岡山乗り撮り鉄第4弾は最後の117系電車と湘南色115系です。
旧国鉄型車両の最後の聖地、岡山駅もその終焉が見えてまいりました。
381系電車も来年春に273系電車への置き換えが決定いたしました。
そして近郊型の113系、115系、117系電車も227系電車への置き換えがこの7月より始まります。特に117系電車は7月に置き換えが決定し6月が最後の活躍となりました。
そこで岡山乗り撮り鉄紀行2日目、6月21日(水)は最後の国鉄型近郊車両の乗り撮り鉄となりました。
宿泊を伴う乗り撮り鉄は久しぶりです。
ネットで予約したホテルワンファイブ岡山。
久しぶりのホテルでしたから、なかなか寝付かれず4:00には目が覚めてしまいました。
でもそれで良いんです。
今日の最大の目的である岡山駅発着の電車で湘南色の115系電車との遭遇をGETするには1番電車から岡山駅に出向き、115系電車の出入りの様子をつぶさに注視し、湘南色115系が出現しようものなら、その時点でその電車に乗車して乗り撮り鉄を実行する、というかなりアバウトな行動です。
5:00にホテルをチェックアウト。
チェックアウトと言ってもフロントに鍵を返却するというよりキーカードをエレベーターに備え付けの箱に返却する、といったシステムになっており、キーカードをその箱に入れて、そそくさとホテルを後にして岡山駅に向かいました。
まだ路面電車の岡山電気軌道は始発電車は1時間後なので、岡山駅まで徒歩で向かいます。
5:00ですとこの時期は外はすっかり明るくなっておりますが、今日は曇りがちでいつものこの時刻にしては、まだまだ夜の延長といった感じです。
15分ぐらい歩いて岡山駅に到着。
岡山駅前には桃太郎と3匹のお供の銅像が立っておりました。
水戸駅前に黄門様と格さん助さんの銅像が立っていたのを思い出します。
ひっそりとした岡山駅構内に入場します。5:55発福山行が117系で運転される事が分かっているのでその電車に乗車するべくICOCAに\2,000-チャージしておきます。
岡山駅の1番電車は4番線乗り場から発車する赤穂線普通播州赤穂行1900M。
115系6両で運転する事がネットで判明しており、さらにこの日は湘南色ではない事が事前に判明しておりますので焦る事無く安心できます。
貨物列車も頻繁に通過する山陽本線は貨物輸送の大動脈ですが、機関車の種類がほぼEF210に固められたようですね。だんだん面白みに欠けてまいりました。
播州赤穂行1900M。115系6連。車内はJR西日本お得意の転換クロスシートに取り換えられたアコモデーション改造車です。ところが外観は原形を保っているユニット窓のまま。
外観だけを見ると非改造車のようですが車内はどっこい改造されております。
3連+3連の6連。5時台だと過剰輸送のような気がしますが折り返し通勤輸送に対応する為、送り込み対応のようです。
車体の端っこの所属表記が2種類ありました。
「中」はJR西日本中国支局を表しているのでしょうか?
「岡」は岡山支局、「広」は広島支局、それを統合したのが中国支局という事でしょうかね。
「米」の米子支局はそのままなんでしょうか。
昨日のやくも9号24号の乗り撮り鉄では確認できませんでした。
岡山電車区の正式名称も下関総合車両所岡山電車支所のようです。
1番線からは伯備線1番電車5:25発825M普通米子行 伯備線を全線走破する唯一の115系です。
115系2両改造編成でワンマン仕様です。米子方はのっぺり顔の運転台増設改造車。何だか中途半端な表情を否めない、好感が持てないお顔ですが、車内を見てビックリ!何と何とJR西日本得意の転換クロスシートに改造されてはいないではあ~りませんか!昔ながらの4人ボックスシートのままです。
昨日出雲市駅で115系2連の電車を見かけてその知識はありましたが、こうして伯備線全線を唯一走破する115系電車も4人ボックスシートのままで昔ながらの鈍行列車の旅が出来ると思うとなんだかうれしくなりました。
元は115系1000番台です。
