.ジェジュンor(カ)ジェシカ‐62~時を止めて② | ユノ&ジェジュン 妄想ブログ~I need to be in Love

ユノ&ジェジュン 妄想ブログ~I need to be in Love

~愛がなければ生きていけない~
幸せのかたちはいろいろあるけれど…
そこには、必ず “ 愛 ” がある
人間(ひと)には必要不可欠なもの?
“ 愛 ” があればどんな困難も乗り越えられる?
そんな姿をユンジェで妄想しています♥

 

 

 

〈ユノ…〉

 

「あの日、不安そうな顔を見て心配になった

 咄嗟に、俺の代わりに時計をジェジュンの手首つけた」

 

〈大事な親父さんの形見だろう?〉

 

「ああ、でも、ひとりにしちゃいけなかった!!」

 

ユノの苦渋の表情をユチョンが見つめる

 

〈みんな“嘘”だって本人も認めたんだろ?〉

 

「理由があるんだ!きっと」

 

〈理由?本人が白状したんだぜ

 ユノ、いい加減目を覚ませよ!〉

 

「俺を見るジェジュンの瞳(め)

 俺は…あの瞳を信じる

 必死にしがみついてきた手を信じたいんだ」

 

自分の手のひらを見つめながら

ユノは言い切った

 

〈はぁーこりゃぁ重症だゎ

 ってか…お前をユノを信じられなかっんじゃねーの〉

 

ユチョンはくるりと椅子を回し、ユノに背を向けて言ってのけた

 

「えー?」

 

〈考えても見ろ、たった数日、過ごしただけの相手だ

 しかも、アメリカだぜ!怖くなったとか?

 下手すりゃ売り飛ばされるかもって思われても

 仕方ねーんじゃねーのか、まぁ俺だったら逃げるね〉

 

「まさか…」

 

〈親だって、わけもわからぬ男(ヤツ)とアメリカなんて

 誰でも、もう反対するだろう?〉

 

「―――俺?

 ………俺のせい?

 俺を信じられ…なかった?」

 

茫然自失の形相でユノが零した

 

〈ユノ、まさか、考えもしなかったのか?

 お前、今、スゲー傷ついた顔してるぞ〉

 

ユチョンがからかうように、指を差して言う

 

「うるさい!お前にはわからない」

 

差された指を振り払い

ユノが初めて怒鳴った

 

〈ああ、俺にはわかんないね~

 そのジェジュンてヤツも、と、う、て、い、

 わからないだろうよ~ユノがこんなに思ってて

 どんなに心配してるかって、おまけにそれで

 どれ程傷ついてるか!なんてのも、ねっ!?〉

 

ユチョンが語尾を大きく張り上げた

ジッとユノとユチョン、ふたりはお互いの視線を離せずにいる

 

〈ちっ、ああ、もう、俺のせいだな〉

 

苛立ったように、ガシガシと頭をかき上げながら

 

〈横恋慕の、お邪魔虫な電話をしたのは俺だしな~〉

 

とユチョンが嘘ぶく

 

「え?」


〈この世にゴマンと女も男もいるのに

 まして、たった数日係わっただけの相手に

 ユノが、心底、心酔、いや固執するなんて

 俺には理解不能だわ?〉

 

「固執って…」

 

〈お前のその切実さが、俺は羨ましいんだよ

 そこまで思える相手に、ユノは出会っちまった理由(わけ)だ

 俺はジェジュンってヤツに、ますます興味がわくね

 まぁ、こんな綺麗な子が、もしも本人なら尚更だー〉

 

ユチョンが親指と人差し指で持つジェシカの写真を

ユノの目の前でひらひらさせて落とした

 

「おい、ユチョンやめろ!」

 

ユノは大事な写真を取り返すべく、両手で受け止めた

 

〈ユノの一途な愛に、俺も出来るだけ協力するってことさ

 まずは、是が非でもソイツ、ジェジュンを捜さないとな

 手始めは、そっくりだと言い張るこのジェシカの近辺だ

 全てシークレットってのも厄介だが所属のYJ事務所なら

 何か知ってそうなマネジャーのシム・チャンミン

 全部ひっくるめてじっくり調べてみるか?〉

 

「ユチョン♪」

 

〈ああ、俺にドーンと任せておけって

 おッ、この写真、表情がいいんじゃねぇの♪〉

 

机の写真を指差してユチョンが笑う

 

〈うぅん、おっ、これもいいな♪あっ、これも…〉

 

「当たり前だ!誰が撮ったと思ってる」

 

〈なんだ、なんだ、どれも自信ありってか?

  ほれほれ、ユノこれもか?〉

 

ユノの頬へ、写真でピタピタと叩いてくる

 

「ユチョン、大事な写真をやめろ!やめろってば」

 

写真を取り返そうと腕を大きく伸ばすと

ユチョンは小走に抜け出した

 

「おい、写真を早く返せよ♪」

 

ユノは、それをまた追いかける

 

〈いいじゃんか、これくらい、ほ~れほれ♬〉

 

「ユチョン、いい加減にしろ、本気で怒るぞ」

 

 

🔶🔶🔶

 

 

 

ドアノブに手を掛けたまま、ボアは立ち尽くしていた

ユノとユチョン、ふたりの笑い声が聞こえだすと

部屋の前から踵を返して、来た方へと歩き出した

 

 

「あれっボアさん、社長とユノさん、いませんでしたか?」

 

足早に玄関へと歩くボアに気づいて

ジュンスが声をかけてくる

 

『部屋に行く直前、そこで急用の電話が入っちゃったから

 また出直すって、ユノとユチョン社長に言っといてくれる?』

 

手に持つ携帯を見せながらボアが答える

 

「えぇ、ボアさんわかりました、気をつけて」

 

『ありがとう、ジュンス~よろしくね~♪』

 

携帯を持つ腕を伸ばして、左右へ大きく振りながら

ボアは事務所から出て行った