デスマスクの旋律(2)
さて、前回
の続きです。
ハクイけど怪しい女、春木桜子のことを調べていた西神くん。やっとの事で得た情報は、なぜか3年前に彼女はすでに死んでいるということでした。
当然ながら西神くんは信じられません。彼女の担当だったという医師から話を聞いてみることに。
するとその医師の部屋の壁に、な、なんと!!
デミ・アンドリックスのマスクがあったのです! 3年前に春木さんが持ってきたというこのマスク、実はただのマスクではなくてデスマスクだった! デスマスクというのは普通のマスクとは違い、死者の顔から直に石膏で型を取るので、とても精巧にできるものです。ていうか、作品のタイトルからすでにバレバレですが。
医師の話では、まともな病死とは考えられない死に方だったそうです。そもそも3年前、このマスクを手に入れたころから不気味な音楽が聞こえ、そのたびにケガをするといって病院に来たという春木さん。一種の被害妄想らしいが、おびえて仕方が無いということで入院となります。そして彼女が気持ちが悪いといって嘔吐すると、回虫がでてきました。そう、寄生虫病だったのです。今ではあまり耳にしませんが、戦後など食糧事情のわるい頃に多かったそうです。春木さんが寄生虫病と判明するころには、すでに百匹をこえる回虫が身体の中に巣くっていました。なぜか駆虫剤を使っても虫が下りず、そのうち壊疽が起こり体が腐り始め、結局は狂い死にしてしまったそうです。
西神くんはますます訳がわからなくなる一方。春木桜子は進学塾に確かにいるのに、医者は3年前に死んだという... そんな西神くんに話しかけてくるクラスメイトが。
何だかメインヒロインよりハクイような気がしても、ここはスルーしましょう。
西神くんの変なウワサ(笑)を話したらぜひそのメロディーを聞きたいというイトコがいるそうで。
そのミュージシャンというのが
とてもいいセンスしてますな。
一見クールな人に見えますが、西神くんのカセットを聞いた途端、深刻な表情になります。
これは「悪魔のメロディー」だというんです。彼はおもむろに語り始めます。
これはある一部の音楽通のあいだでささやかれている話...
デミ・アンドリックスは1970年に睡眠薬中毒で死んだと言われているが、それはあくまで公式発表。実は「恐水病」で死んだとのこと。ロックの魔術師といわれた彼のステージは暴力的というか怪奇的というかすさまじいものだった!
おお、右利きでした(笑)。
ある公演でのこと。ファンが生きたコウモリをステージに投げ込み、このコウモリの首を歯でかみちぎった!
ところがそのコウモリが恐水病の病原菌を持っていて、このためアンドリックスは死んだというのです!!
え??
まるでオジ・オズボーン じゃないですか!! まあ続けましょう。
問題はこのあと。彼の死の床には書きかけの譜面が残っており、それがロックとは関係の無い妙な曲、つまり悪魔のメロディーだったのです!! アンドリックスの死後、さまざまなミュージシャン(ジャニス・ジョップリン、ジム・モリスン、エルヴィス・プレスリー、等々...)が変死しているのだが、これらの変死したミュージシャンたちの手元に悪魔のメロディーの譜面があった、またはメロディーを弾いているのを聞いた、そう証言する人たちがかなりいるんですって!
また、デミ・アンドリックスのデスマスクは50個作られ、そのうちの数個が日本にきたが、それと同時に悪魔のバイブレーションも日本に上陸したのです。詳しい理由は分からないが、悪魔のメロディーがのりうつったメタルテープ(笑)が、かなり市場に出回っているらしいんです。
西神くんはどうなるのであろうか? あの曲にのろわれて変死するというのでしょうか?
気分が悪くなってきた西神くん、たまらず嘔吐すると、そこには回虫が!!
さあ、彼の運命はいかに?
というところで、このへんで。
あえて結末までは触れないでおきましょう。気になる方は古本屋で探してみてくださいね。または、amazonなどで「霊界通信」「つのだじろう」で検索すると、きっと破格値で手に入りますよ!!
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おまけ
悪魔のカセットには、実はしるしがあります。
さあ、呪われたくない君は、今すぐ誤消去防止のツメをチェックするのだ!!(笑)
デスマスクの旋律(1)
今回は皆様を霊界にご案内します(笑)。
「つのだじろう
」といえば、漫画家で心霊研究家、そしてドラマーである「つのだ☆ひろ
」(日本が生んだバディ・マイルスだ!?)の兄としても有名ですね。この本に収録されている「デスマスクの旋律(メロディー)」という作品を紹介しましょう。
「きみは音楽が好きですか? 深夜放送をじぶんでカセット・テープに録(レコ)ったりしますか?
