は象潟駅。

そこから道の駅、ねむの丘を目指して25分ほど歩く。

 

展望室からの景色は休耕地が多いせいか、水の中に島があるという雰囲気ではない。

 

水が引かれた田んぼが少し見える景色。

 

2029年に完成する予定の九十九島のイメージ図。

このような景色が見られるはず。

 

今から2500年前の鳥海山の山体崩壊と岩なだれによって山頂から崩れ落ちた大量の土砂が日本海を埋め立ててできた多くの流れ山が島々の原型。

 

一息ついてから観光案内所に立ち寄って

九十九島の地図とレンタル自転車(無料)を手に、出発した。

 

蚶満寺。江戸中期の建造とされる山門。

 

 

山門の左右には龍と獅子、筍、僧侶、などが彫られている。

 

中央には波がしら。

 

山門の裏には象かと思われる像が彫られている。

 

山門内は向かい合わせに菊の模様。

 

もう片方の向かい合わせは牡丹の模様。

 

拝殿。

 

 

 

拝殿の彫刻。

 

 

 

「このて柏」、かしわ餅をつつむのがこの柏の葉。

 

鐘楼と芭蕉の葉。

 

 

右手のこんもりした森も島。それが八ツ島だと思われ、そこに蚶満寺がある。

 

駒留島。唯一この島だけ上陸できる。

いにしえより松は残していいという御ふれがあり、島に現存している。

 

駒留島の前の水田。用水に水が流れている。

 

時を経て、松は大木となり、駒留島を守った人のお墓が建てられている。

 

噴火の名残の大岩が当時をしのばせる。

 

駒留島を上って下って見えた下堂の森。

 

島めぐりルートから外れた駒留島の南側の風景。樹があるのは酢蓋島か酢橘島かな。

 

八ツ島だと思われる島。

 

この風景が九十九島の昔ながらの景色だと観光案内所の方に聞いた。

畔みちをはさんで島が点在する。

 

 

島めぐりルートをたどって下堂の森を通過する。

 

突き当りにあったのは奈良島。この付近は休耕地。

 

順路に沿って玄海島。

 

白い雲が水田に水玉模様となる。

 

男島。

 

空と雲と緑の島が水面に映り込む景色に和んで佇む。

 

 

 

 

畦道は作業の軽自動車が通るので轍が残っているが、小石と土の道なので自転車を慎重に漕ぐ。よろけると水の中に落ちそうになるし、パンクも気になる。

無料で貸し出してもらった自転車のタイヤがごつかった意味がわかった。

 

まだまだ島があってとても行ききれない。

 

一度ねむの丘に戻って休憩。鳥海山の上には厚い雲がかかって姿が見えない。

 

ねむの丘から見て、九十九島の反対側には日本海が広がる。

 

海岸線。

中国の四大美女の一人、西施の像。

春秋時代に呉・越の両国が争い、負けた越の国王は美女西施を呉に献じて、呉王の心を乱して政策を怠らせる政策を立てた。救国のため身を捧げた西施を松尾芭蕉は松島に比べて「うらむがごとし」と象潟の風景に似通うものとして俳諧の世界に生かした。

その句が「奥の細道」の『象潟や 雨に西施が ねぶの花』である。

 

飛島。

 

男鹿半島。

 

 

海岸線から数軒の建物と道路をはさんだところに九十九島がある。

 

 

鳥海山にかかっていた雲が薄れてきたのでまた九十九島へ。

 

頂上だけなんとか映っている水面。

 

 

夕日がきれいな海岸の景色を待つ。

 

夕焼けに染まる。

 

日没間近。線状の雲が太陽にかかる。

 

紅色の夕陽。

 

 

夕日に照らされた鳥海山。

 

日没。

 

 

写真家、木村伊兵衛氏の作品。

 

池田修三氏のポスター。

 

数年前から見たい!と心に抱いていた実景。

行くだけでも大変、自然現象であるから実現はなおさら。

 

何本もの電車を乗り継いで米原駅。

4番線と5番線が同居しているホーム、4番線の先に5番線がある。

 

今泉駅で下車して、その先は代行バスで手ノ子駅へ。

 

夕食。刺身、煮物(牛肉、人参、こんにゃく、地物のぜんまい)、菊の酢の物、白身の魚とキノコのホイル蒸し、筍の炊き込みご飯、地物の苺。

心のこもった手作りの食事、完食。苺はとても甘かった。

 

白川湖の湖岸公園のライトアップは6時半から。

夕食後に見に行った。

 

 

 

 

この景色だけでも来てよかったと思っていたら・・・

 

ピンスポットが当たる樹があった。

 

暗闇に浮かぶ水没林。

 

 

 

翌朝、5時半。気温7度、コートの下にはカイロをしのばせる。

 

絵画の中に紛れ込んだよう。

 

白くたなびく靄の中に緑色の木々。



遠目には湖面は凪いで、水没林が逆さに一列に並ぶ。

 

注目を浴びて被写体となる一本。

 

昇る朝日とかすむ靄と水没林。

 

もうすぐ6時、湖面のほうが水没林が映える。

 

枝が湖面にレース編みのように映り込む。

 

満開の水仙が色を添える。

 

 

湖岸公園から白川湖畔を回る。

公園方面と湖畔道路の分岐点そばの橋からの風景。

 

