夏になってKENちゃんの韓国ツアーが始まった。
空港までナンシーが見送りに来た。
KENちゃんは幸せだった。
「浮気スンナよ。青木さん。」と空港で満面の笑顔で言うナンシーが、KENちゃんは可愛くてしようがなかった。
韓国ツアー出発の数日前にKENちゃんは乱人君と会った。
そこでKENちゃんは乱人君に実はフィリピーナと付き合っていると告白した。
反応はむごいものだった。
「あ・・。不倫の次はフィリピーナ?」乱人君の顔がばっかじゃないのとストレートに物語っていた。
「そういう偏見はよせよ。」KENちゃんが言った。
「誰がそういう遊びを教えたの?」
「シンナーみたいにいうなよ。」KENちゃんがむっとして言った。
「真帆さん退院してまた漫画描いてるみたいよ。」乱人君が釘をさすように言った。
真帆の話は今のKENちゃんにとっては忘れたい過去だった。
「そうなんだ。よかった。」
「さっぱりしてるよね?もう真帆さんのことなんか忘れちゃってるでしょ?俺の問題じゃないけど、軽率だよ、KENちゃんは。」
「ひどいな。俺の新しい女が日本人だったらお咎めなしなの?」
「そのフィリピーナの意図は何なの?利用されてるんじゃ・・?KENちゃん、しっかりぃ。」乱人君がおちょくるように言った。
「結婚してもいいとナンシーは言ってる。」
「とち狂ってる。」乱人君がきっぱりと言い返した。