小さなスモールループアンテナ、の基礎実験 | JL7KHN/ミヤギKI529のブログ

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飛んでけ しょぼ波 どこまでも~

なんだか、「真夜中のミッドナイト」みたいなタイトルですが(笑)、とても小さいと言うのを強調したくなるくらいのアンテナを作って遊んでます、と言うお話です。

 

 

■住宅地で使えるアンテナが欲しい

「コロナの影響でコンテスト参加者が増えた」なんて記事もあるようですが、例に漏れず私もある意味その一人。在宅勤務がちょろちょろ出来るので、お昼休みに波を出すのが楽しみになっています。

お昼休みの貴重な時間を楽しむ為にはHFが欠かせないので、

 ・出来るだけマルチバンドで有ること

 ・それなりに飛ぶこと

 ・ノイズが低い事

が重要です。

フルサイズのモノバンドダイポールや、進行波アンテナ、1:9UN-UN+チューナー等の自作アンテナを使っていますが、住宅地特有のノイズが高いのが欠点です。

 

ではノイズの低いアンテナと言うと、”Qが高い磁界アンテナか?”と言うことで、かなり久しぶりにMLAに取り組んで見る事にしました。

 

 

■面倒な構造をやめてみる

磁界アンテナと言えば小暮先生。アンテナ基礎を先生の本でとりあえず復習します。トロ活は、コアを使うときの参考データの確認用です。

更によくあるループアンテナの構造は作るのが面倒なので、GAWANT的な発想を追加した仕組みを考えてみます。

エアトリマが無いので、在庫しているポリバリコンを使います。目標バンドは7MHz~50MHzにしたいので、2連バリコンでは無くシングルの容量が大きいものを”とりあえず”選びました。

手持ちのバリコン容量とターゲット周波数から必要なインダクタンスを求め、コアに巻いていきます。そもそもポリバリコンを用いているのでQRPp限定、コアも小さなものでまずは作ってみました。

エレメントは太めにしたいので5D-2Vを。

更にループアンテナらしくしたいので、息子達が小さい頃に遊んだフラフープを物置から引っ張り出して固定しました。

 

 

■とりあえず同調範囲を見てみた

測定するにも、ループを保持する手が足りない事に気づいたので、ループアンテナ自体は床上にベタ置きし、nanoVNAで測定してみました。

同調が合うと、ストンと落ちます。同調点以外はSWRは10以上とQが高いので、期待感は高いです。

 

ただ、残念ながら7MHzと50MHzはちょっときつく、完全実用になるのは9MHz~45MHzです。7MHzで落ちなかった理由は、ループサイズがちょっと小さすぎなのかもしれません。

 

 

■とりあえず無線機に繋いでみた

今回のアンテナはカーテンレールにぶら下げ、50cm程の短い同軸ケーブルで無線機と接続してみました。

とりあえず誰かしら聞こえてきそうな14MHzでテストです。リグでのSWRをみてみるとこんな感じ。

受信時のノイズ感は、家の中のノイズの方が高いにも関わらず外のフルサイズDPよりも低いのですが、それがアンテナゲインが低くてそうなっているのか?は、ちょっと不明です。

あとはここで、どなたかのお声が聞こえてくれば比較検証出来たのですが、残念ながらどのアンテナでも聞こえてくることはありませんでした。

 

 

このアンテナは、近傍に強力な磁界を形成するとの話ですが、同軸ケーブルにも重畳し輻射するようなので、給電線も含めて確認はしないとダメそうではあります。

とは言え、同軸ケーブルに触れてみたりしましたが大きく値が変わることも無かったので、コモンモード的動作はしてなさそうな雰囲気はありました。

何れにせよ、実験して遊ぶには、この”小さなスモールループ”は面白そうではあります。