さて、備忘録兼、DCC-ex普及草の根活動を。
DCCが流行らない理由というのは、色々あれど、結局の所、”お金がかかる”というのが最大の理由。
世の中の趣味人の共通ロジックである ”やりたいことvs必要なコスト+労力” という永遠の課題。
そもそも、鉄道模型に興味がないとか、模型に興味はあるけども、作ることがメインで動かすことにこだわりがないとかそういう場合を除けば、ほぼすべての鉄道模型を趣味にしている人はDCCというものに多かれ少なかれの興味を持っているはず。
すでに膨大な標準DCタイプを所有していてデジタル化を諦めた!とか、更には”デジタル化する価値なんかない”と、DCCを敵対視するような人も中にはいるかもしれないが、やっぱり自分のお気に入りの車両が今までよりも精緻に、生き生きと動くシステムに興味を持たない人はいないのでは。
初期のDCCといえば、DOSベースのPCに様々なインターフェイスをくっつけて。。。なんていう、素人にはとてもとても手に負えないシステムを作成する人がいたようだが、その後、市販化されたもので真っ先に上がるのは、3線式のメルクリンデジタル。
ちなみにメルクリンの3線式は交流を用いることで線路が汚れにくく、集電シュー(反り上の集電板)の性能もあって、非常に走行性能は高く人気があるそう。今販売されている欧州モデルの中にも設定変更だけすれば2線でも3線にも切り替えて走行できるものも多いらしい(3線式を触ったことがないのでわからないのだけれども)
その後、各社独自のDCCのシステムがリリースされ混乱が発生。(初期のKATOデジタルもかなりの独自仕様だったとか。しらんけど。)
もともとメーカが異なっても”連結器さえ合わせれば同じ線路で遊べるよ!”というおおらかな文化を有していた鉄道模型が、”俺は俺、お前はお前”というような状況になって、得するのは業界の王 メルクリンだけ。
ということで、”アメリカの趣味団体NMRA(National Model Railload Association だったかな)が規格化した2線式(つまり見た目は普通のDC2線式と同じ)のデジタル方式に収束しつつあり、参加者が増えている。
アメリカだけではなく、鉄道発祥の国イギリス、また、鉄道網が世界で最初に発達したヨーロッパの地でも、かねてから鉄道模型の標準化を担っていたMOROPE(MOdelbahn + euROPE)が制定の、ヨーロッパ方式と呼ばれるNEM(ドイツ語でNormen Europäischer Modellbahnen = 欧州鉄道模型標準規格)も、アメリカのNMRAと(ほぼ)同一の規格にてDCC対応が進んでいる。というのが、世の中の流れ。
そんなこまかな説明はさておいて、じゃぁDCCのをもっと安く、手軽に普及させようぜ!ってなことで集まったアメリカ人たちが立ち上げたのが、DCC-EXというプロジェクト。
基本的には非営利団体=収益を目標とした団体ではなく、純粋にDCCを世の中にもっと広げて、もっと一緒にたのしもうぜ!的な人たちによる活動。
ただし、活動の中身は非常に技術レベルが高く、そこいらへんの電車オタクや、電気オタクではとても太刀打ちできないレベル(と思われる)
英語版のみだが公開されているHPには、誰でも無料でダウンロードできるDCCコントローラのソフトウェアとコントローラの作成手順まで乗っている。
基本的にはこのHPに記載の通り、Arduinoなど必要な部材を購入、接続し、PC経由でDCCコントローラのソフト(スケッチと呼ばれる)をArduinoベースのコントローラに書き込むだけで、DCCのコントローラが手に入っちゃうという素晴らしい人、プロジェクト。
なお、非営利ということはつまり既存の営利団体=各模型メーカからすると、商売の道具を無償配布しやがる、超悪人にも見えるらしい。
活動の趣旨は、DCCの普及であって、DCC普及=DCC人口増加の暁には各模型メーカにとってもお客が増えるという好循環をうみだすことのはずなのだが、今の所日本の模型メーカもDCC-EXを応援している気配はなし。
ただでさえ趣味人工の少ない鉄道模型界、Arduinoを始め電子工作の知識や技量を併せ持っている特異まれな人にしか取り組めない、超雑難易度の作業のように思えるのも無理ないところではある。
が!実際にはHPに記載の内容を順番にこなせばDCCコマンドコントローラがいとも簡単に入手できるので、興味のある方は是非トライしてみてもらいたい。
発展として、車両の制御だけでなく、更に応用版のレイアウト、トラック制御などの機能も実現されているようではあるが、まずは、コマンドコントローラの作成の手順を。