雪をかぶった逆さ飯豊連峰。

 

ヨーロッパといっても通じるような景色。

 

白川湖をはさんで湖岸公園の反対側にある愛郷の碑からの風景。

飯豊連峰は間近に見えるが、水没林はわずかしか見えない。

 

徒歩片道30分の道を往復して湖岸公園に戻る。

見える赤い橋の左付近に愛郷の碑がある。

 

湖岸公園の端から見える赤い橋からヨーロッパのような景色が見られた。

 

公園の花に憩う。

つくし。

 

ソメイヨシノ。下方の枝が雪の重みか下向きに伸びてから上に向かっている。

折れないで咲いているのがけなげ。

 

 

八重桜。

 

 

色も花びらの数もソメイヨシノと八重桜の間の花。

 

 

 

源流の森。木がある湖はここが端。

 

湖に繋がっている川。

 

清き水の流れ。

 

春の目吹き。

 

 

 

2本の川の合流地点。

 

 

 

 

台風の被害で運行されていない線路際に満開の桜。

代行バスを待つ間、ホームにおじゃま。

 

米沢名物駅弁。

電車の乗り換え1時間は食事タイム。

 

2036年度に新本館が開業予定の帝国ホテル。

ライト館が竣工して100周年の記念企画が行われていた。

 

数回訪れたが、今年の初めにはライトアップがされていた。

 

 

 

 

 

インド砂岩が5000枚貼り付けられている壁面。

ホテルの低層階部分は日生劇場と同じような石材が使用されている。

これは日生劇場とホテルの景観の調和をはかるために施された。

 

 

 

 

インド砂岩の壁。

 

 

建物は上から見ると十字にクロスしている。

 

正面ロビーを彩る豪華なフラワーアレンジメント。

 

ゴールデンローズ、多田美波氏作。

金色のバラをイメージしたシャンデリア。

 

あたたかい光でメインロビーを照らす。

 

368枚の淡黄色ガラス板によってつくられている。

 

深紅のバラが気高い雰囲気。

 

ライト館時代の机と椅子。

フランク・ロイド・ライトが設計した帝国ホテル旧本館時代に実際に使用されていた。

 

ライトが好んで使用したアール・デコ様式のデザイン(幾何学的な模様やパターン)が

この品々にも刻まれている。

 

 

 

 

 

多田美波氏の高さ8m幅約25mの「黎明」という作品。

 

60色余りのガラスブロックで海辺の夜明けを表現。

 

7600個のブロックが使われている。

 

 

 

 

最下部。

 

 

 

中2階への階段。

 

階段からの1階ロビー。

 

品格を感じる空間。

 

「伝統と先進の融合」をコンセプトにつくられたSEIKOモニュメント時計は振り子をイメージした時計。

毎正時には孔雀が羽を広げるように振り子が扇状に広がり、優美な時の流れを演出。

台座にはライト館にゆかりの深い意匠が凝らされている。

 

 

 

振り子の文様もライト館にゆかりのあるデザイン。

 

文字板の数字も。

 

 

 

大谷石レリーフ。帝国ホテル旧本館(通称ライト館)のメインロビーの一角にあった壁のデザインをもとに制作。栃木県の名工が彫り上げた。

 

幾何学的なデザインはライト館を形容する言葉として使われた「東洋の宝石」への限りないオマージュ。

 

 

ちなみに以下は明治村へ行った時の画像 5枚(拡大も含む)。

 

明治村に移築されたライト館。

 

 

 

帝国ホテル 2階休憩場の一隅。

 

大谷石とテラコッタを組み合わせた壮麗なる造形。

幾何学的に組重なった装飾が特徴的。

 

 

 

 

   

 中2階のレストランの壁に埋め込まれた装飾。  

 

   

 

 

 

 

 

 

廊下から見えた部屋のシャンデリアもレトロ。

 

 

螺旋階段のライン状のライト。

 

 

 

 

 

オールドインペリアルバーのウェイティングルーム。

 

 

 

オールドインペリアルバー。

ライト館から受け継がれた壁画と壁のテラコッタ。

 

ライトがデザインした壁画と大谷石のレリーフ。

100年前にあったものが時を超えてここにある。

 

 

 

 

 

スタッフに見せていただいた本にあった写真。

 

 

 

 

ノンアルコールカクテル。

3月末までの白桃を使った限定カクテル。

 

桃の香りがして口当たりの優しいカクテル。

 

ちなみにライトの壁画にちなんで作られたオリジナルのカクテルは金箔入り。

ライト館開業百周年記念カクテルはラテン語で光を意味するルクスと英語で伝説を意味するレジェンドを合わせた造語「ルジェンド」と名付けられていた。

アメリカのバーボンと日本の甘酒を合わせて両国のつながりを意識したカクテル。

 

バーカウンターの壁面も当時仕様。

 

格子は当時のまま。

 

 

1階廊下のタペストリー。

 

「日月」、村田搏三画伯原画。

 

 

 

 

 

帝国ホテル東京のタワー館は6月末で営業終了。

 

 

本館との連絡通路脇の中庭。

 

中庭。

 

帝国ホテル東京のタワー館。

 

 

ステンドグラスのような輝きを放つ窓。