碧いラフレシアの花 その817  | 連載性春小説  碧いラフレシアの花

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好きじゃない人と天国へ行くよりは


好きな人と地獄に行きたい


ある女の子の80年代


乱人君もそんな役は嫌だったが、しんちゃんが電話するよりもまだ自分が電話をしたほうがKENちゃんが傷つかないことは分かっていた。






電話の向こうからKENちゃんの呆然した様子が伝わってきて、乱人君もあせった。




資本主義の残酷さで2代目ボーカルと妻の真帆・・早坂まりあ・・まで用意したTAKAとしんちゃんの企画力はあまりにもKENちゃんに冷たかった。




電話の向こうから「俺、忙しいから行けない。」というかぼそいKENちゃんの声が聞こえてきた。



「いや、無理しなくていいんだよ。ただ旧メンバーはみんな呼ばれたから、電話しただけで・・・。」


「乱人君は行くの?」


「あ・・やっぱり音楽関係の付き合いだから。」


あたふたと傷つけないように乱人君が言った。



KENちゃんは自分だけがのけ者にされているような気がした。





考えてみればもともとバンド時代はしんちゃんや、乱人君はむしろ自分よりもTAKAのほうに近かった・・・・。








KENちゃんは自分だけがぽつんと世の中から取り残されている気がした。