115系の系列の中でも上信越線や伯備線向けに耐寒耐雪構造が強化され、シートピッチも急行型電車並みに広げられた近郊型電車普通車の中でも居住性が改良された車両です。
京阪神地区の113系電車が用途廃止になって4人ボックスシートが姿を消した今は、この岡山地区の115系2連が昔ながらの4人ボックスシートの旅が出来るという訳です。
さて、岡山乗り撮り鉄紀行2日目の最初の目的は終焉迫った117系電車の乗り撮り鉄です。
ネットで運用を確認済みで、5:55発5703M普通福山行に運用されている事が分かり、それに乗車する事にしました。但しこの5703Mは土日は運休ですから注意が必要です。
1番線ホームに5:45ごろに5703Mが8両編成で入線。
この4月に京キトの117系電車が湖西線・草津線の運用を最後に京阪神間から姿をひっそりと消しました。この岡山地区で最後の運用が残っておりましたが、7月に227系電車への置き換えが決定、今月が117系の最後の姿となりました。
下膨れのファニーフェイスが特徴の117系電車。
黄色一色に塗られた今は、京阪神間の新快速で名を馳せていた頃の面影はありません。
5703Mは4両編成を2本つなげた8両編成。
朝ラッシュ時対応の輸送力列車として福山に送り込む運用です。
この8両の117系電車はすべて100番台で、0番台のオリジナル車と違い、側窓が一段降下窓の、かつての急行用車両のグリーン車の側窓を思わせる、美しい姿を保っております。
方向幕が健在でした。デビュー当時の転換クロスシートが完全に残存しております。
京阪神間の様に車站部がロングシートに改造されていないのが幸いです。
このような普通列車はまさにお乗り得列車です。
117系電車登場の頃は新快速用として、転換クロスシートが採用された時は、関西の車両はいいなあ、と羨ましく思ったものです。
その後しばらくして関東では185系電車が登場しましたが、117系と何ら変わりないシートでこちらは特急料金を払わなければならないのか、合点がいきませんでした。
しかし間合い運用で185系電車が普通列車の運用に就いた時はまさにこれこそお乗り得列車であると思いました。
拙局が185系電車の初乗りは普通列車で東京-横浜間に乗車したのが最初でした。
ファニーフェイス同士の併結は何だか滑稽です。
5703Mは5:55定刻発車。岡山操車場サイドを高速で通過する図はまさに新快速電車でした。
このまま終点の福山まで乗り通したい衝動にかられましたが、115系電車の追跡の事もあるので倉敷で下車。倉敷6:11着。
折り返し5704M倉敷6:31発普通姫路行で岡山に戻ります。
5704Mは岡山への通勤電車。113系8両編成。
到着した時はガラガラでしたが、倉敷からどっと乗車して座席は満席。
拙局は何とか通路側に着席できました。5704Mは岡山に6:49着。
8両編成のうち前4両は姫路行として1302Mとして列車番号を変え、後ろ4両は岡山止まり。
黄色一色ですと113系と115系の区別がつきにくいですなぁ~。
何とかタイフォンカバーの形状の違いで区別できます。
湘南色やスカ色の時は正面の塗分けの違いで容易に区別できましたがね。
さて、5704Mから降りて今度は湘南色115系電車の追跡です。
実は湘南色115系の運用情報は事前にキャッチしておりました。
昨日、やくも24号に乗車している時に、新見駅を出発した時に湘南色115系が引き上げ線にいる所を発見。ネットからの運用表を基にこの運用を紐解いてみると、
6/20 新見18:53発864M岡山20:38着。岡山20:51発726M瀬戸21:08着。瀬戸21:19発731M岡山21:38着。岡山21:50発1340M姫路23:12着
6/21 姫路5:29発1301M岡山6:51着
つまり6:51に2番線に到着する予定であり、5704Mは岡山駅3番線に到着。
従って5704Mから素早く降りて3番線ホームを姫路方に向かうと・・・
来ました、来ました!お目当ての湘南色の115系電車が!!!
