ミライの源氏物語/山崎ナオコーラ | 風の行方

風の行方

~ゆるゆると遊び亥♀~
海から生まれていつか空へ

 

↑ 新聞の書評で図書館へリクエストした。希望が多く随分待った気がする。

 

古典中の古典も、現代の価値観で読むと、まったく別の読み物になる。差別オンパレードの千年前の世界を、アップデイトな視点で読み解いた本。

 

目次でこんな感じ↓

・ルッキズム - 末摘花

・ロリコン  - 紫の上

・マザコン  - 桐壺更衣と藤壺

・ホモソーシャル-雨夜の品定め

・貧困問題  - 夕顔

・マウンティング-六条御息所と葵の上 

・トロフィワイフ -女三宮

・不倫 — 雲居の雁とほか沢山の人

・ジェンダーの多様性—書かれていない人

・エイジズム   — 源典侍

 

目次を見て軽く失神状態。まだあるけれど省略。

ドゥマゴ文学賞受賞。

 

軽く読みやすいが、古典も形無しの印象。当時と現代では、社会規範が全く違う。でも見方を変えることは大切、と改めて思う。

平安時代は遠い。そして、その時代の一握りのエリート貴族の、色恋と出世物語ということを再認識。

侘び寂び無常があると、昔は教えられた気がするが、学生時代から未だにわからない。

高貴な女性は外へ出ない、顔を見せない、という何とも窮屈な日常を送る。

 

源氏物語は長く書き継がれ、読み継がれ、多くの作家たちが現代語訳をしてきた。わたしにはその魅力がわからない。

 

作者は「文学は旅だから、未来も源氏物語を読み続けることでしょう」と終わっている。

 

夫は外出した。区内のNPOの集まり。

お夕飯はわたし一人だぁ!

いくつになっても解放感がある!