これはミュージシャンやファンの中でごく秘かにささやかれている...恐ろしいカセットの話なのです!」
こんな冒頭文で始まるこの作品、100ページ近くにわたるボリュームを持ち、結構な読み応えがあります。作中、多少古い言い回しの言葉がありますが、修正はせずに、極力忠実に伝えてまいります(笑)。
さて、主人公の西神くんは学校と進学塾へも通っているロック好きの学生。レコード屋へ友人と買いに行くのは...
カセット、それもメタルテープです(笑)。1984年といえばまだカセット全盛ですからねぇ。そういえばTDKあたりが(作中ではSDK?)フレームまでメタル製という、重くて値段も高いメタルテープを発売していて、「ヘヴィメタルを録るならこのテープなのか?」と疑問に思ったりした覚えが...
新製品のメタルテープを購入した西神くんは、ちょうど発売記念セールということで抽選を引くことになりました。すると3等が当たり、賞品はミュージシャンの石膏マスクだそうで、好きなマスクを選べることに。
ここで登場、ロックの魔術師「デミ・アンドリックス」! 睡眠薬中毒で死んだ、すさまじいロック・アーティストなのです。西神くんはデミ・アンドリックスの石膏マスクを選んで持ち帰り、さっそく家のオーディオのインテリアに飾ります。
ゴキゲンな西神くんは、購入したメタルテープにFM放送を録音。パーソナリティの声をはずして曲だけをマメに録音していきます。ジャニス・ジョップリン、ジム・モリソン...そしてテープのアタマに別番組からブライアン・ジョーンズをツッコみ、なまじなレコード買うよりマブいテープができあがりました(笑)。
翌日テープを学校に持っていき、みんなに聴かせて得意げな西神くんなのですが、進学塾へ向かう途中の電車内で異変が起こります。
カセットから、録ったおぼえの無いメロディが聴こえてくるんです!
学校でみんなに聴かせたときには入ってなかったはずの不気味なメロディ...不思議に思っている西神くんですが、ここでハクい「女の子(スケ)」に一瞬見とれた途端、電車の急停車にあい、頭から出血という怪我を負ってしまいました。
なんとか進学塾にたどりついた西神くんは、塾の友人にキズのことを聞かれたので、その女の子(スケ)のことを告げます。
するとどうでしょう。何たる偶然か、その子が同じ塾に通っていたんです!
ハクいかどうかは皆様の判断にお任せします(笑)。名前は春木桜子、彼女を狙っているダチ連中はガッポリいるそうなんですって!
たまらず西神くんは彼女に話しかけますが、どういうことか、彼女は同じ電車には乗っておらず、2人が通学で使う電車はまったく路線が違うのです。何度聞いても彼女は「知らない」の一点張り。西神くんは「授業フケてどっか行ってたとか、バレちゃ具合悪いからバックレてるんだ!」と悪態付きます。
家に帰ってテープを確認してみますが、やはり不気味なメロディが入っています。ここから西神くんの不幸が徐々に始まっていくのです。不気味なメロディを聴くと、必ずどこかに春木桜子の姿があり、そしてケガを負うとか、とにかく悪いことが起こるようになりました。それも彼女は家の2階の窓や、水の中など、ありえないところから現れてしまうので、この子は幽霊じゃないかと疑うようになります。友人たちにその事を告げても、だれも信じてくれず、「西神はラッパ吹いてる」とシカトされていきます。カセットのメロディのことを言っても、だれも聞いてくれません。
幽霊だとウワサされる春木桜子も冗談じゃありません。西神くんに誘われるがまま、家に行って例の不気味なメロディを聴いてみるということになりました。しかし、何たることか、彼女にはそのメロディは聴こえないのです! 打ちひしがれる西神くんでした。
それからも西神くんの不幸はさらにエスカレート、生爪を剥がれたりと痛々しい状況になります。
春木桜子をしつこく問い詰めると、友人たちにはリンチにあい、彼女も泣き出す始末。
それでも疑うことをやめない西神くんは、例えば夢遊病とか、彼女自身が認識していないうちに行動を起こしているのではないか? と考えるようになります。そこで彼女の家の近くの病院をあたっていく作戦に出ました。(なぜか)春木桜子の写真を持って聞いて回るのですが、数件回ってもなかなか手がかり無し。最後に訪れた精神科病院で、やっと彼女のことを知る人がいました!
しかしここで衝撃の事実が!
そう、彼女は3年前に亡くなったというのです!
春木桜子は幻か? 不気味なメロディの正体は? そしてデミ・アンドリックスって何?(笑)
...これでやっと50ページ分くらいかな...
結構長いです。次回に続きます。
















