童子と姫が大きな蜘蛛の魔化魍、ツチグモを連れていた。
「さて、もうそろそろ鬼どもがやってくる。子鬼の何人かを餌に与えればこいつも喜ぶだろう。いくら実験でも手作りの餌ばかりじゃ飽きるだろう。」
童子が女性の声で言った。
「この子は女子供の柔らかい肉が好きだからね。子鬼ども食べ尽くしちゃうかも。」
姫は男性の声で笑って答えた。
そこへ、ヒビキと明日夢が駆けつけて来た。
「ヒビキさん、あいつらって!?」
「童子と姫!ということは大型魔化魍か!」
イブキとザンキも大勢の弟子を引き連れ現れた。
「あれは童子と姫!」
「ツチグモの奴だな。久々だな。」
「ふん、来たか鬼ども。」
「我が子の餌となれ!」
童子と姫の皮膚がこげ茶色に変色し、衣服は首に吸い込まれ白いスカーフのようになった。
童子と姫の戦闘形態、怪童子・怪姫だ。
「よし、じゃあ行こうか!」
ヒビキ、イブキ、ザンキの3人は鬼に変身した。
怪童子は響鬼と怪姫は威吹鬼と斬鬼の2人を相手にしていた。
木から木へと飛び移る怪童子を響鬼も木に跳び上がって追っている。
一方、怪姫と戦う威吹鬼と斬鬼はチームワークが悪い。
「斬鬼さん、どいてくださいよ!撃てないじゃないですか!」
「あぁ!?若造は引っ込んでろ!」
互いが互いを邪魔しあっているのだ。
響鬼から逃げていた怪童子は突然振り返ると響鬼に糸を吐いた。
突然のことに反応が遅れた響鬼は糸を体に巻かれ宙吊りになってしまう。
「なっ!?お前やりやがったな!」
そこへ
「響鬼さん!茜鷹!」
明日夢が駆けつけた。既に茜鷹を展開している。明日夢がパチンと指を鳴らすと茜鷹は飛んだままディスクに戻り手裏剣のように響鬼を縛っていた糸を切った。
「サンキュー明日夢!」
明日夢は人差し指と中指で敬礼して答えた。
(やったね明日夢!)
「よぉし、お返しだ!」
響鬼の口元が開き紫色の火を吐いた。鬼法術、鬼火だ。
鬼火をまともに受けた怪童子は爆発して土に還った。
「よし、みんなのところに戻るか。あの2人を一緒にするのは不安だしな。」
響鬼を明日夢は急いで怪姫のほうへと戻った。
一方、斬鬼も先ほどの響鬼のように怪姫に宙吊りにされていた。
「おい、威吹鬼!お前のせいだぞ!」
「知りませんよそんなの。良い格好じゃないですか!」
「斬鬼さん!今助けます!」
戸田山は音錠で茜鷹を展開し、糸を切らせた。
「やった!俺にも出来たっす!斬鬼さん!」
「おう、ありがとよ戸田山!」
あきらの表情に陰りができた。
(また私遅れてる・・・)
とそこへ虎のような咆哮とともにツチグモが現れた。まだ成長し切ってないので通常より小さいが、弟子たちはパニックに陥った。
威吹鬼と斬鬼はツチグモのほうへと向かおうとするが怪姫に阻まれる。
ここでどちらかが怪姫を相手してもう一方が助けに行くなど連携すれば良いのだが今の2人にそんな発想はない。
ツチグモが放った糸にあきらが捕らえられた。
あきらは悲鳴をあげて今にも自分を食べようとしているツチグモを見て怯えている。
このときあきらに初めて魔化魍が怖いという気持ちが芽生えた。
「まずは1人子鬼を喰らえ。」
怪姫は不気味に笑ってツチグモにそう命じた。
薄暗い山奥、2人の男女が歩いていた。
開けた場所で立ち止まると、
「さて、そろそろ1体つくってみるか。」
男が言った。
女は答えた。
「あぁ馬鹿な鬼共は流派同士で争っている。愚かな連中だ。真に戦うべき相手は我らだというのに。」
男は持っていた時計やら温度計が付いている杖を地面に突き立て試験管のようなものに入っている液体を地面に流し込むと土が盛り上がり2人の人のようなものが出てきた。童子と姫だ。
男が、
「お前らの子を育て鬼共と戦わせろ。」
というと童子と姫は
「かしこまりました。」
と答え走り去っていった。
2人の男女はほくそ笑んでそれを見送っていた。
