高齢者が失敗を隠し始めたら | 介護の誤解

介護の誤解

いま苦しんでおられる介護者のために

このブログは義父と義母を介護した過去の経験をもとに書いたものです。

思いつくままに書いており時系列順ではありません。

あらかじめご了承ください。

 

頻繁

転倒などして怪我をしていた

高齢者がいたとしましょう。

 

 

 

「入院だ!」

大袈裟に振る舞っていたようなら

親族の注意を引きたいため

だったのかも知れません。

 

独居していた義母が

そうでした。

 

お義母さんが

転んで怪我をしてしまった」

近所に住む親族から

連絡がありました。

 

「病院にいるので

必ず来て欲しいと言っています」

 

すぐに向かいましたが

高速道路を使っても

1時間。

 

 

ただ

病院でも診察に

長時間かかるので

駆けつけた時に

ちょうど診察が終了

 

 

 

親族が言うには

単なる打撲だから心配ない」

とのことでした。

 

駆けつける程の事態ではありません。

 

 

 

それに

何故最初に当方に電話せず

近隣の親族を呼んだのか。

 

 

おそらく

こちらにかけると

救急車を呼ばれるからでしょう。

 

 

 

大怪我でないことは

本人が一番分かっています

 

躓いて転んだだけ。

 

 

 

でも

知って欲しいし

大事にもしてもらいたい

 

 

 

さらに

すぐ婿が駆けつけるのを

親族にも見せたい

 

要は注意を引きたいだけです。

 

 

 

それがある時点で

隠すようになりました。

 

「子供には内緒にしておいて欲しい

デイサービスでのちょっとした怪我も

隠そうとします。

 

 

 

原因はいくつか考えられました。

 

 

 

「子供達に馬鹿にされたくない

この程度ならごく自然な考えです。

 

しかし

施設に

入所させられるのではないか。

まだ一人で自由にしておいて欲しい」

 

こうなってくると

しっかりと情報収集するよう

務めなければなりません。

 

 

本人は介護という点で

親族の

誰がキーマンか分かっています。

 

 

 

都合の良い時には頼りますが

自由を制限される懸念があると

キーマンを遠ざけようとする。

 

 

 

一緒に車に乗ることすら

ためらったりします。

 

以前ほど

体が自由でないことを

悟られたくないからです。

 

「一人で何でもできるから大丈夫」

強がります。

 

 

 

しかしキーマンでない親族には

無警戒です。

 

単に同情してもらうために

「本当は施設に入りたい」

心にもないことを言い出します。

聴いた方は混乱します。

 

しかしキーマンではないし

キーマンになるつもりもないので

聴きっぱなしになります。

 

 

 

こうなってくると

親族間で情報を共有することが

大切になってきます。

 

 

 

心がけなければならないのは

事実だけ

情報として蓄積することです。

 

憶測は禁物。

 

 

 

実の子など

主だった親族で

一緒に話を聞いた方がよいでしょう。

 

 

 

例え

本人が独居に拘ったとしても

危険な場合もあります。

 

このため

専門医を受診しなければなりませんが

これとて親族間のコンセンサス

欠かせません。

 

 

親族間での

信頼関係の構築を

急がなければなりません。

 

早目に行わないと

親族の意見が

真っ二つに割れる

懸念もあるからです。