タップ式バラン(1:2~1:4) | JK3QBU と ILZ

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オキナインコ と アマチュア無線のアンテナ製作

タップ式のバランです。

 

デルタループはワイヤー1本でダイポールに比べて若干利得が出るアンテナです。

私は7MHz用のデルタループを現在使っています。

 

7MHzなどは敷地が狭いと張りにくいのですが、10m程の高さが取れるならダイポールと同じくらいの手間で張ることが出来ます。

しかし給電部のインピーダンスがダイポールより高いため適当なバランが一般的には市販されていません。

 

アンテナを作り慣れているのなら何回かの試作で巻き数を決めて調整することはできます。

アンテナを作り慣れていない方には少し手が出しにくいアンテナではあります。

 

それなら少々インピーダンスが違っても上手く調整できるバランは出来ないか?

という事で作ってみたのがこのバランです。

複雑なマッチングの回路は使っていません。

トランスの巻き数比を変えただけです。

 

私なりに計算してグラフにしてみました。

一番左がタップ①を使った時

理論的にはインピーダンス98Ωの時SWRが1.0になります。

SWRが1.15程度の周波数は85Ω~115Ωです。

 

次の黒色のグラフがタップ②のグラフ

128ΩでSWRが1.0です。

同じくSWRが1.15の範囲が110Ω~147Ω程度

 

同じく次の赤の線がタップ③のグラフ

162ΩでSWRが1.0

SWRが1.15の範囲が140Ω~182Ω位

 

一番右のグラフがタップ④のグラフ

200ΩでSWRが1.0です。

SWRが1.15の範囲が172Ω~220Ω位

 

グラフを見ていただいてお判りだと思いますがSWRが少し高い場合は隣のタップに切り替えればSWRが低くなる可能性があります。

このグラフから85Ωから220Ω位までSWRを1.15以下にすることが出来ます。

 

実際にアンテナを架設すると若干ながらインダクタンス分が出てくるのでこのグラフから若干外れるかもしれませんが、大きくはズレないと思います。

 

SWR信奉者で1.0以外認めたくない方もいらっしゃるかも知れません。

しかし普通はSWRが1.15以下になれば十分だと考えています。

 

今までデルタループはやってみたいが調整が難しそう・・・

と言う方にお勧めのバランです。

 

ダイポール系のFolded Dipoleにも使えそうです。

 

 

ヤフオクに出してみるかな?