響鬼流の修行場で明日夢は音叉剣の修行を続けていた。
「大気の鋭気を集約して刀をつくる、よし!」
明日夢は音流に大気の波動を集めそれを刀を形づくるように意識を集中した。
音流の2つの先端の間が光り薄っすらと刀身が現れたが、すぐに消えてしまった。
「今のは!?よし、もう一度!」
その後も刀身が現れたり消えたりしたが、少しずつ持続時間が長くなっていった。
それを見ていたヒビキも
「なかなか進歩してるようだな。よし、俺も負けてらんないな!」
と太鼓に向かった。
太鼓を叩くヒビキの周りの空気はこころなしか紅くなり湯気がたっていた。
斬鬼流の道場にて戸田山はザンキに呼び出されていた。
「えぇっと・・・それで話って何なんすか?」
「あぁ戸田山。お前もそろそろ次の段階の修行をするころだと思ってな。これを渡そう。」
といってザンキが渡したのはまぎれもない変身鬼弦「音錠」だ。
「ザンキさん!?ここここここここここここここれって!?」
「あぁお前専用の鬼弦だ。ディスクアニマルの扱いはすぐに覚えられるだろう。お前の次の修行は鬼への変身の修行だ。」
「ザンキさん!!!俺頑張るっす!!!うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
戸田山は感激のあまり涙を流し、ザンキに抱きついた。
「おいよせ!!!戸田山!!!それに泣くのはまだ早い!!!」
戸田山がディスクアニマルの扱いの練習に入ったのはそれからしばらく泣き続けた後である。
威吹鬼流の道場では多くの少女たちが道場というよりはバレエスタジオのようなフローリングの部屋で太極拳の型をやっていた。
隊列から出て先頭でやっているのはあきらだ。
あきらは綺麗な動きをしながらも精神のほうは全く集中出来ていなかった。
あきらは前のバケネコの現場で自分が何も出来ず、ただ響鬼流の少年に助けられたことにずっと悩んでいた。
大勢の弟子を1人で見ているイブキはどうしても1人1人に掛けられる時間は少なくなってしまうが、弟子が1人しかいないヒビキは明日夢をマンツーマンで付きっ切りで指導してやれる。明日夢が威吹鬼流や斬鬼流の弟子に比べて成長速度が速いのは当然のことなのだが、そんなことであきらは吹っ切れない。
(こんなことをしていて私は本当に鬼になれるの・・・)
あきらが悩んでいるとイブキが勢い良くドアを開け飛び込んできた。
「みんな魔化魍が出現したよ!行くよ!」
途端に弟子たちの間に緊張が走り出動の準備に取り掛かった。
開けた場所で立ち止まると、
「さて、そろそろ1体つくってみるか。」
男が言った。
女は答えた。
「あぁ馬鹿な鬼共は流派同士で争っている。愚かな連中だ。真に戦うべき相手は我らだというのに。」
男は持っていた時計やら温度計が付いている杖を地面に突き立て試験管のようなものに入っている液体を地面に流し込むと土が盛り上がり2人の人のようなものが出てきた。童子と姫だ。
男が、
「お前らの子を育て鬼共と戦わせろ。」
というと童子と姫は
「かしこまりました。」
と答え走り去っていった。
2人の男女はほくそ笑んでそれを見送っていた。
響鬼流の修行場で明日夢は音叉剣の修行を続けていた。
「大気の鋭気を集約して刀をつくる、よし!」
明日夢は音流に大気の波動を集めそれを刀を形づくるように意識を集中した。
音流の2つの先端の間が光り薄っすらと刀身が現れたが、すぐに消えてしまった。
「今のは!?よし、もう一度!」
その後も刀身が現れたり消えたりしたが、少しずつ持続時間が長くなっていった。
それを見ていたヒビキも
「なかなか進歩してるようだな。よし、俺も負けてらんないな!」
と太鼓に向かった。
太鼓を叩くヒビキの周りの空気はこころなしか紅くなり湯気がたっていた。
