
昔、アンテナの参考資料を読んでいたら 1/2λ Folded Dipole と言うアンテナがあって帯域がすごく広く取れると書いてありました。
使うのは300オームのリボンフィーダー。
電気屋さんに聞いても無いとのことなので、通販で買いました。
Folded Dipoleですけどエレメントの途中をショートさせています。
長さは1/4λの実効長です。
上の写真は実際に調整している写真ですが、普通のダイポールと変わりません。
給電部インピーダンスがはっきり分からないのでどうしようか悩んだのですが、Folded Dipoleはインピーダンスが高くなるのは分かっているので、1:4のバランで給電してみました。
1:6も考えたのですが、合わなかったら給電部分だけ作り直せばいいので取り合えず作ってみました。
給電部の内部です。
リボンフィーダーの半田付けは初めてでした。
熱に本当に弱いです。不細工な半田になってしまいました。
小屋で使っている3.5MHz 3/4λ Folded Dipole は先端がOpen ですが今回のFoldedはShortさせています。
写真では分かりにくいですかね。
小屋の3/4λ Folded Dipoleは給電部のインピーダンスは100Ω強ですが、帯域は狭いです。
六角ナットの裏側でつないでいます。
コアは114-43です。
1:4のバランですが、写真だけでは接続方法は分かりませんね。

ここが1/4λのショートさせた部分です。
少し構造が違いますが、ダブルバズーカと一緒ですね。
バズーカは心線と網線をショートさせます。
ここでヒゲの部分をつけていますが、バズーカはIV線等単線を付けますが、これは同じリボンフィーダーを付けます。
IV線でもいいのかな?と思ったのですが参考資料と同じにしておきました。
改造する場合は、取りあえず基本のものを作ってからです。

エレメント端の処理です。
ベース板に塩ビを使い、M3ネジで先にショート用の線を取り付けておきました。
後は、フィーダーの先にR1.25-3の圧着端子を取り付けます。
調整1回ごとにリボンフィーダーを切って端子を取り付けるので R1.25-3 端子が4つ必要になります。
チョコチョコと切っていったので、結構端子が必要でした。
中心周波数を7.10MHz として調整しました。

こういうのを偶然の賜物と言います。
と言うか、ラッキーでしたね。
X=0になっていますからここで共振しています。
R=52ですから、給電部インピーダンスは4倍して 208Ωと言うことです。
当然測定に使用した同軸ケーブルは、以前に書いた 1/2λ(電気長)で測りました。


バンド・エッジでの測定です。
バンド内 SWR≦1.4 で収まりました。
通常良く使っている、フルサイズのダイポールよりも帯域は広いです。
これくらいなら、バンド内どこで出てもチューナーはまず要らないでしょう。
ダブル・バズーカと変わらない特性です。
ちなみにバンド内のSWRを測ってみました。
7.0 1.4 7.10 1.0
7.02 1.3 7.12 1.0
7.04 1.2 7.14 1.1
7.06 1.1 7.16 1.2
7.08 1.0 7.18 1.2
7.20 1.3
でした。
以前ダイポール、バズーカ、Zepp の比較をした記事も参考にしてくだい。
バズーカと全く変わらない特性と言うのが分かると思います。
今回は偶然にも1:4のバランでうまくいきました。
他の場所でうまくいくとは限りません。
給電部インピーダンスがずれれば、それに見合ったトランスが必要です。
もっと帯域が広くなるのなら、3.5MHzも作ろうかと考えたのですが、バズーカと同じならやめておきます。
難点は300Ω のフィーダーが高いこと。
税・送料込みで 6500円/100m ほどになりました。
けれど長年の疑問が解けたので(帯域幅)満足です。
このアンテナはお譲りはしませんが、興味がある方は材料はお分けします。
原価は上に書いたので、7MHzのエレメントは1300円ほどになります。
1:4のバランの作り方はネットででもお調べください。
ご不明な点は、@jarl.com か @yahoo.co.jp までメールください。
分かるところはお返事させてもらいます。