定刻通り1301Mは6:51に2番線ホームに到着しました。
一瞬、高崎駅か、長岡駅か、新潟駅か、と思いました。
1301Mは一旦、引き上げ、3両増結して岡山駅7:34発1711M普通糸崎行となります。
7:15ごろに、1711Mは湘南色115系の前に黄色の115系3両を繋いで6両編成となりました。
7:34発1711M普通糸崎行です。この電車で福山まで行くことにしました。
1時間余りの湘南色115系のレトロな旅です。
良いですねぇ~、湘南色の115系。これぞ正に115系です。
東日本ではいまや完全に消滅した湘南色115系ですが、西日本ではこうして岡山地区に於いて孤塁奮闘致しております。
懐かしさを感じさせる115系電車のサイドビュー。
湘南色の電車を見たのは、2012年4月5日に湖西線と草津線の113系電車の乗り撮り鉄以来の事です。実に11年ぶりでした。その時の湖西線113系電車です。近江今津駅にて。
113系電車と115系電車の区別は正面の塗分けの相違です。
113系はV型。115系はU型に塗り分けられております。
車内は4人掛けボックスシートが残る、原形のままです。モケットの色は異なりますが。
この湘南色115系電車の車番を撮りながら気が付きました。
115系電車の中でも、この編成は300番台で占めております。
115系300番台は115系の中でも初めての集中式冷房装置搭載車です。
もちろん新製当初は小山電車区、新前橋電車区に配属され、上野口の東北線・高崎線で運用されておりました。しかし北ヤマ、高シマの115系300番台の中に、クモハ115-300は無かったような気がします。
クモハ115は中央東線として三鷹電車区(西ミツ)新製されました。富士急行線に乗り入れる為、
3両編成が必要だったからです。つまりこの3両はもともと中央線用でスカ色だったと想像されますね。
そういえば、伯備線が電化され115系1000番台が増備された時、一部は三鷹電車区から岡山電車区にスカ色の115系300番台が転属されました。確か電化された伯備線に一時期スカ色の115系が走っていたような気がします。
中央線用の115系はクモハ115があって3両編成が基本編成でしたから、伯備線のような線には3両編成は格好の編成だったと思います。
という事はかつてはこの3両は新宿発長野行夜行普通列車にも充当されていたんではないでしょうか?
そんな事を思いながら、1711Mの乗客となりました。
最後部のクモハ115-324の車端部のボックスシートに陣取り、モーターの音を存分に楽しみたい思います。
1711M先頭3両の115系はアコモデーション改造された車両で、連結部のクモハ115は運転台増設の改造された車両です。食パン切妻型の115系とは似てもに使わないお顔です。
懐かしい感じの4人ボックスシート。このシートに揺られて福山駅までお供しました。
福山駅に8:32着。1時間ばかり115系のサウンドに揺られながら、久しぶりの115系電車の旅を堪能致しました。
115系の乗車は前職で埼玉県の白岡市の職場に横浜から通勤していた時以来です。
東北線(宇都宮線)から115系電車が撤退される時も通勤時に連日カメラ持参で上野駅や白岡駅久喜駅、古河駅に出没しておりました。
遡れば、大学時代に上野発長岡行夜行普通列車にも乗車しております。
新宿発長野行夜行普通列車にも乗車経験があります。
とにかく拙局は神奈川県内、東海道本線、横須賀線を走っていた113系よりも115系電車の方が思い出深いです。
福山駅に到着した115系。
このまま糸崎駅まで乗り通したかったのですが、断腸の思いで福山駅で下車。
新幹線高架直下の山陽本線下り線。上野駅の地平ホームを思わせます。
これで湘南色115系電車とは今生の別れになるでしょう。さらば湘南色115系電車よ!
福山駅で1411M115系電車を見送って、岡山駅に戻る事にします。
福塩線用の105系電車に遭遇。
岡山までの往復の運用もあるようで、岡山にも顔を出すようです。
福山駅の北側にある福山城。駅のホームからも見えます。
岡山駅への帰路は9:05発5724M相生行。
115系6連ですがアコモデーション改造された115系1000番台で組成された編成でした。
115系1000番台は4人ボックスシートのシートピッチが急行型車両と同様に拡大され居住改善され、かつ耐寒耐雪構造が強化された車両でしたが、JR西日本お得意の転換クロスシートに改造されておりました。
もともと115系1000番台は上信越線、中央線向けに製造されましたが、伯備線・山陰本線向けにも製造されました。その象徴がモハ114車端部の雪切室です。
5724Mは岡山駅に10:05着。相生へは前3両が向かい、後ろ3両は岡山止まりです。
これにて岡山地区115系電車の乗り撮り鉄は一旦終了。
希望の車両に遭遇、乗車し、撮影できましたので、とても充実した乗り撮り鉄でした。
昨日乗車したやくも9号などの撮り鉄を1時間ほど行った後、
朝食がまだでしたので、駅構内の立ち食いソバ屋でブランチ。
XYLへお土産を買って、最後は赤穂線115系に乗車して相生へ、
さらに姫路から新快速の指定席、Aシートで大阪に帰りました。
赤穂線乗り撮り鉄や岡山駅で各種の鉄道車両を撮り鉄しましたが、これについては次回のブログでUPする事にしました。