「でもそうまでして売れたかったのかなぁ・・自分。」
TAKAがぼそっと言った。
「真帆は貢がされたとかインタビューで言ったけど、実際は違う。俺は破産するつもりだった。ローン会社のババアに言いくめられて、真帆が何があっても絶対見捨てないからって言って、自分で身売りしだした。それをさも脅迫か強制のように・・・・今になってよぉー。今更よぉ。娘に嫌われたくないんだけど、俺。」
「TAKAちゃんのお母さんはどうなの?」
「もう寝てるだけだよ。散々おれの金で豪遊して、この様だ。もともと借金は俺の借金ではなかった。お袋がレディースローンで借りて、真帆にしわ寄せが来た。それだって、真帆が22くらいの大昔の話だよ。」
「うん。TAKAちゃんは女脅してどうこう・・っていう人じゃないよ。」
「メジャーデビューしたらお袋が観光だとか言って上京してきた。そのまま俺の保険証で借金つくって逃げた。俺も少し親に認められたかったんだなぁ・・・。でも俺の母親は腐った女だった。金目当てだった。」
「大変だったんだね・・・。」
「真帆には感謝してる。確かにあの時破産していたら個人事務所も独立も、プロデューサー業もありえなかった。」
「真帆さんのほうが男に夢中になるタイプだったよね。よく知らないけど。」
「それからプロデューサーで有名になったらまたお袋がぬっと現れて豪遊して飲み歩いて、借金作ってくも膜下出血で倒れて、今は野菜みたいに寝てるだけ。」
「TAKAちゃん、まだ人生長いよ。幸せになってよ。」
「何か俺が売れなかったらお袋も豪遊後こんな雑巾みたいにならなくて済んだんじゃないか・・とか思うときがあるよ。あのまま・・B級バンドで終わったら、真帆とも紐亭主結婚で続いたのかも知れない。娘とも暮らせた。」
「TAKAちゃんのせいじゃないよ。」