効率優先介護の結末 | 介護の誤解

介護の誤解

いま苦しんでおられる介護者のために

このブログは義父と義母を介護した過去の経験をもとに書いたものです。

思いつくままに書いており時系列順ではありません。

あらかじめご了承ください。

 

昨日書きましたブログの内容を

少し詳しくお伝えします

 

「地域包括支援センターに

連絡すれば良いんだね?」

 

「これからの介護を仕切る」

親族の一人が

突然言い出しました

 

「やってもらえるのなら

任そうか」

とも思いましたが・・・

 

結果的に失敗でした

 

 

 

彼女が

被介護者のことを何も知らず

さらに

電話だけで済まそう

したからです

 

 

 

今回の登場人物

 

義母の娘本人である

 

彼女の居住地にある

地域包括支援センターの職員

 

さらに

転居させようとした老人ホームの営業職

 

そして何故か

今義母がお世話になっている老健の職員

 

 

「これから

お母さんの介護は私が仕切る

 

電話を受けて

当方は承諾しました

 

ただ

一抹の不安はありました

 

彼女は

介護について

何一つ知らないようだったから

 

 

 

電話を受けて

2時間後に

不安は的中しました

 

 

 

義母がお世話になっている

老健の職員から電話

 

「お義母さんは

うちから出られるんですか?

 

「そんな話はありませんが」

 

「ですが

県外の施設から

『サマリーを送って欲しい

介護者には了解を得ている』

電話があったんです

送ってよろしいでしょうか?」

 

 

 

サマリーとは

施設から転出する際に

介護の状況について

記録した診断書のようなもの

 

つまり

次の施設への引き継ぎ書です

 

 

 

とりあえず

サマリーの準備をお願いし

妹に経過を説明するよう

メールを打ちました

 

 

返信されたメールを見て

唖然としました

 

彼女は義母の状態について

何も知らなかったのです

 

 

 

しかも入所施設を紹介するよう

地域包括支援センターに電話

 

「電話しただけで

入所施設を紹介してくれた」

 

事実でしょうが

多分電話を受けた地域包括も

介護状況について

彼女が何も把握していなかったので

対応できず

施設の連絡先だけ教えたのでしょう

 

これは紹介とは違います

 

 

 

連絡を受けた施設の営業職

介護状況が分からないとの話なので

今入所している老健に

サマリーを依頼した

 

 

 

介護を仕切るというのなら

せめて

要介護度やQOL程度は

知っていなければなりません

 

 

 

これを

施設に丸投げしようとすると

周囲に多大な迷惑がかかります

 

 

 

そんなことはお構いなしに

「もうお母さんが亡くなるまで

面会も必要ないから」

 

自慢そうに電話がありました

 

 

 

この話は

すぐに破綻します

 

 

 

理由は

費用がかかること

 

そして

県外施設まで

被介護者本人が

移動できないということ

 

つまり

「仕切る」というのなら

今入所している老健

あるいは

その近隣の施設で介護する

 

それが

主介護者としての役割だったのです

 

 

自己都合だけで

介護に手を染めると

破綻してしまう典型例

 

 

 

「移動できない以上

仕切るのは無理ね」

 

いえ「仕切る」とは

あらゆる状況を把握したうえで

最善の介護を目指すこと

 

最後まで

理解は進みませんでした