碧いラフレシアの花 その731 | 連載性春小説  碧いラフレシアの花

連載性春小説  碧いラフレシアの花

好きじゃない人と天国へ行くよりは


好きな人と地獄に行きたい


ある女の子の80年代



KENちゃんはファッションヘルスの広告のベニヤ版を挟んだまま怒りに身を震わせて仁王立ちになっていた。


バイト中でなければ後ろから蹴飛ばしてやりたい気分だった。


何よりもKENちゃんを情けない気分にさせたのは

TAKAの秘書が高そうなピンストライプのスーツを着た綺麗な女の子で

その子が忌み嫌うような眼差しを瞬間にKENちゃんに向けた事だった。


金曜日の夜にボディコンの女がいっぱい繰り出してきた。

誰もその子達はKENちゃんなど相手にしないし

透明人間状態だった。


バブルもヤンエグも海外旅行も関係なく

ただ社会に

女に

無視される怒りに

KENちゃんは叫びだしそうだった。



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