斬鬼流の道場にて戸田山はザンキに呼び出されていた。
「えぇっと・・・それで話って何なんすか?」
「あぁ戸田山。お前もそろそろ次の段階の修行をするころだと思ってな。これを渡そう。」
といってザンキが渡したのはまぎれもない変身鬼弦「音錠」だ。
「ザンキさん!?ここここここここここここここれって!?」
「あぁお前専用の鬼弦だ。ディスクアニマルの扱いはすぐに覚えられるだろう。お前の次の修行は鬼への変身の修行だ。」
「ザンキさん!!!俺頑張るっす!!!うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
戸田山は感激のあまり涙を流し、ザンキに抱きついた。
「おいよせ!!!戸田山!!!それに泣くのはまだ早い!!!」
戸田山がディスクアニマルの扱いの練習に入ったのはそれからしばらく泣き続けた後である。
威吹鬼流の道場では多くの少女たちが道場というよりはバレエスタジオのようなフローリングの部屋で太極拳の型をやっていた。
隊列から出て先頭でやっているのはあきらだ。
あきらは綺麗な動きをしながらも精神のほうは全く集中出来ていなかった。
あきらは前のバケネコの現場で自分が何も出来ず、ただ響鬼流の少年に助けられたことにずっと悩んでいた。
大勢の弟子を1人で見ているイブキはどうしても1人1人に掛けられる時間は少なくなってしまうが、弟子が1人しかいないヒビキは明日夢をマンツーマンで付きっ切りで指導してやれる。明日夢が威吹鬼流や斬鬼流の弟子に比べて成長速度が速いのは当然のことなのだが、そんなことであきらは吹っ切れない。
(こんなことをしていて私は本当に鬼になれるの・・・)
あきらが悩んでいるとイブキが勢い良くドアを開け飛び込んできた。
「みんな魔化魍が出現したよ!行くよ!」
途端に弟子たちの間に緊張が走り出動の準備に取り掛かった。
修行場へ戻ったヒビキと明日夢は組み手をしばらくした後、解散して自主練習の時間とした。
ヒビキは自分が指導する修行だけでなく自分で考えて自分の好きなように修行する時間を多く設けてる。
ヒビキが自分の真似をするのではなく自分だけの鬼になってほしいという考えているからだ。
この修行のとき、2人はお互い干渉しないようランダムに離れたところで修行する。
明日夢が走り去っていった後、ヒビキは
「さて、明日夢が音叉剣を甦らせようっていうなら俺も負けてられないな。俺だって・・・」
そう言ってヒビキは修行用の和太鼓に向かった。
明日夢は音叉剣の記述を持って響鬼流の修行場から離れた林の中に来ていた。
早速音流を手に取り、周りの波動に集中する。初めに比べれば周りの波動を取り込むスピードは上がってきた。
「よし、音叉剣!」
と音流に向かって発声するものの何も起こらない。
「そりゃそうだよな・・・よし、今度は刀の形をイメージしながら。」
こうしてしばらく明日夢の悪戦苦闘は続いた。
一方、ザンキが弟子たちを引き連れジョギングをしていた。
「おらおら、後ろのほうペース遅いぞ!」
ザンキが激を飛ばすと
「はい!!!」
と後ろのほうの弟子たちは力強く返事してペースを上げた。
根っからの体育会系の斬鬼流だ。
ザンキが視線を前に戻すと何やら音叉を持って悪戦苦闘している明日夢が目に入った。
明日夢は気付いていなかったがこの林は斬鬼流のジョギングコースなのである。
「あれは・・・響鬼流の明日夢?何やってんだ?」
明日夢もザンキたちに気付いたようで会釈した。
「こんにちは、ザンキさん。」
「おう、お前こんなところで何してんだ?音叉で何かしようとしてるみたいだったが。」
ディスクアニマルの展開でもなければ変身の練習にも見えなかったからだ。
「はい、あの・・・音叉剣の修行してまして・・・」
「音叉剣だと!?ヒビキはそんな修行させてるのか!?」