なお、このプロジェクトで使用している、Arduinoという物は、もともとは”安価、シンプル、だれでも”電子制御が実現できるという触れ込みで開発販売されている、シングルボードコンピュータというものだが、この説明だけで相当な時間を要することになるので、割愛。
まとめとしては
Arduinoと、そこに接続するボード、電線をいくつか買って、手順書通りソフトをいれれば、DCCコントローラの出来上がり。
である。
あ、ちなみにArduinoの設定作業には、PCとインターネット環境が必要なので、そこはご理解を。
なお、以下に記載の通りの作業を行っても動かない、不具合が発生したなどの場合も、こちらでは責任は持てませんので、そのあたりは、自己のやる気と責任の下ということでご理解賜りたく。
導入手順
細かなことは気にせず、以下の”共通部材”を購入。その後、使い方に合わせて、必要なものを購入しましょう。
共通部材
購入品1. 12V(HOだと14V程度推奨らしい)DC電源 : 線路に流す電源用。Amazonで適当なものを購入。
3A程度のものでもOKですが、5Aあれば十分かと。2000円もしないはず。
g=se&keywords=12v+5a+%E9%9B%BB%E6%BA%90&qid=1764041414&sr=8-7&ufe=app_do%3Aamzn1.fos.d8e7ee72-073f-4b97-8ec0-59c18d6dfebe
以下訂正。
9VDC電源は、Case-A(PC有線接続)の場合は不要。PC接続で電力供給できるので。
Case-B(無線接続)の場合のみ必要。
購入品2. 9VDC電源電源:Arduino用電源。こちらもAmazonなどで。大体1000円
https://www.amazon.co.jp/s?k=Arduino%E7%94%A8%E9%9B%BB%E6%BA%90&__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&crid=TR12UKQC3DJX&sprefix=arduino%E7%94%A8%2Caps%2C1402&ref=nb_sb_noss_1
購入品3. 電線、その他その他電子工作に必要な道具:Arduinoと(正しくはArduinoに接続するモータシールドと)とレールを接続するためのの電線。こちらもAmazon等で販売している電線を使用しても良いし、KATOやTomixのフィーダを使用したい方はDCC用に一本準備を。
購入品4 (以下のcaseBの場合)デュポンケーブル オスメス ×3本
Arduino基盤とその他の基盤の結線用。自分で配線を準備、コネクタの取り付けがでできるのであれば不要。
ジャンパケーブルとかデュポンワイヤーという名前で検索すると数百円で見つかるかと。
購入品5 2線差し込み型DCジャック。(なくても良い。)
ACアダプタからの+、−の、線を簡単に取り出すためのアダプタ。Amazonで数百円。
こんな物なくてもACアダプタのケーブルを切断、被覆を巻いて中の配線を取り出せば良いだけではある。
ちなみに一般的に供給線の中心側が+線。外周を巻いているのが−線。
12v程度でも漏電を起こすと、機械の損傷だけでなく、発熱、発火の危険性もなくは無いので、配線加工の自信がない場合はジャックを使用のこと。
購入品6 USB タイプBケーブル。
後に使用するarduinoと、pcを接続するためのもの。
もしくはタイプBと、タイプA又はC変換コネクタを準備、手元にあるusbケーブルを使用してもOK,.なお、arduino本体に付属品として付いてくるようならば、追加購入は不要。
後は、ハサミ、カッターナイフ、ドライバなど、電線類の切断、接続に必要なものをいくつか。
丁寧に作業するのであれば、被覆剥きやハンダとハンダコテ、熱収縮チューブなどがあると良いですが、粘着ビニールテープでもなんとかなるかと。
で、次に希望の内容に沿ってAかBを揃える。
といってもほぼ一緒。
まずはケースA
模型を走らす際には、PC(WindowsでもMacでも)を使う。
” PC<>Arduinoコントローラ<>線路” すべてを物理的につないで運転したい人
必要なのはArduino本体と,Arduinoに乗っかるモーターシールド(モータドライバボード)の2つだけ。
購入品A-4. Arduino Uno R3 (Wifi搭載の最新モデル R4はだめ) アマゾンで3900円弱
8&ufe=app_do%3Aamzn1.fos.d8e7ee72-073f-4b97-8ec0-59c18d6dfebe
もしくは Arduino Uno R3の社外互換品 ELEGOO Arduino用 MEGA2560 R3
こちらのほうが安い。Amazonで2600円ちょっと。
