恋に落ちる葡萄 2021 | Thanks cherish now ♡

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(●´ω`●)ゞ



本日、こちらの記事は
2016年4月の記事の 再掲です**.°


桜の季節になると、この記事を思いだす、、
と いつもそう 言ってくれてー。

ありがとう◡̈❤︎






昔々の そのむかし

腕のよい かんざし職人の夫と、その妻が
貧しいながらも、幸せに暮らしておりました



それは 桜が咲く、ある年の春のこと


かんざし作りの評判が
宮中の姫君にも 聞こえ


「 ひとつ、私のための
    桜のかんざしを 作ってみよ 」

との、命が下されました




かんざし職人の夫は、まだ 見たことのない
とても美しいと噂の、姫君のために

桜が 咲き誇るさまを 表した
見事な かんざしを 作り上げました




女房は 言いました

よい物が 出来ましたね
このように美しい 桜のかんざし、、

お姫様とは
どのような お方なのでありましょう



職人の夫は 言います

そうだな、私も噂でしか知らぬが
ありがたいことだ

帰ったら お前に似合う 
お前のための、桜のかんざしを作ろう、、



恋女房は

それは嬉しいこと、、行ってらっしゃい
と、笑顔で 夫を送り出します




宮中に かんざしを納めに行った夫は
そこで初めて、姫君を 見ることになります


彼女のあまりの 美しさに
彼は 一瞬にして 心を奪われ

自分は もう この先も、このお方に似合う 
かんざししか 作りたくない

と 思ってしまいました



姫君も かんざしを、とても気に入り

これからは、私のためだけに
かんざしを作るがよいとの  仰せでした




宮中から 戻ってきた夫に

どうでしたか? と聞く 
妻の声は、もう届いてはいません


それからは 寝る間も惜しみ

姫君のため、四季折々の花々のかんざしを
いくつも いくつも 作り続けました



妻は悲しみ、、私のための かんざしは
もう 作ってくれなんだ と嘆き

元の夫に戻ってほしいと 懇願しましたが


夫は
もう、あの方の 髪に飾る、かんざししか 
作りたくはないと 言うのです




そんなことがあってから
月日は 一年が過ぎ、、


また、桜が満開になった
ある日のこと

夫が いつものように
宮中に かんざしを 納めに行くと


もうよい、お前の かんざしにも、そろそろ飽きた
ここへも 二度と来ぬように



かんざし職人は 

お願いですから ここへ来ることを 許して欲しいと 
頼みましたが、聞き入れてはもらえず

まとまった金子(きんす)を 渡され
追い出されてしまいました



職人の夫は ひどく落ち込み、、
もう かんざしを作ることを やめてしまいました


そして あろうことか

もう 生きていたくはない と
仕事場で一人、自害するのです




それを見た 妻は

私は 一年も前に そういう
気持ちだったのですよ

あなたが 変わってくれるのを
ずっと待っていましたのに、、

それなのに、
私の願いはあなたには 届かず 

私を置いて 一人で逝ってしまった




ふと、気がつくと

そこには 、今日 納めに行って 
突き返された 真新しい かんざしが 

そのまま 残されておりました



これは、今日 納めに行った
桜の かんざしですね
あの方の髪に飾られることもなく、、
まだ、真新しいもの

これを、私のための
かんざしと 思ってよろしいか、、
また幸せな日々を、共に過ごしましょう


と、その真新しい 桜のかんざしを  
自分の胸に 突き立て

夫のそばに 寄り添うのでした




桜には 
こんな悲しい逸話も つきものだそうで、、


ちなみに、タイトルにある
『 恋に落ちる葡萄 』とは、当時は
このあと、葡萄のことを書いたからで、、


再掲ね、ちと
サボりっぽいけども 笑(*≧艸≦)ww

ではでは また!笑
読んで下さり、ありがとうございます◡̈❤︎



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