「いえ、あのこれは僕が勝手にやってることでして・・・ヒビキさん、ただ自分の真似するだけじゃ駄目だって自主練習の時間つくってるんです。それで資料でたまたま音叉剣のこと知って出来るようになりたいって思ってやってるところなんです。」
「ヒビキの奴がそんなことを・・・」
「そういえばザンキさんって呪術に詳しいですよね?何か知りませんか?」
「あぁ、なんせ随分昔の術だからなぁ。口伝で聞いたものだが大気の鋭気を取り込んで刀の形を思い描くみたいな感じだったぞ。」
「大気の波動を取り込むなら得意分野です!僕の音流は周りの波動を集めることが出来る造りになってますから。」
「そうなのか!なら出来るかもしれんな。頑張れよ。いつでも自分流で行け!」
「はい!」
ザンキたちはジョギングを再開した。
すると戸田山が走りながら
「ザンキさん、いつもだったら他の流派の人にはいい顔しないのに今日はばかに優しいじゃないっすか。どうしたんですか?」
と聞いた。
「そうか?まぁ明日夢の自分流を貫くってスタンスに共感を覚えたからだろうな。」
「いやいや、自分流だなんて生意気すぎるでしょう?それに音叉剣だなんて大昔の術じゃないっすか。正直明日夢君に出来るとは思わないんですけど。」
「どうかな。俺はあいつならやってしまう気がするぜ。あいつは自分を強く持って自分の道を往ける強さを持ってる。お前うかうかしてるとすぐに抜かれるぞ。」
「そんなぁ~辞めてくださいよザンキさん・・・」
と言いつつも自分流か・・・と考えていた戸田山だった。
斬鬼流の修行場に戻った戸田山たちはザンキの指導の元、音撃弦の修行に入った。
重い音撃弦を振り回すのはかなり力がいる。順手で大きく隙がないように振り回すのは難しい。
ザンキは普通にやっているが戸田山たちがやるとどうしても隙が大きい。
ザンキはしばらく指導していたがやがて残りは自主練だと言って去っていった。
戸田山は
(ザンキさんは軽々振り回すけど、俺がやるとどうしても隙が大きくなるっすよ。逆手で持てば何とかやれそうだけど・・・)
と考えていた。
ふと、ザンキが先ほどまで言っていた自分流という言葉が甦ってくる。
(ザンキさんはどうも自分流という言葉に拘りを持っていた気がするな。よし!)
戸田山は音撃弦を逆手に持ち替えて型をやってみたら攻撃範囲は狭くなったが隙が小さくなった。
「これならいけるっす!」
戸田山は更に逆手で練習を積んだ。動きもだんだん良くなってきている。
物陰から見ていたザンキは
「いいじゃねえか戸田山。そろそろあいつも次の段階だな。」
と呟いていた。
次回予告
魔化魍の現場に駆けつける3流派
「童子と姫!ということは大型魔化魍か!」
明日夢に怒鳴るあきら
「あなたは良いことしたつもりかもしれませんが余計なお世話なんです!」
あきらに語りかけるイブキ
「あきらにはもっと人としても成長してほしいんだよ。」
ヒビキは自分が指導する修行だけでなく自分で考えて自分の好きなように修行する時間を多く設けてる。
ヒビキが自分の真似をするのではなく自分だけの鬼になってほしいという考えているからだ。
この修行のとき、2人はお互い干渉しないようランダムに離れたところで修行する。
明日夢が走り去っていった後、ヒビキは
「さて、明日夢が音叉剣を甦らせようっていうなら俺も負けてられないな。俺だって・・・」
そう言ってヒビキは修行用の和太鼓に向かった。
明日夢は音叉剣の記述を持って響鬼流の修行場から離れた林の中に来ていた。
早速音流を手に取り、周りの波動に集中する。初めに比べれば周りの波動を取り込むスピードは上がってきた。
「よし、音叉剣!」
と音流に向かって発声するものの何も起こらない。
「そりゃそうだよな・・・よし、今度は刀の形をイメージしながら。」
こうしてしばらく明日夢の悪戦苦闘は続いた。