DCC-EXのHPではElegoo互換品が推奨の様子だが、Arduino R3でも動作確認済み
購入品A-5 モータシールド(モータドライバボード)
Arduino モーターシールド Rev3 Amazonにはなく、Switch Science HPで大体6000円(高いなぁ)
または互換品 " モータードライブシールド8874" < と書いてあるが、この互換品のほうが手に入りにくい。
で、ここまで Case-A:PC経由でコントロール だと、1万2千円でお釣りが来る感じ。
次にケースB
模型を走らす際には、スマホ、タブレットを使用する。
”スマホ・タブレット <無線Lan> Arduinoコントローラ<>線路” コントローラと線路は物理的に接続。
スマホ・タブレットとコントローラの間は無線Lanを使用する人向け。
Arduino本体と、モータシールドはCase-Aと同じだが、Arduino本体は大型の互換品を推奨(ボードのスタックの都合上)
異なる点は、追加で、Wi-fi シールドというものが必要になる。
購入品B-4 Arduino Uno R3の社外互換品 > ELEGOO Arduino用 MEGA2560 R3 Amazonで2600円ちょっと。
購入品 B-5 Arduino モーターシールド Rev3 > Amazonにはなく、Switch Science HPで大体6000円
購入品 B-6 Arduino WI-Fiシールド EX-WiFiShield 8266 > Amazon でもSwitchScienceでも見当たらない。廃盤?
多分、互換品でも大丈夫 Gpio Wifi シールドを拡張する ESP8266 拡張ボード Amazonで700円以下
https://www.amazon.co.jp/LyxosVee-Gpio-%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%89%E3%82%92%E6%8B%A1%E5%BC%B5%E3%81%99%E3%82%8B-ESP8266-%E6%8B%A1%E5%BC%B5%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%89/dp/B0FMT42ZJC?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&crid=2QFJ2MA3TGNOZ&dib=eyJ2IjoiMSJ9.NYcjaFgeLNipqDxb-G3sgHdhfnkLjZe9hbi1g_sW-BHtki9nh7j8bd5hiKtX42Y8N21H08JsbDUUCG9uOdDSTCvSoCtz7h9f4OnytBfurPvUGpM1pBh5l9lZxp5GnLBd8ht_WSsVsl6U7tj3Ww4Vk9x6jCScdd5EeLtrJ4D3Yzv5VZPUZ9oyI6ydqmgkmaxtKi3uJJwJR_AZg1KQDcIno9g9BfYY9L0kDHPIP5sTRzS7iNy91MfwpMj2WiQE4O9mxqQTcUPJ96aSHsUkEDysvgJdqKSNPgdxRVt-monzmiE.QKBohOQICpuVQqOFjmJC8Oc_dx7XLszY6VZognwqZvg&dib_tag=se&keywords=wifi+%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%89&qid=1764044472&sprefix=wifi%E3%81%97%E3%83%BC%2Caps%2C648&sr=8-16&ufe=app_do%3Aamzn1.fos.d8e7ee72-073f-4b97-8ec0-59c18d6dfebe
購入品B-5 9VDC電源電源:Arduino用電源。こちらもAmazonなどで。大体1000円
https://www.amazon.co.jp/s?k=Arduino%E7%94%A8%E9%9B%BB%E6%BA%90&__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&crid=TR12UKQC3DJX&sprefix=arduino%E7%94%A8%2Caps%2C1402&ref=nb_sb_noss_1
CaseBでも合計1万2千円。
KATOや、Lenz、MRCの正規品だと少なくとも5万程度かかることを考えると、だいぶお得感を感じられる。
次回は、早速Arduinoへのプログラム= スケッチの書き込みの手順を整理予定。
補足
なお、このブログは、DCC-EXプロジェクトチームより、情報の転載許可をいただいております。リンク↓↓