TAKAは真帆の仕事には興味がなかった。
真帆はTAKAの仕事には昔は興味が・・、いや、命を賭けているほどの関心があったが、いつ頃からかその興味は失せていった。
KENちゃんを首にして真琴君にすげかえた頃から、TAKAの仕事は世間にアピールするものになっていったが、真帆の心に響くものではなくなった。
笑ってしまう事には、真帆は高校生の時から作風が変わらなかった。ずっと同じ風合いの、同じカラーの仕事をし続けた。
だから仕事が自分の一部の様な気がしていた。
多分自分の作品の発行部数が落ちないのは、どこか自分に永遠の未成長部分があって
それが若い女の子や、小さい女の子にアピールしているのだろうと思った。
2年で連載を終わらすのは
自分の一部を埋葬するように悲しかった。
それでも真帆が疲れていたのは事実だった。
他の同世代の女の子の2倍のスピン速度で
生き急いで
色んな男が通過していって
でも処女を捧げたTAKAが結局夫だったというオチだった。
「ちゃんとがんがん金渡すから。飼われてよ。専業主婦になれば、浮気も拒食症も無しで家庭円満だぞ。」
TAKAが言った。
ああ・・・浮気か。
KENちゃんよりも好きになれる人はいないよ。
真帆はぼんやりとKENちゃんを思い出した。
不倫していた時によく訪ねたKENちゃんのつましいアパートを思い出した。
私が人生で一番欲しかったのは
KENちゃんかなぁ・・・・・。