一方、ザンキが弟子たちを引き連れジョギングをしていた。
「おらおら、後ろのほうペース遅いぞ!」
ザンキが激を飛ばすと
「はい!!!」
と後ろのほうの弟子たちは力強く返事してペースを上げた。
根っからの体育会系の斬鬼流だ。
ザンキが視線を前に戻すと何やら音叉を持って悪戦苦闘している明日夢が目に入った。
明日夢は気付いていなかったがこの林は斬鬼流のジョギングコースなのである。
「あれは・・・響鬼流の明日夢?何やってんだ?」
明日夢もザンキたちに気付いたようで会釈した。
「こんにちは、ザンキさん。」
「おう、お前こんなところで何してんだ?音叉で何かしようとしてるみたいだったが。」
ディスクアニマルの展開でもなければ変身の練習にも見えなかったからだ。
「はい、あの・・・音叉剣の修行してまして・・・」
「音叉剣だと!?ヒビキはそんな修行させてるのか!?」
「いえ、あのこれは僕が勝手にやってることでして・・・ヒビキさん、ただ自分の真似するだけじゃ駄目だって自主練習の時間つくってるんです。それで資料でたまたま音叉剣のこと知って出来るようになりたいって思ってやってるところなんです。」
「ヒビキの奴がそんなことを・・・」
「そういえばザンキさんって呪術に詳しいですよね?何か知りませんか?」
「あぁ、なんせ随分昔の術だからなぁ。口伝で聞いたものだが大気の鋭気を取り込んで刀の形を思い描くみたいな感じだったぞ。」
「大気の波動を取り込むなら得意分野です!僕の音流は周りの波動を集めることが出来る造りになってますから。」
「そうなのか!なら出来るかもしれんな。頑張れよ。いつでも自分流で行け!」
「はい!」
ザンキたちはジョギングを再開した。
すると戸田山が走りながら
「ザンキさん、いつもだったら他の流派の人にはいい顔しないのに今日はばかに優しいじゃないっすか。どうしたんですか?」
と聞いた。
「そうか?まぁ明日夢の自分流を貫くってスタンスに共感を覚えたからだろうな。」
「いやいや、自分流だなんて生意気すぎるでしょう?それに音叉剣だなんて大昔の術じゃないっすか。正直明日夢君に出来るとは思わないんですけど。」
「どうかな。俺はあいつならやってしまう気がするぜ。あいつは自分を強く持って自分の道を往ける強さを持ってる。お前うかうかしてるとすぐに抜かれるぞ。」
「そんなぁ~辞めてくださいよザンキさん・・・」
と言いつつも自分流か・・・と考えていた戸田山だった。
斬鬼流の修行場に戻った戸田山たちはザンキの指導の元、音撃弦の修行に入った。
重い音撃弦を振り回すのはかなり力がいる。順手で大きく隙がないように振り回すのは難しい。
ザンキは普通にやっているが戸田山たちがやるとどうしても隙が大きい。
ザンキはしばらく指導していたがやがて残りは自主練だと言って去っていった。
戸田山は
(ザンキさんは軽々振り回すけど、俺がやるとどうしても隙が大きくなるっすよ。逆手で持てば何とかやれそうだけど・・・)
と考えていた。
ふと、ザンキが先ほどまで言っていた自分流という言葉が甦ってくる。
(ザンキさんはどうも自分流という言葉に拘りを持っていた気がするな。よし!)
戸田山は音撃弦を逆手に持ち替えて型をやってみたら攻撃範囲は狭くなったが隙が小さくなった。
「これならいけるっす!」
戸田山は更に逆手で練習を積んだ。動きもだんだん良くなってきている。
物陰から見ていたザンキは
「いいじゃねえか戸田山。そろそろあいつも次の段階だな。」
と呟いていた。
次回予告
魔化魍の現場に駆けつける3流派
「童子と姫!ということは大型魔化魍か!」
明日夢に怒鳴るあきら
「あなたは良いことしたつもりかもしれませんが余計なお世話なんです!」
あきらに語りかけるイブキ
「あきらにはもっと人としても成長してほしいんだよ。」