成人してからの体重増加は、がんのリスクを高める可能性があるという研究を米国の国立がん研究所のプレスリリースが伝えた。
研究は米国の男性17万7.500人・女性11万1.500人を対象に18~65歳までのBMI変化を平均15年位わたって
観察し肥満関連がんの発症状況を調査した。BMI22から27の男性では、健康的な体重の男性と比べて肥満関連がんのリスクが50%高かった。さらに病的肥満の男性ではリスクは53%高かった。この研究対象の30万人のうち65歳以降に肥満関連がんと診断されたのは女性で約9.400人・男性で約5.500人だった。BMI23から32に上昇した女性では健康な人もしくは体重が長期的に安定している人と比べて肥満関連がんのリスクが17%高かった。米国では喫煙についで予防可能ながんの原因の第2位であり、毎年約18.100件の腸がん・膵臓がんの発症に寄与している。女性に限っては子宮がん・卵巣がん発症にも影響している
【体重増減の繰り返しで死亡リスク3.5倍も】
リバウンドを繰り返すダイエットは「ヨーヨーダイエット」と呼ばれ、肥満でない人であってもこの状況は健康に
悪影響であるという研究がアメリカ心臓協会の年次国際学会で発表された今回の研究では閉経後女性約16万人の自己申告による体重データを、安定・増加・減少・増減を繰り返すの4種に分類。平均期間11.4年の追跡を行った結果、以下の知見が得られた。
開始時平均体重で、一度減量後に元に戻った女性は維持していた女性より心臓突然死のリスクが約3.5倍
高かった。
正常体重内で体重の増減を繰り返す女子絵は冠状動脈性心疾患の死亡のリスクが66%増加していた。
肥満女性は体重の増減を繰り返しても死亡の増加はなかった。
体重増加後または体重減少後に元に戻らなかった女性でも死亡の増加はなかった。
今回の研究では、体重が自己申告だったことや対象が閉経後の女性のみであったため、研究者らは更なる
研究が必要と述べた。 (ビューティートリビューン抜粋)