人が作った川 荒川 / 長谷川敦 著 | 風の行方

風の行方

~ゆるゆると遊び亥♀~
海から生まれていつか空へ

↑ 書評で興味を持ち、図書館へリクエストしたら、希望が多く手元に来るまで半年以上かかった。フリガナ付きで中学生から対象かな。

 

お正月あけに読んでいた時、たまたま日本テレビ夕方ニュースで、荒川を特集していた。

明治43年の大雨で荒川が溢れ、以来20年をかけて首都を守るために放水路を作り、荒川は洪水を起こしていないそう。

岩淵水門から500メートル幅の放水路を作り東京湾まで22キロ掘った。

秩父から流れてくる荒川が東京に入る場所、北区に水門を構え、二つに分かれた。

この水門を作ったのは、青山士という、日本人で唯一スエズ運河建設に携わった方。

 

隅田川は以前の荒川で、現在、荒川と呼ばれている川は戦後は荒川放水路というそうだ。でも、地元ではもはや放水路という言葉は聞かれなくなった。

 

荒川は400年以上前も川の流れを西寄りに変えて、100年前から放水路を作って、2回の川工事をしているそうだ。

 

昔から土木に強い人材がいたとは。土地を支配していた領主も、みんなの生活向上に気を配っていたということか。

(こういう政治家を選びたい😉)

テレビでは、現在の護岸工事は非常に堅固と報じていた。

 

隅田川と荒川に挟まれている墨田区。

災害の心配をすればキリがないけれど、こうして、本とテレビ映像である程度のことを知ると安心できる。

 

姑は関東大震災を経験している。家は壊れなかった、火事さえ出さなければ、と言っていた。

夫は、墨田区は低地だけれど埋立地でないから液状化はないだろうという。扇状地だそうだ。

 

どこに住んでも安心はない。能登の4000年に一度の地震など避けようがない。

不安がらずに暮らそうと思う。

 

↓ 娘の命日に墓参りに行った。お寺でこんな冊子をいただく。

 

「ひとりだけの幸せってつまらない」

「恨みは水に流せ、恩は石に刻め」

23頁の冊子を、歳とともに全頁読むようになった。活字が大きくて目に優しい。