「トモ君も春から小学校なんだよ。誰がランドセルとか買うの?もう大人になってよ!」
お母さんがKENちゃんをどやした。
再婚して親らしいことをしろ。
カタギになって子供を養え。
それはまともな意見の様に思えた。
KENちゃんは苦しくなってきた。
「バンドやめなさいよ。もう潮時だよ。」
これもまっとうな意見の様な気がした。
「33歳の子持ちのやもめなんだよ。23歳の独身の坊主と同じ事をしてどうするんだい?」
もうKENちゃんは逃げ出したくなった。
「わ・・わかった・・。少し時間をくれ。」
KENちゃんがうな垂れて言った。
「雅子さんとちゃんと会うかい?」
「あ・・会うから・・時間をくれ・・・。」
KENちゃんがぼそっと言った。