1980年代から普及し始めた、設置フリー型風呂釜給湯器。
浴槽から給湯機器が離れていても、システムチューブ(ペア銅管)を使ってお湯をポンプで強制循環させて追い炊きするタイプです。浴槽の追い炊きの穴が、1つなのが特徴です。
この穴(焚き口)のことを、「循環アダプター(循環金具)」というのですが、1980年代から90年代にかけて施工された場合は、「有極性」と呼ばれるものが使われていました。有極性とは、追い炊きの湯が給湯器から浴槽へ往く管と、浴槽から給湯器へ戻る管が決まっているものでした。

これは、1990年に施工された浴室に付いている、ノーリツ製のDX型A(以下DX-A)という循環アダプターです。当時は循環金具DX型Aと呼ばれていました。給湯器はGT-161AWという、ノーリツのフルオート給湯器初期のものでした。
一昨年、この給湯器が寿命尽き現行機種と交換しましたが、現在の循環アダプターはHX型という、無極性タイプです。しかし、在来工法のタイル張り浴室。腰上までコンクリートの基礎が立ち上がっていて、システムチューブは洗い場下を潜らせて浴槽の循環アダプターにロウ付け接続されているのです。従って、循環アダプターを交換する場合洗い場の一部と浴槽廻りのタイルなど壊して一旦浴槽を取り外すか、循環アダプター面の外壁よりコンクリートに大きな穴(ロウ付けがあるため)を開ける必要があります。システムチューブごと露出にすればコアドリルの小さな穴で済みますが、隣家の塀との間隔が狭く施工性に難があるなど、いずれにしても大がかりな工事です。
そこで、取り付け業者は「漏れ検査も問題なく、古い循環アダプターでも使用はできるが湯温や湯量の保証はできない」との条件付で給湯器を更新しました。
使ってみると、追い炊きはできるものの、お湯張りの時に、今まで出なかった吸い込み側メッシュフィルターからも勢いよく湯が出てしまうなど、これまでの給湯器とは異なった動作になりました。また、このままの使用では給湯器に悪影響も心配されます。
そこで、手が入らない浴槽裏側の既存のDX-A循環アダプターの筐体を保ちながら、焚き口のみを現行のHX型にするという、DIY改造を実施しました。
これから数回にわたり、その作業工程を記しますので、同様の悩みを持つかたがいらっしゃいましたら、参考にしてください。
注意(必ずお読みください)
この改造は、自己責任において行っています。また、メーカー仕様外の「改造」になるため、万一不具合など生じても、当館(管理人)は一切責任を負いかねます。当該連載記事を最後まで熟読し、理解された上で実施してください。
浴室がユニットバスで浴槽エプロンが外せる、点検口(シャンプー置き)あるなど循環アダプターが丸ごと交換できるような現場では、新品交換をお勧めします。
これからの記事は、既設循環アダプターがノーリツ製DX型Aの場合に限ります。同じノーリツ製でも他品種の循環アダプターや、他社品の場合は適応できません。
追記:ノーリツ製でも「循環金具DX」(Aが付かない)は部品の構成が異なります。
ノーリツ製「循環金具DX型A」の特徴

ステンレス製の菊形メッシュフィルターで、側面頂部に小さな丸い穴があいています。

フィルターを外すと、このような白色樹脂製の仕切り部品が現れます。中央に、給湯器に戻る側の穴があいていて、ねじ3本で固定されています。また上を示す矢印と、「上」との文字があります。
※2017.1.29追記
このような、フィルターを外すと中央に戻りの穴があいているような循環アダプターは、お子様のいらっしゃるご家庭では注意が必要です。追い炊き中に、遊びやいたずらでフィルターを外し中央の穴に指を入れてしまうと、凄い勢いで吸い込まれてしまい、指が抜けなくなる事故が懸念されます。最近の循環アダプターは、

吸い込み穴が2つあり、さらに格子が付いています。指が入らないよう安全対策がなされています。
つづく